佐藤誠市氏によるナムコにまつわる話

「ボスコニアン」の企画をはじめ数々のナムコのゲーム作品に関わった佐藤誠市氏が、読書の所感などにナムコでのエピソードを交え、さまざまなお話をツイートされています。 大変貴重なものであると思いますので、まとめてみました。(随時更新) ※ http://togetter.com/li/179133 から1年ほど間が空いたため、新規に作成しました。 ※ 「ファミコンとその時代」をきっかけにしたツイートは別にまとめました。 http://togetter.com/li/530829
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佐藤誠市 @SugarSeisan

今でも船の出港時にテープを岸壁に投げて別れを惜しんでいるあの風習のことなのだろうか。あの風習もどういう理由でやっているのか分からないが。この宗教儀式を自分なりに解釈すると、赤いひもの先は家族が持ち繋がっているという安心感を与えるためのものかもしれない。

2013-05-31 10:56:31
佐藤誠市 @SugarSeisan

自分一人だけが極楽浄土に言っても知り合いが誰もいなければある種そこは地獄なのではないだろうか?そこで家族と繋がっているという絆をそのひもが表しているのかも。それこそ現代の人間もメールで繋がっていないと不安を感じたりする。あのひもは平安時代の”LINE”なのかもしれない。

2013-05-31 11:01:04
佐藤誠市 @SugarSeisan

ひもを握っているのが触覚であるから、これで五感すべてを使って幸福感を味わうことになる。これこそ究極のエンターテイメント。「プロジェクトDopa」の目指すところではないのかというのが私の考えでした。やはり宗教というのはエンターテイメント産業でも研究すべき分野かもしれません。

2013-05-31 11:05:39

企画屋の仕事

佐藤誠市 @SugarSeisan

加地倫三著『たくらむ技術』読了。「ロンドンハーツ」や「アメトーーク」のプロデューサーが仕事のやりかたについて書いた本だ。とはいってもそんなに特別なことは書いていず、5・6年も現場にいれば気付く内容だと思う。というかそれだけいて気づかないのであれば辞めた方がいいのかもしれない。

2013-06-05 10:27:57
佐藤誠市 @SugarSeisan

とはいっても、知っているから実践できるというものでもないので時折振り返って見るときに良い本かもしれない。最近の新人は上司が飲みに誘っても断る人がいるという。上司の本音を聞ける唯一の場を拒否したらどうやって上司のメンタリティを知ることが出来るのだろう。知らずして説得も出来まい。

2013-06-05 10:31:08
佐藤誠市 @SugarSeisan

そういう当たり前だが大切なことが書いてある。入社1・2年目とかこれから入社を考える人には最適だと思う。大学まで出たのに、なぜタレントに俺は弁当を配って知るのだろうかなどと疑問に思ったりしたら読み返すべきだろう。テレビの番組作りだけでなく、組織でコンテンツを作る分野でも有用だろう。

2013-06-05 10:35:19
佐藤誠市 @SugarSeisan

当然ゲーム開発の企画屋にも役に立つ本だと思う。がんがんゲームの企画を立てていくと入社したのに、なぜかずっとPCにデータを打ち込んでいる自分がいたときに、仕事の重要さを教えてくれる本だと思う。そういった雑用を真摯にまた手際よくやれる人材は企画の仕事もうまくやっていけるのである。

2013-06-05 10:39:58
佐藤誠市 @SugarSeisan

そういった仕事ぶりを見て上司はあいつと一緒に仕事をやっていきたいと思い信頼されていくのである。ディレクターとしての加地さんの他に、カメラマンの辻さんのことにも触れている。タレントの動きをビデオなどで予習しておいて現場でどんな動きをしようともついていけるとのこと。まさにプロ。

2013-06-05 10:46:17
佐藤誠市 @SugarSeisan

ゲームの企画屋も自分では何も作れない。プログラマーやグラフィックデザイナー・サウンドの専門家などに支えられて生きている。そういったプロの人と尊敬し会える関係を結べてこそゲームが完成するのである。そのことを忘れてはいけないということもこの本は教えてくれる。

2013-06-05 10:50:07
佐藤誠市 @SugarSeisan

この本の中でただ一つ気になることがある。それはたんぽぽ白鳥さんの企画「アゴに難あり芸人」を結局没にしたという件である。身体的なコンプレックスをテーマにすると笑えない人が出てくるという事が没の理由らしい。さんざんデブだガリだ禿だ毛深いなどとやってきているのにである。

2013-06-05 10:54:26
佐藤誠市 @SugarSeisan

アゴのコンプレックスというのはそんなにひどいことなのだろうか。「アゴに難あり」ではなく「アゴに特徴ある芸人」とかでやってもらえないだろうか。あるいは学術的なテイストにして、ザキヤマさんのアゴはなぜ割れているのかとか。ヨーロッパにアゴに特徴があった貴族の一族の遺伝についてとか。

