第一回大罪大戦紅陣営【交流フェーズ03】

紅(ルージュ)は憤怒、ラース[ @RougeWrath ] 紅(ルージュ)は怠惰、スロウス[ @siroeda_sin ]
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黒の憤怒:ツォルン @whiteplays_sin

奥には絵画。雷に撃たれ倒れる塔と、傍らで羽を広げる淡い緑髪をもつ天使の構図。「『罪とはかくあれ』」人とはかくあれ。「……であるか」空になった杯。失われたかつての美徳。男はまた玉座と絵画に目を移す。そして、右手を見つめる。

2013-07-08 08:33:48
スロウス @siroeda_sin

「そういうこと、だ」 思えば、そんな奴が多かった気がする。グラトニーは、只管に喰うだけだった。エンヴィーは若いまま、嫉妬だけを抱いていた。 ファンシーの台詞が蘇る。『……ああ。そうか。それは確かに、ボクのことだ!』 オブセッションは、まあ、言うまでもないだろう。→

2013-07-08 18:11:55
スロウス @siroeda_sin

……視線の先、彼の持っていた美徳は、既に昇華して逝った。彼に残されたのは最早、慈悲なき罪の炎のみ。 「……ラース。お前はこの先、どう在るのだ?」 憤怒とは、大罪とは、果たして。 ……返答があっても、なくても構わない。背を向ける。いずれにせよ、これが最後の問答だろう。

2013-07-08 18:16:25
黒の憤怒:ツォルン @whiteplays_sin

「愚問である」男は右手を力強く握りしめ、全身を激しく燃やす。僅かに残る『停滞』を焼き清めるために。自らの在り方を示すように。もはや男に残されたのはこの怒りだけなのだから。男もスロウスに続き、広間を後にする。

2013-07-09 08:22:47
スロウス @siroeda_sin

彼らは揃い立ち、三度、中庭へと足を踏み入れた。 嘗ては人々の集う場所として、憩いの場として……美しい庭園として。そして今は――決戦の場への、途として。 其処には扉が、唯一つ、浮かんでいる。

2013-07-09 08:46:48
黒の憤怒:ツォルン @whiteplays_sin

七芒星の頂点。紅き罪人達が還ることなく閉ざされた扉。残るは七芒星の中央に現れた大きな扉のみ。「……」男は心の何処かでこの結末を感じ取っていた。そしてそれが確信へと変わった。「おのれ、『紛い物』」僅かに残った『停滞』が焼き切られ、男を激しい炎が包む。「おのれ、『裏切り者』」→

2013-07-09 15:45:57
黒の憤怒:ツォルン @whiteplays_sin

→収まらぬ炎は男の体から吹き上がる。「おのれ、『右腕』!!」主を失くした城の領域、その地が割れはじめ炎が吹き上がる。いまここにあるのは決して空しさなどではない。怒りが、憤怒が、この地を満たす。

2013-07-09 15:46:00
スロウス @siroeda_sin

――対し、同じくこの結末を感じ取っていた怠惰は。憤怒と対称的に、水を打ったように静かだった。 きっと、確信にも近かっただろうその思いは、やはりと。 炎を噴き上げる、地割れ。その奥底で、灼熱が流動する。言葉は要らぬ、ひたすらに前へと、進むのみだ。 ――紅が、地を、呑み込んで行く。→

2013-07-10 00:52:07
スロウス @siroeda_sin

一歩、前へ出た。後方、熱気が吹き付け、庭を焦がして行く……あの日集った地が、ただ一色に染め上げられる。 扉は最早、両名の目の前に。どちらかが、手を伸ばせば。それで、開戦の号砲は鳴らされる。その役目を負うのは、決まっている―― ――ラース、スロウス―― ――遠い声が、聞こえた。

2013-07-10 00:58:27
黒の憤怒:ツォルン @whiteplays_sin

男は燃え盛る手を扉ヘ押し当てる。「往くぞ!」返事は待たない。答えなどわかり切っている。男は扉を押し開ける。扉の向こうに広がるのは力の渦。「……必ずや、『復讐』を!」男は瞼を閉じ、そう小さく呟いてから、渦へと足を踏み入れる。

2013-07-10 01:13:49
スロウス @siroeda_sin

「応」 答えなど分かり切っている。返答は明確かつ、簡潔だ。 開かれる扉。……この先で、『ウーヌス』は一体、どのような姿で佇んでいるのか。 続き、足を踏み入れる。 渦が、広がる。包み込み、光を放ち……二人を導く。最後の戦へと。瞼を閉じ、呟いた。 「……『大罪<ルージュ>』のために」

2013-07-10 01:51:24
プライド @seigo_sin

@siroeda_sin @RougeWrath 「――ラース、スロウス」 「見届けましょう、貴方がたの担う罪を」 「我らは、共に」

2013-07-10 22:48:23