「教えない」教え方

教えてしまうと「正解は待っていれば教えてくれる」と受身の姿勢になり、自ら学ぶ力を失ってしまう。自分で道を切り開く力を身につけさせたいなら、「教えない」方がよい。しかし「教えない」だけでは子供はくじけてしまう。だから、「そばにいる」ことで、見守ることが必要だ。
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shinshinohara @ShinShinohara

自分の受験テクニックに大変な自信があった私は、子供に分かりやすく説明すればみな成績が上がると思っていた。子供たちはエクセレントな解法を聞いて感動し、「いいこと教えてもらった!」と大喜びしてくれた。ところが翌日にはほとんど忘れてしまうのだ。

2012-11-01 00:55:36
shinshinohara @ShinShinohara

試行錯誤の末、「教えない」ことにした。そばに座っているだけ。子供は「教えて」とせがむ。けれど「教科書を見てごらん、どこかにヒントがあるから」と言って教えない。仕方なしに教科書をペラペラめくりながら「この辺かなあ」と目で探りを入れてくる。私は「どこかなあ」と空とぼける。

2012-11-01 00:59:23
shinshinohara @ShinShinohara

答え合わせをしてやる。間違っている問題があっても教えない。「ヒント頂戴よ」といわれても「教科書のどこかに書いてあるよ、がんばってもう一度解いてごらん」といって教えない。このあたりで大体子供は我慢が切れる。怒ったり泣いたり。でも教えない。教えないけどそばにいる。

2012-11-01 01:01:48
shinshinohara @ShinShinohara

「この人はちっとも教えてくれない」とあきらめた子供は、教科書をやむなく見るようになる。すると、どこかに似たような問題を見つけ、解法が書いてあることを「発見」する。正解を出せたら「よく最後までがんばったな」と褒める。すると少しずつ、粘り強さが出て教科書から解法を見つける努力をする。

2012-11-01 01:04:06
shinshinohara @ShinShinohara

不器用ながらも自分で「発見」した解法は、決して忘れない。他人から教えてもらった解法は、どれだけエクセレントで分かりやすくても、あっさり忘れる。「自分の力で見つけた」という感動は、何よりも記憶をシッカリしたものにしてくれる。だから教えない。しかしそばにいる。決して諦めないように。

2012-11-01 01:05:59
shinshinohara @ShinShinohara

「教えない」という教え方は、ものすごく時間がかかり、手間もかかる。つい教えることでさっさと済ませようとしたくなるが、そこは我慢。ぐっとこらえて「自分で探してごらん」と見守ること。この方法は不器用でも子供は確実な解決方法を見つける。そして、改良していく力も身につける。

2012-11-01 01:07:42
shinshinohara @ShinShinohara

子供を教えるとき、重要なのは「教えないこと」、「見守ること」。大人が答えを知っているのは当たり前。でも大切なのは、子供が自分で答を見つける力を身につけること。大人があれこれ先回りしてしまえば、子供は自分の足で歩く力が育たないままになってしまう。教えない、でも見守ることが大切だ。

2012-11-01 01:10:00