【東方考察(うそ)】輝針城雑考【道具たちの実存主義】
- L_O_Nihilum
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道具とかモノをあらしめるのは使う人だ…とか言うととんでもない誤解なんだけど、でも明らかな話、バケツを見つけまして じゃバケツそのものが存在するのかと言うとそれは存在しないわけでして(バケツそのものがあるのではなくそのような用途で使われる鋼の塊が実質ある…実存してるだけ)
2013-08-18 19:29:38それはつまりまさに「実存が本質に先立ってる」ことの何よりの証拠でして 本質を決めるのは道具としてそれと出会う時だよと
2013-08-18 19:30:08その本質のファクターはその材質だったり形状だったり宣伝とかの経緯とかいろいろあるんですが、その使い方次第で、人はその道具だったりなんだりを、飼いならしたり、逆にそれが宣伝によって枠づけられて、逆に飼いならされたり(≒奴隷になったり)しちゃうというわけなのね
2013-08-18 19:31:22ああ、林君と見てきたアメリカのアートのアレ思い出します 道具が展示されて道具としての在り方からある種逃げてて―――つーか、そういう道具でありながら、それ以外のいろーんなものを引っ提げて、見てる人をたのしませている。ただ「使い方のあるアレ」としての道具として置かれてないのね
2013-08-18 19:32:26あー…誤解防御で言っておくと、広告も藝術になるう、炎上画像もアートだぁーとかいうアレのことじゃないっすよ アレはアートだとか言おうとする側が勝手に飼いならしてて見る人はそれと一切「出会い」もしないので(言語ゲームが押し付けになってると言えばいいかナ)
2013-08-18 19:33:31道具が様々なカラフルな表情ひっさげてこっちにやってきて、そのきらめきによってみる人たちと出会っている それはまさに、見てる人が道具とたんなる、世の中の常識によって定められた、「道具」というあり方からも逃げて、「交渉」してる状況でして
2013-08-18 19:35:11あー、…そうするとホントに太鼓の音色みたいなものとして、あの芸術品みたいに展示された道具たちはあるわけか
2013-08-18 19:35:38新しい使い方を道具に見出すと、その時また道具もその使い方の形をもってまた新たに存在を暴露する(=要するに新たな可能性が見いだされるっちゅうわけ)。そうやって、道具って「活きて」いくんだけど、消費社会って言うと、そのシステムが壊れちゃうことなんだよねつまり
2013-08-18 19:37:31消費の施す側(提供者っすね)が、イメージだけ宣伝して、みんなそのイメージを買っていく。道具は使われる前に、使う人が提供者に飼いならされている。このような状況になってる享受者のことを、ボードリヤールは「消費者」と呼んだわけだ。観念的行為をする者、だから。
2013-08-18 19:38:38イメージを流す側が、道具への「出会い」ってやつを、つまり世界の開かれを、勝手に操作するようにしちゃう。そのせいで、使う人も(全員が全員じゃないが)その宣伝された使い方しかできず、その外側が来たときに、限界が来たときに、捨ててしまう。
2013-08-18 20:01:06すてる、ってことは、もっと言えば、その道具と関わっていたという世界そのものを捨てる、という事だ。世界との連関を絶つ、という意味である。 ちょうど、それって幻想郷で言えば、この世の必要と別れ、幻想入りする、道具の気持ちそのものではないっすかねえ
2013-08-18 20:02:04飼いならしてくれる人間がいなくなった道具は、幻想郷で新しい人生(道具生?…まあ、道具の生と言ってもいいでしょ)を探すために幻想入りするんですよ
2013-08-18 20:02:37そうしたら、幻想郷での付喪神は、そんななかで、ただ人間に見つけてもらう、ってことなしにして、自分でその道具としての生を探し始めた、ってことになるのかな。うーん、そういう話はしたとしても、小槌=ハンマーみたいなハイデガー連関を論じるに役立つとは思えないなあ
2013-08-18 20:03:39ハンマーの喩は、要するに道具を理解するメカニズム、道具が身体と接続し新たな世界の関わり方、つまりそれによって構築されていくその人間の世界のメカニズムとして説明されるわけで、それは琴だろうがベンベンギターだろうがドンドン太鼓だろうが変わらないわけなのさ
2013-08-18 20:04:34幻想郷の小槌がどんな存在としてメタファライズされてるかの分析が難しい だってあれはまずひとつは小槌(大小の大きさ調整=代償の調整)てのと 小槌(鬼の道具)ってとこであって、願い叶えるかどうかっていうのは結局解らずじまいだったジャンすか
2013-08-18 20:08:49ハンマーの材質だったり形状だったりから指示が来て、それで使い方を理解した人が使い、使うことによってハンマーの存在を暴露する。ハンマーがハンマーとしての生を獲得するのはこの瞬間だ。
2013-08-18 20:09:45あるいは、やはり堀川雷鼓が批判する当の意味で、意思を持たない道具としてのメタファーだったのか だってこの小槌の魔力がなくなったら道具は己の意思で動けなくなりますから その事に気づいて九十九姉妹のような囚われ方をしてルサンチマンになってしまうような状況から先に抜けてたわけだし
2013-08-18 20:15:17で、批判してるんだけど、その大意というか、基礎コンセプトとしては九十九姉妹と同様のものでして 道具が人に使われると生き、すてられると飼いならすのも終了してしまい、死ぬ。世界を獲得できない。 私たちは世界を獲得したい。人に頼らず世界を獲得したい。 そう思ったわけで、付喪神になったと
2013-08-18 20:17:14【正】私たちは道具だから、人に使いこなされる(ハイデガーの言う「交渉」に該当)ことで道具としての存在を暴露できる(僕の言う道具の生)。 【反】けれど、人は私たちを捨ててしまい、世界から私たちを追いだしてしまう。私たちは世界を得られない。
2013-08-18 20:19:19【合】なら、魔力で付喪神となって、本質探しを人間に手伝ってもらう人生から、自分で実存してわれがあり、と言えるようになって生きて行こう と、彼女らは考えたわけですね
2013-08-18 20:19:58※九十九姉妹と堀川ドラムがハイデガーを読んでいたかどうかは知りませんww 「外の世界の魔力」を使うと言ってましたが、外の世界にある魔力がなんなのか、って言うのはよく分かりません 下手したらハイデガーを魔力運用の装置として使ったかもしれませんがw
2013-08-18 20:21:11すっと残るのは5・6面ボスの存在意義だ 今の思考はEXボスについてはある程度解ったかもしれんが 肝心の本編のシナリオの核心ではないな 一番大変なのはこの核心の構造だ
2013-08-18 20:23:50