オレゴン大学の実験からみる井庭研

大学の卒業研究に直結してくる所なのでまとめました。完全に自分用です。
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井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

そうなると、「いきいきと美しく生きる」ということが、いま現在の自分はどのように実現できているのか(裏返すと、何が実現できていないのか)を把握=診断する必要がある。診断なしに治癒・補修→成長はあり得ないからだ。

2013-01-09 22:41:17
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

パターンの冊子を見ながら、自分で診断マップを描いてみるというのもよいだろう。その発想とやる気がある人はそういうことを自然とやると思うが、多くの人は、そうではない。なにかのきっかけがなければ、あるいは支援してくれる方法や道具がなければ、診断しようとは思わず、そのやり方もわからない。

2013-01-09 22:44:51
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

そこで、昨年僕らは、診断を支援するシステムのごく最初のプロトタイプをつくった。僕らが診断システムでやりたいことの、おそらく1%くらいしかできていないシステムだったが、実際につくってみて、多くの方に使ってもらうことで得たものは大きい。

2013-01-09 22:46:07
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

「Generative Beauty 診断」では、現在体験しているだろうパターンを、このようなレーダーチャートで表した。色が塗られている部分が現在の自分を表す部分である。そして実は重要なのは、色がついていない外部なのだ。 https://t.co/EjkJfhiy

2013-01-09 22:52:13
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井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

診断は表向きには「現在のあなたを把握するため診断をします」となっていて、その側面はたしかにある(顕在的機能)。しかし同時に、「なぜここが凹んでいるのだろう」とか「○○の軸が思ったほど伸びていない」ということにも目がいくようになっている。これが診断→補修→成長の誘発(潜在的機能)。

2013-01-09 22:56:11
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

「あなたはこうしなさい」とか「あなたはこのタイプなので、このロールモデルのやり方をしましょう」ということは言わない。それでは、漸進的成長による有機的秩序の形成にはつながらないからだ。

2013-01-09 22:57:39
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

パターン・ランゲージは、ただ存在するだけでなく、プロセスのなかに組み込まれなければ真の力は発揮し切れない。井庭研でここ数年やろうとしているのは、まさにそのことで、だからこそ対話ワークショップをやったり、診断システムをつくったりしてきた。

2013-01-09 23:00:58
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

これからの井庭研でやりたいことのひとつに「診断システムプロジェクト」があるのは、まさに、診断→補修(治癒)→成長というプロセスを支援するための方法と道具を開発したいと考えるため。Generative Beauty Patternsだけでなく、ラーニングもプレゼンもコラボも同じ。

2013-01-09 23:03:04
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@koji5510 少しはイメージできたかなぁ?どうかなぁ。

2013-01-09 23:07:41
Koji Yamazaki @kojipole

@takashiiba 今日あの本を読み直して、イメージとしてははまさにこの話を自分でまとめようと思ってたのですが、わかりやすくまとめてくださってありがとうございました。そのおかげで僕の中での落としどころというか繋げ方がはっきりしたので助かりました!

2013-01-09 23:14:47
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@mimis2n @ka9_ori いまの一連のツイートが、今日二人と話した話にもつながる。診断システムプロジェクトは、自分との対話で診断するけれども、SNSの方は、それをコミュニケーションによるソーシャルなあり方で、診断→修復(治癒)→成長をどう支援できるかの挑戦です。

2013-01-09 23:10:32
mika nakada @mimis2n

@takashiiba @ka9_ori ソーシャルという切り口でしかできない付加価値を今一度掘り下げて抽出していく必要がありますねᵎᵎᵎ今日はプロジェクトの展開の仕方が見えてよかったです◎

2013-01-09 23:37:31
Shingo Sakai @egginthesky

@takashiiba そのプロセスの流動性(可逆性?)も重要と思います。語り(他者との関係)はそれを活性化すると思っています。

2013-01-09 23:17:06
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@koji5510 その上で、もう一度よく読んでみて。アレグザンダーの建築とコミュニティに惑わされずに、アナロジーで考える。キャンパスというのは一人の人間になるし、環境をつくるというのは、学びやプレゼンテーションをつくるというような話になる。

2013-01-09 23:17:58
Koji Yamazaki @kojipole

@takashiiba キャンパスを一人の人間に落とせてなかったことがわかりました。落とせたのでスッキリしました笑 もう一度読み直してみます。

2013-01-09 23:20:35
Koji Yamazaki @kojipole

自分の中では、「各パターンがどれくらい取り入れられているのか」という所が井庭研的パターンと繋がっていなかった。診断のシステム設計において、パターンを取り入れている/いないの二項対立でしか考えていなかったからだ。(続く

2013-01-09 23:18:33
Koji Yamazaki @kojipole

(続き)だけどそのようなメソッドではなくて、取り入れられている強度の差を判別できるようになればいいということに今更気がついた。段階的評価(5段階とか10段階とか)を取り入れることでその表現は可能になるのではないだろうか。

2013-01-09 23:19:20
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@koji5510 そう、そこが最初はみんな難しいところ。慣れないうちは、一度「環境」とか「キャンパス」というのを「つくる対象」という言葉で置き換えてみて、それを再度、自分の対象(「いきいきとした美しさ」「創造的な学び」など)に置き換える感じでやると、うまくいくよ。

2013-01-09 23:23:27
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@koji5510 つまり、一度、具体的なものを抽象化して、それを再度具象化するということ。アップしてから、ダウンです。

2013-01-09 23:24:39
Koji Yamazaki @kojipole

@takashiiba そうすることで上手く別領域やレイヤーに概念をシフトできるわけですね。なるほど。

2013-01-09 23:25:58
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@koji5510 そうそう。それこそが、ルーマンが生命のシステム理論から社会のシステム理論をつくったやり方であり、僕はそこからさらに創造のシステム理論をつくったやり方でもある。同じように、建築のパターンをソフトウェアに適用した人も、人間活動に適用したときも同じやり方。

2013-01-09 23:28:31
ぷっしゅ@ @push7874

@takashiiba GBPなどでは全体像があるので、診断システムがパターンの有無を見せることで、全部とりいれないといけないと思い込み、あたかも全体像がマスタープランのように見える気がするのですが

2013-01-09 23:35:14
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@push7874 でもこちらからそうは言わないところがポイントで、でもそうしたくなる気持ちが自分で出ることが重要。それが誘発の意味。

2013-01-09 23:37:08
ぷっしゅ@ @push7874

@takashiiba なるほど、とても戦略的。取り入れたくなる=取り入れてないという発見を促すことが重要なんですね。てか、あたかもそう見えること自体発見ですね。

2013-01-09 23:43:10
井庭 崇(いば たかし) @takashiiba

@push7874 そうそう。現状肯定のために「現在のあなた」ということでレーダーチャートに自分ができている部分に色がついてカタチができる。そうして、区切りがなされると、その外部があることに気づき、ついついそこが気になってしまう。レコメンドは2つだけ。自発的に気になることの誘発。

2013-01-09 23:45:51