2013-06-05 10:58:48
佐藤誠市 @SugarSeisan

逆に言うと、なぜアゴに特徴があるとコンプレックスと見なされるのかなど。文化人類学的にも面白いテーマでは無かろうか。私などはアゴが少ししゃくれた女性にセックスアピールを感じるのであるがそれはなぜなのかなど。興味は尽きない。加地さんには再考してもらいたいのだが。

2013-06-05 11:02:41

ナムコ音源と特許

佐藤誠市 @SugarSeisan

『シューティングゲームサイドVOL.08』「ナムコ音源伝説」読了。前号の「『ギャラクシアン』を作った男たち」で予告されていたので購入。ゲーム音楽についての本は多いが、ハードウェア開発については珍しいので楽しみにしていた。80年入社の私でも知らない話しが出てきて面白かった。

2013-10-07 10:56:36
佐藤誠市 @SugarSeisan

できれば前号で『ギャラクシアン』の企画者沢野さんにも登場して欲しかったのだが、会社が違うと難しいのだろうか?その部分隔靴掻痒な気がして残念だった。今回は退職時の直属の上司である小川さんがでて音源チップについて話している。カスタム140については特許の作業に関わっていた。

2013-10-07 11:00:44
佐藤誠市 @SugarSeisan

小川さんが話す時間軸についての説明を特許公報や論文に書かれている周波数軸についての説明と置き換えて寿裏宇技術の調査をしたことに苦労したことを思い出す。技術開発と研究開発の違いを強く感じたのもこのときだ。それから注釈※12で「特許広報」とあるのは「公報」の誤りです。よくある間違い。

2013-10-07 11:05:34
佐藤誠市 @SugarSeisan

会社で使用するパソコンが変わったときに最初に「公報」が第一変換候補になるようにするというのは特許担当者のあるあるかもしれない。まあ普通「こうほう」といえば「広報」というのがあたりまえなのだが。「任意波形発生装置」か。なにもかも懐かしい。

2013-10-07 11:09:50

「バキュラにザッパーが命中した音」

佐藤誠市 @SugarSeisan

今更ながらテレビ東京『ノーコン・キッド』初回視聴。バキュラの256回破壊説か。そんな説が出るのはサウンド担当の慶野さんは忸怩たる思いがするかもしれない。遠藤君にバキュラが破壊されない音を頼まれて、あの弾をはじき返す音を作ったのに。音だけでは駄目で本当に弾をはじき返す画がいるのか。

2013-10-16 10:22:03
佐藤誠市 @SugarSeisan

私も遠藤君からこの音を聞かされたときは、面白いと思った。バキュラの画面の位置で音階を替えるのも面白いねとか提案した。ピアノのように右に行くに従って音が高くなってゆくのだ。まあゼビウスの世界観に合わないからすぐに提案を取り下げたけれど。でも後知恵で考えるとやっていても良かったかも。

2013-10-16 10:26:02
佐藤誠市 @SugarSeisan

256発撃ちで一機ミスしてくれるなら長時間ゲームを防げたかもしれない。音階を付けることで熟練者は何かの曲を完成させようとしてミスしてくれるかもしれない。また、256発撃ちの噂に信憑性を与えるために一つのバキュラに弾を撃ち込むごとに音程を高くしていくなんてことも面白いかもしれない。

2013-10-16 10:30:12
佐藤誠市 @SugarSeisan

プレイヤーを楽しませて死んでもらうというのは業務用ゲーム機にとって大切なことかもしれない。ボスコニアンではプレイヤーをいじめ抜いて死んでもらったが、やはりゲームとしての息は長くはなかった。ギャラガはその点うまくやっていて、デュアルファイターになると攻撃力は増すが死にやすくなる。

2013-10-16 10:36:45
佐藤誠市 @SugarSeisan

エレメカの企画をやっていた先輩はそれが厭でデュアルファイターにはせずに、一機でちまちまと敵を打ち落としていた。攻撃力と防御力のトレードオフというのは、実際の兵器にもあることでプレイヤーとしても納得したのではないだろうか?この手のことは現在ゲーム作りをしている人は常識なのだろうか?

2013-10-16 10:42:24
佐藤誠市 @SugarSeisan

KISSYこと岸本氏著『ゲームはこうしてできている クリエイターの仕事と企画術』という本が出ているようだが、どんな内容だろう?でも「クリエイター」か。KISSYがあまり使いたがらない言葉のようだがどうしたのか。編集者の要望か?それともKISSYが変わってしまったのか。

2013-10-16 10:46:11