どうしたら「デマ」「流言」をなくせるのか?(2)――廣井脩(2001)『流言とデマの社会学』より

 3.11以後、日本では、根拠のない「デマ」や「流言」がたびたび問題になりました。風評被害しかり、チェーンメールしかりです(1)。   しかしながら、歴史的に見れば、「デマ」や「流言」が問題になったのは今回がはじめてではありません。  どうしたら「デマ」「流言」をなくせるのか?――この問題に戦前・戦中のひとびとは言論統制というかたちで解決を与えようとしました。  そこで、以下では、この言論統制のようすを見てみましょう。それによって、現代の問題をどのように考えればいいかの参考になることを期待しています。  今回は、「流言」「デマ」の研究者のひとり、廣井脩氏による、この問題への簡単な解説を読んでみましょう。『流言とデマの社会学』からの引用です。 続きを読む
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dabitur @dabitur

「○海軍刑法 第百條 戦時又ハ事変二際シ軍事二関シ造言飛語ヲ篇シタル者ハ三年以下ノ禁鋼二処ス」(廣井脩(2001:78))

2012-11-14 01:31:25
dabitur @dabitur

(飽きたので割愛)

2012-11-14 01:31:48
dabitur @dabitur

「このように、流言は、人々を混乱におとし入れ普通ではまったく考えられないような非合理的行動を生み出してしまう『歪められた虚偽情報』であって*社会を撹乱する有害な現象であり、つねに蔓延してはならないもの、あるいは厳しく規制すべきものとみなされてきた」(廣井脩(2001:79))

2012-11-14 01:32:56
dabitur @dabitur

「この認識は、政府当局だけでなく、多くの人々に共通のものであったし、現在もそうであろう。/たしかに、関東大震災のときに広がったさまざまな流言や、一九六○年代後半*人種暴動のときの流言のように、社会を撹乱し、害をもたらす流言もけっしてないわけではない」(ibid.)

2012-11-14 01:34:10
dabitur @dabitur

「しかし、すべての流言が、等しく社会を攪乱するとはかぎらない、ということにもまた注意する必要がある。実は、流言には、大きく異なった二つのタイプがあるのではないかと思う」(廣井脩(2001:80))

2012-11-14 01:34:39
dabitur @dabitur

[book][free] 中村古峡(1942)『流言の解剖』は以下から読めるので読みたい方はこちらからどうぞ。いちおう、廣井本が引用している箇所のキャプチャをはっておく。 http://t.co/trkKYFR5 http://t.co/QSwlzm0f

2012-11-14 01:59:46
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