チェルノブイリ事故「後」に生まれた子供では、甲状腺癌の増加は認められなかった。
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論文(無料): ベラルーシでの甲状腺がんの増加は、おそらくチェルノブイリによるものだろう http://t.co/1bJKoPcCv9 1994年、Abelin。まだ論争の真っ最中だった頃のチェルノブイリ甲状腺がんについて。非常にためになる論文(Letter)。
2013-03-22 22:26:251992年、ベラルーシでの小児甲状腺がんの発症率は、事故前の62倍に上昇。1986~1992年に報告された160例の内、120の組織片をスイスとベラルーシの病理学者が再検査、113の組織片から癌を発見(よって、誤診による増加とは考えられない)。 @miakiza20100906
2013-03-22 22:28:38また、症例の87%が直径 10 mm以上であり、65%がリンパ節浸潤、13%が肺転移を起こしていた。このことから、スクリーニングによる見かけの増加分は一部のみで、真に発症率が増加しているとみられる。 @miakiza20100906
2013-03-22 22:30:14さらに、1990年と1991年に報告された症例には、事故後に生まれた子供はいなかった。 …というような内容。1994年の論文ですでに「事故後に生まれた子供に甲状腺がんの増加が見られない」ことが指摘されていたのか。 @miakiza20100906
2013-03-22 22:32:06じゃあ、それを統計できちんと立証したのが山下俊一氏や長瀧重信氏らということなのか。 → http://t.co/xJ2SvaZNQ2 2001年の Lancet 論文。 @miakiza20100906
2013-03-22 22:52:25Demidchik,Saenko,Yamashita のチェルノブイリ甲状腺がんの論文 http://t.co/gW8RXgtB (2007年,無料) p.750 から少々、引用・意訳。
2013-02-16 23:13:47引用・意訳1》 1993年、ゴメリとブレストでの甲状腺がんの粗罹患率は、それぞれ10万人当たり9.4人と6.7人にものぼった。これは世界で最も高い罹患率と見なされたが、この結果は当初、実施されたスクリーニング・プログラムによるものだとされた。
2013-02-16 23:17:07引用・意訳2》 実際、超音波造影と微細針吸引生検を多用した初期の診断では、甲状腺がんを患う子供が予想を越えるほどに多く見つかった。この結果に対して向けられた疑問の一つは、より歳をとってから見つかるはずの癌が早期に発見されたのではないか、というものだった。
2013-02-16 23:17:51引用・意訳3》 しかし、その後に同じ地域で行われた「事故後に生まれた子供」に対するスクリーニングでは、同年代の子供たちに甲状腺がんは見つからなかった。
2013-02-16 23:18:30「ウクライナが米国と共同で行っている甲状腺スクリーニング調査」 togetter.com/li/782102 被ばく量の大小によらず、受検者全員を同じ頻度・同じ基準で診断するというプログラム。この検査方法によっても、被ばく量に比例する甲状腺がんリスクが確認された。
2015-02-22 13:24:49「ベラルーシで行われた甲状腺がんスクリーニング」 photozou.jp/photo/show/885… 1990-91年に行われた 14 歳未満(検査時の年齢)に対する調査では、1100 人中に 7 人という非常に高い割合で甲状腺がんが見つかっている。
2015-02-22 13:34:53一方、事故後に生まれた世代では、1998-2000年に行われた 14 歳未満(検査時の年齢)に対する調査 photozou.jp/photo/show/885… (Shibata ら)で 9472 人中に 0 人。
2015-02-22 17:52:00同じく事故後に生まれた世代では、2002年に行われた 14 歳未満(検査時の年齢)に対する調査 photozou.jp/photo/show/885… (Krysenko ら。表の一番下)で 25446 人中に 0 人。
2015-02-22 17:54:54このように検査時点での年齢を揃えて比較すれば、事故時にすでに生まれていた世代と、事故後に生まれた世代では、甲状腺がんの発生に明白な差があることが分かる。 くわえて、事故後生まれに目立った過剰発生が見られないことを示したのは、Shibata らだけではない、ということ。
2015-02-22 18:03:52