ベラルーシとウクライナの土質は日本とかなり違うという話
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東京電力福島第1原発近くの河川は、ウクライナのチェルノブイリ原発の近くの河川と比べ、事故で放出された放射性物質が溶けにくい水質であると、東京大の研究チームが29日付英科学誌に発表した。 kahoku.co.jp/tohokunews/201… via @kahoku_shimpo
2017-10-02 15:46:04チームの高橋嘉夫東京大教授(地球化学)は「水に溶けにくいと、放射性物質がプランクトンに取り込まれないので、食物連鎖を通した魚への影響が低い」と説明した。kahoku.co.jp/tohokunews/201… via @kahoku_shimpo
2017-10-02 15:46:28チームは今回、河川の水中に含まれる鉱物粒子に放射性物質のセシウムを吸着する性質があることに注目。チェルノブイリ原発に近いプリピャチ川と、福島第1原発の北西の二本松市などを流れる口太川(くちぶとがわ)を調査した。kahoku.co.jp/tohokunews/201…
2017-10-02 15:47:23口太川では鉱物粒子が放射性物質を吸着、水1リットル当たりの放射性物質の量は0.0039ベクレルだった。放射性物質を吸着した鉱物粒子が海に流されても、水に溶けた場合に比べて魚などが取り込む可能性は低いという。kahoku.co.jp/tohokunews/201…
2017-10-02 15:48:39プリピャチ川では、水中の鉱物粒子が、植物の分解でできる有機物で覆われており、放射性物質を吸着しにくい状態で、放射性物質の量は0.025ベクレルだった。より多くの放射性物質が溶けた水が海に流れ込んでいるという。kahoku.co.jp/tohokunews/201…
2017-10-02 15:49:12(河北新報)福島第1付近の河川 放射性物質溶けにくく 鉱物粒子が吸着か kahoku.co.jp/tohokunews/201… 「水に溶けにくいと、放射性物質がプランクトンに取り込まれないので、食物連鎖を通した魚への影響が低い」と東大の高橋教授
2017-10-02 15:25:59福島第一付近とチェルノブイリ付近の河川との比較.福島では放射性セシウムが水に溶けにくく食物連鎖影響が低いとする論文→ nature.com/articles/s4159… twitter.com/hayano/status/…
2017-10-02 15:30:47河北新報記事kahoku.co.jp/tohokunews/201… で紹介された東大論文nature.com/articles/s4159… (掲載雑誌はScientific Reports)の内容を日本語で紹介した東大プレスリリースs.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/…
2017-10-03 07:22:02「泥炭地であるチェルノブイリ地域の河川では、天然有機物(腐植物質)の影響で放射性セシウムの懸濁粒子への吸着が阻害され、水溶解性が高まることが分かった。」s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/…
2017-10-03 07:24:13泥炭(peat)は主に気温の低い地域の沼地に埋もれた植物の遺骸が十分分解されずに堆積して形成され、掘り出して燃料として利用されます(スコッチウイスキーの製造の際、原料の麦芽の乾燥に燃料として泥炭を使用すると独特の香り=スモーキーフレーバーがつくことでも有名)。泥炭が蓄積した湿地は泥炭地と呼ばれ、日本では主に北海道地方に分布します。泥炭地は低温・低酸素、さらに強い酸性のため、有機物の保存には最も適した場所とされ、泥炭地に埋められて自然にミイラ化した人間の死体=湿地遺体のなかには皮膚や内臓が非常によく保存されているものもあります。
「福島地域とは異なりチェルノブイリ地域の河川中では粘土鉱物と腐植物質が安定な複合体を形成していることが分かった。これはチェルノブイリ地域が泥炭地で有機物濃度が高いことと炭酸塩地域であるため河川中のカルシウム濃度が高いために、粘土鉱物-腐植物質の複合体が生成し易いためと考えられる」
2017-10-03 07:26:18「チェルノブイリ地域は泥炭地で覆われて天然有機物の供給量が多く、炭酸塩が主体の地質であるため河川中のカルシウム濃度が阿武隈水系の4倍程度高い。高いカルシウム濃度は粘土鉱物-腐植物質複合体を安定化させる効果があるので、チェルノブイリ地域では粘土鉱物-腐植物質複合ができやすい」
2017-10-03 07:28:57「一方で、口太川周辺の表層は風化花崗岩が主体であり、河川中の有機物濃度やカルシウム濃度は低く、粘土鉱物と腐植物質の複合体は生成しにくい。そのため、福島地域では放射性セシウムは懸濁粒子中の粘土鉱物に強く吸着されると考えられる。」s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/…
2017-10-03 07:29:38「原発事故により福島周辺地域に沈着した放射性セシウムは、表層土壌で浸食を受けて河川に入り、河川を経由して太平洋に移行する。このプロセスの中で、放射性セシウムの河川などの水圏における水溶解性は、生体への取り込みや海洋への移行を考える上で重要な因子である。」(続く)
2017-10-03 07:30:38(続き)「一方、この水溶解性は、福島地域よりもチェルノブイリ地域で高いことが分かり、福島地域ではより懸濁粒子に吸着されたまま河川を移行しやすいことが分かった。」s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/… (続く)
2017-10-03 07:32:21(続き)「これをチェルノブイリと比較すると、福島地域では放射性セシウムが生体に移行しにくく、また河口域で凝集・沈殿し易いことを示すと考えられ、放射性セシウムの移行を理解する上で重要な知見となる。」(引用終わり)s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/…
2017-10-03 07:33:12この日本語プレスリリースs.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/… は東大論文nature.com/articles/s4159… の筆頭著者、高橋嘉夫教授の手になるもので、図入りで非常にわかりやすく、英語の原論文を読むのはちょっとという方にも是非ご一読をおすすめします。
2017-10-03 08:05:59東大論文(日本語プレスリリースこちらs.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/… )の試料採取地点の地図。左図のAがウクライナのプリピャチ川。日本の口太川(阿武隈山地から流れ出し、二本松市内で阿武隈川に注ぐ)は右図のD。B, C, Eはため池。 pic.twitter.com/729OPjrcPl
2017-10-03 08:24:00twitter.com/parasite2006/s… 右側の放射性セシウム沈着地図は、2011年10月22日-11月5日実施の第4次航空機モニタリングの結果を元に作成されたもので、2011年11月5日を基準日として減衰補正を行っています。radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/50…
2017-10-03 08:29:23twitter.com/parasite2006/s… 右側の地図の3つのため池のうちBとC(大宿池と本宮池、図の英文脚注にはミスプリントあり)は二本松市、E(松沢上池)は川俣町。口太川は二本松市と川俣町の境にある口太山の南斜面、川俣町山木屋地区(2017.4.1避難指示解除)が水源。
2017-10-03 09:09:31twitter.com/parasite2006/s… 試料採取は福島県二本松市のため池2カ所(右側の地図のBとC)が2013年5月、福島県二本松市とウクライナのプリピャチ市の川(左側の地図のAと右側の地図のD)が2013年8月。nature.com/articles/s4159…
2017-10-03 09:15:02かつて福島の農家の方が彼の地に行ったとき、そこの方に、福島とチェルノブイリは土壌も地形も違うから、きっと乗り越えられると励ましていただいたと聞きました。一つ一つ実証されてありがたい。 twitter.com/parasite2006/s…
2017-10-03 08:13:27