岡部さんとの議論のあとで、夏井ふたたび児童ポルノ規制について。
谷瀬さん、ありがとうございます。その齟齬は私も意識していました。しかし、「フィクションといいさえすればなんでもいいのか」という問題が浮上してくるので、長い長い話になるんですよね。まさに、私が回答を期待されていたイシューです。
2013-06-03 15:32:47@futodoki 私はペドを「具現化」すること(人)には、殺意を抑え難い方なんですが、それでも今回の「法制化」については、「創作物」の範疇で議論するのが筋かと思ってます。齟齬の意識は岡部さんのほうに問いたいところでした。
2013-06-03 15:37:04あとね。原理原則論って簡単に切って捨てられるけれども、私のその原理原則論ってやつに共感して、考えを修正してくださった方々が現実にいらっしゃるんである。人の心を動かし、態度を変更してもらう力が現実にある。その価値はそう捨てたもんじゃない。理想あっての現実論なんだ。
2013-06-03 15:41:31平田オリザさんの、劇場法をめぐる発言。 「改革を疑う理由はいくらでも見つけられるでしょう。しかし、今日と違う明日を想像できないのならば、私たちは何のために芸術に携わっているのか。」 http://t.co/EGnso5QSco
2013-06-03 15:45:39私の立論の姿勢は基本的にここなんですね。今日と違う明日を模索したい。だから、「今日こうなってる」ってずいぶん恣意的な話をもってこられても困惑するばかりなんです。規制論者って、「今耐えられないから」の話ばっかりで「それによってどういう世の中を得るか」の考察が決定的に足りない。
2013-06-03 15:50:34誰から何を奪うことになるのかの問題についてきちんと考えているひとが、規制論者側に全然いないんだ。彼だって、「夏井が逮捕される事態」については初めて意識したんじゃないか? で、「そんな流れには絶対にならない」といいだしてる。申し訳ないけどそれ、付け焼き刃に見える。
2013-06-03 15:53:19で、俺は、自分さえ逮捕されなけりゃいいや、とは全然思ってない。もっと過激な漫画を愛好しているひとたちの権利を守りたい。
2013-06-03 15:55:59あと、そうだ。削除されてしまったツイートでうろおぼえの記憶なのだけれども、「規制反対論者は失われて困るものを説明したほうがいい」みたいな文言があったような気がします。気のせいかもしれないのですが。「奪おう」と勝手に決めている側が今さら何を偉そうに、と思いますね。
2013-06-03 16:10:34「誰から何を奪うことになるのか、もう少し考えてほしい」という私の主張を繰り返すんですが、そういっていても考えてくれないみたいなので、描写しておきますね。舞い降りよ劇作家のチカラ。
2013-06-03 16:12:13【想像する1】性を意識し始めた頃、「どうも自分はひとと違っているらしい」ということに気づき始める。スタイルのいい大人の女性に全く性的関心が持てない。一方、「児童」とってもいい異性に、とめがたい衝動を感じてしまう。成長するに従ってそれは段々ひどくなる。誰にも相談できない。
2013-06-03 16:17:34【想像する2】自分はまともじゃない、という思いに彼は苦しみ続ける。誰にもしられてはいけない、と思いながら、自分を責めながら、一日一日を過ごす。ときたま見かける児童を見ても、怪しまれてはいけない、怖がられてはいけない、と思いながら目をそらす。遠くから眺め、また自分を責める。
2013-06-03 16:20:49【想像する3】思春期、青年期の彼を救ってくれるのは、アニメとゲームになる。リアルの児童が映っている写真集には手を出せない。そんなものを買うのは変態だ、という強いブレーキがかかっているし、誰かにしられてしまっては絶対にいけない。
2013-06-03 16:25:16【想像する4】(アニメファン、ゲームファンがそういう人たちだといってるのではないです注意)アニメやゲームなら、みんなが買っている。こういう趣味があっても、人生の破滅にはならない。彼はようやく、自分の魂を安全にセットできる場所を見つける。犯罪者にならずに生きていく安心を得る。
2013-06-03 16:28:27【想像する5】彼はある日、カウンセリングを受け、全てを告白する。カウンセラーは、「大丈夫です。あなたには犯罪を犯すまいという強い理性があるし、対処法も自分のなかで確立させています」と微笑む。
2013-06-03 16:31:50【想像する6】「正常な日常生活を送られてるようですので、無理に治そうとする必要はありませんよ」という精神科医に彼はきく。「治療法はないんですか」「今のところ有効な治療法はありません。つらくなったらまた、訪ねてきてください」
2013-06-03 16:37:18【想像する7】「つらいかもしれませんが、同じ欲望を抱えているかたは大勢いらっしゃいます。あまり自分を責めないほうがいいですよ」と精神科医はいう。そうだ、と彼は思う。「自殺するしかないのでは、とずっと思っています」そういった瞬間、涙が溢れる。しばらく彼は嗚咽をとめることができない。
2013-06-03 16:43:02【想像する8】「同じ思いを抱えているひとは大勢いる」その言葉を彼は信じようかと思う。が、どうしたらいいのか。同性愛者やSM愛好者とは違う。彼らならお相手を見つけることもできるし、それなりに社会の中の居場所もできようとしている。自分には迫害の道しかない。
2013-06-03 16:51:16【想像する9】かれは、ずっと手を出さないでいた18禁コミックを購入する。ずっと買わないで一般的な漫画だけにしていたのは、「そっちにいったらいよいよおしまいだ」という意識が働いていたし、自分がそれに興奮してしまったらどうなるか、それが本当に怖かったからだ。
2013-06-03 16:51:51【想像する10】初めて買った18禁コミックを彼は夢中で読む。絶対にやってはいけないと固く信じていたことが紙の中で起こっている。これを購入したほかの数千人という人が、同じ欲望を抱えているということだ。そして、もちろんこれを描いた漫画家も。「ひとりじゃない」と彼は声に出していう。
2013-06-03 17:00:04【想像する11】彼のなかでようやく、バランスがとれていく。顰蹙を買うファンタジーだけれど、こういう漫画を買って読むことは犯罪じゃないんだ。合法的に書店で買えるじゃないか。、恥ずかしくても多くの人が愉しんでいる趣味なんだ。そのことが彼を安心させる。
2013-06-03 17:09:18【想像する12】彼は自殺したい、ともう思わなくなっている自分に気づく。こんな欲望を捨てられない変質者は世界から消えなくちゃいけないんだ、という強固な思いとともに消えたのだ。そして、近所の小学生と普通にすれ違うことのできる自分を発見し、驚く。自分は、治っている。
2013-06-03 17:12:34【想像する13】どういうことなのか、彼にはもうわかっている。小学生を見て、「自分が理性を失って襲いかかってしまったらどうしよう」という恐怖を自分は克服したんだ。いくら読んでも犯罪にならない漫画の中で、犯され傷つけられる少女たちのおかげで。それを描いた漫画家たちのおかげで。
2013-06-03 17:15:59