【福島県での甲状腺がん検診の結果に関する考察 ver.3.02 岡山大学大学院・津田敏秀氏】 に関しての考察2

前まとめ → http://togetter.com/li/491690 がまとまらなくなってきたのでまとめ直しました。 福島県での甲状腺がん検診の結果に関する考察 ver.3.02 岡山大学大学院・津田敏秀氏 http://www.kinyobi.co.jp/blog/wp-content/uploads/2013/03/fefc48e1bcaef4b4191bb12c61f176731.pdf 続きを読む
14
yoka72 @yoka72

福島県での甲状腺がん検診の結果に関する考察 ver.3.02 岡山大学大学院・津田敏秀氏 http://t.co/lt8eo18Od5 に関して、まとめ直してみました。

2013-04-26 14:14:29
yoka72 @yoka72

【同文書にあわせた各数値】 有病率(10万人当たり):約7.87人 平均有病期間:7年 発生率(罹患率、10万人・年当たり):約1.124人

2013-04-26 14:16:14

↓3つってあるけど4つですね。。。

yoka72 @yoka72

【3つの疑問点】 1.『有病割合≒発生率×平均有病期間』から算出した発生率 2.スクリーニングでの掘り起こしに触れていない 3.急に平均有病期間を1年とした 4.胆管がんとの比較

2013-04-26 14:16:27

(1)『有病割合≒発生率×平均有病期間』から算出した発生率をどう評価するかの検討です。

yoka72 @yoka72

『有病割合≒発生率×平均有病期間』から算出した発生率に関して①:発生率一定という原則から考えれば、有病率を7.87人とした時点で『発生率=有病率(7.87人)÷対象群の平均年齢』 となるが、これはこの文書による平均有病期間7年とは矛盾する。

2013-04-26 14:17:23
yoka72 @yoka72

②:そうなると、『有病割合≒発生率×平均有病期間』で表現される一般的なモデルでは表現出来ない事になるが、具体的にどういったモデルであるのか説明は無い。

2013-04-26 14:17:39

↓平均年齢を10歳とした場合という前提が抜けてました。失礼しました。

yoka72 @yoka72

③:この条件を満たす最もシンプルなモデルの一つとして、生後3年は罹患せず、その後年1.124人ずつ罹患していくものが考えられる。しかし、その場合の対象群の平均年齢以下での発生率は7.87人÷対象群の平均年齢となり、1.124人を使用するのは誤り。

2013-04-26 14:18:07
yoka72 @yoka72

ここで仮定したモデルの説明。 http://t.co/jjsrGDZ7wd

2013-04-27 12:49:38
拡大

※スクリーニングのケースに『有病割合≒発生率×平均有病期間』の式を使う意味合いは、「毎年スクリーニングを行ったとしたら平均化されてこういう数値になる」という意味合いになる。なので、図式化すると矢印の始点が発病タイミングに見えてしまうが、あくまで毎年スクリーニングを行ったとした場合の発見タイミングである(ここが誤解を招く大きな要因だと思う)。

yoka72 @yoka72

④:そもそも、どんなモデルを考えたところで、最終的にはこの対象群での発生率は、『有病率÷平均年齢』になるんじゃないかと思う(治療されて治るって事は考えなくて良いわけだから、結局は発生率の平均年齢分の積分が有病率になる)。

2013-04-26 14:19:46
yoka72 @yoka72

⑤:つまり、発生率として1.124人/年を使用するのは誤りで、仮に対象群の平均年齢を10歳程度とすると、0.8人程度の数値が妥当と言える。

2013-04-26 14:20:22

(2)スクリーニングによる掘り起こしに触れていない事に関しての指摘です。

yoka72 @yoka72

スクリーニングでの掘り起こしに(まともに)触れていない事に関して①:甲状腺癌は自覚症状があまり無い事や進行が遅いことなどから、スクリーニングによる掘り起こしがあるのは自明。

2013-04-26 14:20:46
yoka72 @yoka72

これを見ても、スクリーニングによる掘り起こしがある事は、容易に想像出来る。図は  http://t.co/uOlawiL0Je から算出した、累積罹患率。 http://t.co/e5sUYj0X1b

2013-04-26 14:21:58
拡大
yoka72 @yoka72

「検診による早期発見が長引き、通常は病気の状態と認識されない~中略~この問題を考慮に入れるために」とあるが、『有病割合≒発生率×平均有病期間』は発生率をスクリーニングでの発見率、有病割合をその結果としての有病率としても成り立つので、スクリーニング効果を排する事にはならない。

2013-04-26 15:32:57

※生涯発見されずに終わってしまう甲状腺癌も多数ある事から、「医療統計での有病率≠スクリーニングでの有病率」となる事は自明である。平均有病期間(発見から完治もしくは死亡まで)が医療統計とスクリーニングで同じとすれば、おのずと発生率も変わってくる。

(3)「なお、9例や10例全員を発生症例と見るべきだと考えた場合は、すでに述べましたように平均有病期間を1年としてください。」という記載に関しての検討です。

yoka72 @yoka72

急に平均有病期間を1年とした事に関して①:「なお、9例や10例全員を発生症例と見るべきだと考えた場合は、すでに述べましたように平均有病期間を1年としてください。」との記載があるが。。。

2013-04-26 14:22:49
yoka72 @yoka72

②:これは、「平均有病期間とは、病気があると分かってから病気が治るまで、あるいは死亡するまでの期間のこと」という定義から外れる。病気が判明してから完治するまでの期間が変わるはずは無く、変わったのであればそれは定義自体が変わった事を意味する。

2013-04-26 14:23:14
yoka72 @yoka72

③:『有病割合≒発生率×平均有病期間』の式をもとに、例えば9人/年の発生率を考えるのであれば、これに平均有病期間7年を掛けて、このペースで発生が続いていけば、最終的に累積63人になる(その後は完治する人が出てくるので63人が継続する)という考え方になる。

2013-04-26 14:23:54

↓×平均有病率 ○平均有病期間

yoka72 @yoka72

④:これは、急に発生率が変わったという前提で起こる現象であって、(それを目立たせないためにかどうかはわからないが)強引に平均有病率を変える事によって等式を成立させるというのはやってはいけない事と言える。

2013-04-26 14:24:20
yoka72 @yoka72

⑤:平均有病期間の定義がぶれている所から考えると、この方は『有病割合≒発生率×平均有病期間』の意味をあまり考えずに、この等式を使っていると思われる。これでは「通常は病気の状態と認識されない人も病気があるとして検出された可能性」を考慮したとは言えないのではないか。

2013-04-26 14:25:04