野原千代さん "福島原発事故が 生態系に与えた影響" PART 2
1. 今までは 野外個体の 子世代、孫世代で (原発事故の 影響は) どうかの 実験結果。 では、非常に 低線量 (積算線量 55mSv あるいは 125mSv) で 影響は あるのか。(後千代さん)
2013-09-24 19:34:122. 100mSv でも ダイジョウブと いわれる 方も おられる。 まして、放射能に 強いとされる 昆虫に たかだか 55mSv の 照射で 影響が あるのか。(後千代さん)
2013-09-24 19:36:353. 幼虫が 個体識別の 可能な 時期から始め サナギに なるまでの 期間、 外部照射を 続ける。 125mSv 積算で 387時間。(後千代さん)
2013-09-24 19:40:594. 実験結果。 足節、触角、羽紋の 異常、複眼の 陥没が 見られた。 生存率、55mSv では 比較対象群 (コントロール) が 94〜95% なのに対し 70% 前後。 125mSv 積算では コントロールが 98% に対し 50% 前後に。(後千代さん)
2013-09-24 19:45:356. これまでの 外部照射実験。 ICRP 2009年度 報告には、標準動植物 12種類に ミツバチが 記載されているが、低線量照射の 情報は ない。(後千代さん)
2013-09-24 19:50:227. ICRP 報告では 100〜1,000mGy で ミツバチの 繁殖能力 低下が 見られ、1,000mGy 以上の 照射で 早期の 死亡が 確認されている。(後千代さん)
2013-09-28 04:32:4510. 次に 内部被曝。 沖縄の ヤマトシジミ (本土とは 亜種を 異にする) に 福島と 山口県 宇部市の カタバミを それぞれ 与える。 宇部の 食草で 飼育したのが 比較対象群 (コントロール)。(後千代さん)
2013-09-24 20:15:4612. 内部被曝による 実験結果。 触角、羽紋の 異常、ハネ折れ、複眼の 陥没が 見られる。 本宮、飯館、広野の 食草では、羽化不全による 死亡を 確認 (羽化途中での 死亡)。(後千代さん)
2013-09-24 20:23:3013. カタバミ中の セシウム含有量 (137 及び 134 の 合計)。 山口県 宇部市 1Bq/kg、広野 4,000Bq/kg、福島 1万Bq/kg、飯館 平野部 1万強 ?、飯館 長瀞で 4万Bq/kg。(後千代さん)
2013-09-24 20:28:4215. 福島市 渡利地区と それ以上 汚染度の 高い 地区では、同様の 結果が 得られた (ある 数値以上では、汚染の 高さと 影響が 必ずしも 比例しない)。(後千代さん)
2013-09-24 20:59:3816. カタバミの セシウム 137 含有量、山口県 宇部市を 1 とすると、福島で 7,800倍、(飯館) 長瀞で 4万倍になる。(後千代さん)
2013-09-24 21:03:2417. 生存率、山口県 宇部市 比較対象群 (コントロール) が 95〜96% に対し 広野は 70%。 飯館 平野部、飯館 長瀞、福島と 続く。(後千代さん)
2013-09-24 21:06:5518. サナギ段階での 死亡率、セシウム 137 (含有) 線量と 相関する。 相関係数は 0.95。 また、羽紋の 異常も 相関関係が 0.96。 セシウム 134 との 合計でも 差は なかった。(後千代さん)
2013-09-24 21:11:4920. 2011年 5月の 福島個体 (親世代) の 異常率は 12.4%、半年後の 9月に 採取した 福島個体の 異常率が 28.1%、約 2倍強に。(後千代さん)
2013-09-24 21:37:4821. それぞれの 第二世代 (F1) を 沖縄の 環境下で 飼育。 異常率は 前者 (2011年 5月) では 18.3%、後者 (2011年 9月) で 51.9%。 ただし これは 神戸の 個体を 含んでおり、除くと 60.2% となる。(後千代さん)
2013-09-24 21:47:0023. 以上が 昨年 発表した 論文の アウトライン。 ただ これは 状況証拠にすぎず、今後は ゲノム解析による DNA の 変異を 調べる 必要がある。(後千代さん)
2013-09-24 21:54:3524. ヒトなどと 違い、ヤマトシジミの DNA 配列は まだ 調べられていない。 その 解明後に、現在 冷凍保存された 福島個体の DNA 変異を 研究する旨、準備中。(後千代さん)
2013-09-24 21:59:4825. 大震災で 人生が 変わった 方たちが たくさん おられるし、地元で 子どもを かかえて 一歩も 動けない 人たちも いる。 何か 手伝えればと 思い、私たちの チームは 研究を 続けてきた。(後千代さん)
2013-09-24 22:06:00