憲法のイデオロギー的解釈をやめて本来の法解釈に戻れば憲法問題は解決--で、本来の法解釈とは? 法隆寺の再建方法を例に
=「古来の慣習尊重、歴史法学」的解釈ってどういう事?
さて、本来の英米法における立法・法解釈というのは、「古来の慣習尊重的、歴史法学的」解釈ということです。これはどういう意味なのか、について簡単に説明します。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 10:02:51法隆寺再建方法の例
「古来の慣習尊重的、歴史法学的」解釈というのは、例えれば、奈良の法隆寺の五重塔が台風で倒れたとして、 1.調べて元通りに直す 2.鉄筋コンクリートで再建する、 という選択肢の内、1が「古来の慣習尊重的、歴史法学的」解釈で、2が大陸法的解釈に当たります。 @minervava_
2012-12-22 10:18:53「元通り復元」=英米法的
「鉄筋で再建」=大陸法的
2の鉄筋コンクリートで再建というのは、一見合理的で科学的だとも思われることです。しかし一方で、五重塔はこれまで1000年耐えれています。この際に、「1000年の安全」でいうと、実績あるから木造で、と慎重な判断を尊重するのが1の立場。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 10:24:33これを憲法論に照らしてみますと、五重塔(明治憲法典)が倒れて、鉄筋と木造のハイブリッドの新五重塔(現行憲法典)が建っている状況にあります。大陸法的には「全部鉄筋にグレートリセット」を標榜し、英米法的にはやりすぎだから木造化修復をと。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 10:27:57もし鉄筋・木造のハイブリッドになっていても、グレートリセットせず、「木造尊重の修復を」となるのが英米法てきアプローチ
「英米法的に正しい再建方法」は、過去の図面を調査し、部材を調査し、加工法を調査し、宮大工の伝承を尊重し・・・、として本来の姿の五重塔を見出し、その上で、必要最低限の科学的知見を加えて耐久性をさらに向上させる、といった事になります。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 10:35:15その際、過去に加えられた修復そのものも再検討され、その修復は有効だったのかどうか、ということを評価して有効でなかったものは排除してしまいます。有効かどうかも科学的かどうかより、結局は、長持ちに貢献しかどうか、あたりで判断する訳です。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 10:37:32@umayado17 なるほどです。元々のtweet、 憲法のイデオロギー的解釈をやめて、本来の解釈(古来の慣習尊重的、歴史法学的、英米法的解釈)にもどれば、憲法問題のほとんどは解決します。 の「本来の解釈」を大陸法的解釈と考えたのですが、そう考えた為に混乱していました。
2012-12-22 10:39:57補足
そもそも科学技術があるのに、昔通りの木造で再建するというのは非合理的だし、ノスタルジーに過ぎない。というような発想はありがちです。
しかし、それは本当に合理的、言い方を変えれば、道理にかなったことでしょうか?
我々は1000年後などまるで想像できません。今のようなエネルギー消費が持続しているかどうかも、科学技術が伝承しづけられているのかもわかりません。無論、木が全部なくなっているかも知れません。一方、確実に言えることは、木造の方法では、1000年もったし、1000年間伝承もできた、と言うことです。
グレートリセットして超ハイテクな鉄筋にしてしまうとその結果高度すぎて伝承できないといった可能性もあるけれど、ローテクな木造なら地味かもしれないが実績があるので、確実性があるとはいえる。このような謙虚な判断をするのが、本来の英米法的な発想です。
そこで、1000年もった木造をベースにして再建し、より強度を高めるために必要最低限の科学技術をちょっとだけ加味するといった風にするわけです。
これは、「前例踏襲的」といえばそうですが、「古来の叡智への敬意」とも言えるのです。むしろ、我々は大切なものを扱う時であればあるほど、このような慎重な判断・行動をしているものです。
このような発想・認識・行動が、「本来の英米法」的な法解釈の基礎にあります。
一方、現在の法解釈というのはどんなものでしょう?
法令をあたかも、機械や部品のように扱う
現行憲法典の話しに戻りますと、現在我々は法令に対し、あたかも工業製品を取り扱うような姿勢で向き合っているのではないでしょうか。法令は機械や部品であって、生き物なんかではない、と。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 11:02:02図面通りに=字句通りに解釈
分からないところは科学の公式に戻って=イデオロギーや大陸法的な法理論に戻って
工業製品ですから、図面通りに(=字句通り)に解釈すればいいわけですし、わからないところは科学の公式(=イデオロギー、大陸法的法理論)に戻って解釈すればいい、といった塩梅です。法学部の教育はそうなってしまっています。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 11:06:19@umayado17 うーん、特に最近はそうかもしれませんね…。私は本来的には、人間を半分超越しているものが現実と折衝して結実されたもの、のように考えておりましたが。
2012-12-22 11:09:49我が国古来の法解釈というのは?
行間を読む言葉
言挙げせぬ国
しかし、我が国の国情というのは、そういうものとは本来無縁です。日本語は「行間」で成り立っておりますし、歴史を紐解いても「言挙げせぬ国」でありましたし、成文法(律令)はどんどん空洞化され、1000年を経て完全に空文になった国です。 @umayado17 @minervava_
2012-12-22 11:48:46