- HayakawaYukio
- 2405
- 0
- 1
- 6
2012(平成24)年12月。福島市内の小中学校の保護者あてに、学校から通知が届いた。
「今後の学校給食用米飯については、厳重な検査体制のもと、平成24年福島市産コシヒカリを提供してまいります」
学校給食に福島市のコメ?
子どもに食べさせて大丈夫か。だれがそんなことを決めたのか。検査はどうなっているのか。
保護者に動揺が広がった。
通知の主は市の教育委員会になっている。しかし、それを市に働きかけたのは農協だった。
原発事故から3週間後の11年4月5日。福島市に本店があるJA新ふくしまの組合長、吾妻雄二(あづまゆうじ)(66)は300人の農家を市郊外の西部共選場に集めた。ある「覚悟」を伝えるためだった。
そのころ市内では放射線量が毎時2・5マイクロシーベルトと高く、福島県産の原乳やホウレン草などから基準値超えの放射性物質が相次いで見つかっていた。
農家は困惑していた。
「作り続けても大丈夫なのか」
「耕作を休み、東京電力に賠償金を求めた方がいいのでは」
吾妻のもとには、そんな声が寄せられていた。田植えの準備が始まる時期だが、作付けをためらう農家が増えていた。
共選場に集まった農家を前に、吾妻は声を張り上げた。
「農協が命をかけて売る」
「作ってほしい。こういう時こそうまい作物をつくって、福島の味を全国に知ってもらおう」
吾妻がこだわったのは、離農者増加への懸念だ。担い手の多くは高齢者。いちど耕作を休めば、多くはもう戻って来ないだろう。
場内はざわついた。
「住むことさえできなくなるかもしれないのに、本当に責任を取れるのか」。そんな質問も出た。
吾妻は譲らなかった。「とにかく皆で頑張ろう」
吾妻の気迫に、最後には反対意見は出なくなった。
その後数日、吾妻ら幹部が20カ所の会場を回り、3千人の農家に営農継続の方針を説明した。
「命をかけて売る」は、農家に対する農協の公約となった。(関根慎一)
「農協が命をかけて売る」< 命をかけさせられたのは、農協じゃない。 まず第一に、食べ手が。 ひいては、つくり手が。 「うまい作物をつくって」< 真摯にセシウム対策をすれば、味は落ちる。 安全>品質>コスト 安全<品質 にしちまったから ×コスト @HayakawaYukio
2013-09-29 13:34:06この法則を知らないようなひとが、 農協のリーダーだったことに、 食をなりわいとするもののひとりとして、怒りを覚える。 > @私 :安全>品質>コスト 安全<品質 にしちまったから ×コスト @HayakawaYukio
2013-09-29 13:36:2311年4月5日の段階では、 安全が確保できるか否か、見当もつかなかった。 世界中の誰にも。 そんな時に、まず販売努力、次に品質を、語ってしまう傲慢さと愚かさ。 傲慢だからこそ、未だに苦境に立っている。 愚かだからこそ、安全品質コストという標語が語られ続けてる。 @AtsuTam
2013-09-29 14:05:15人間はつい、 売れば、安くすれば、なんとかなると想う。 つぎに、 ものが良ければ、なんとかなると想う。 安全がないがしろにされていれば、全ては崩れるのに> @AtsuTam : 傲慢だからこそ、未だに苦境に立っている。 愚かだからこそ、安全品質コストという標語が語られ続けてる。
2013-09-29 14:10:43消費者は命を掛けて喰うのか…。 RT @HayakawaYukio 共選場に集まった農家を前に、吾妻は声を張り上げた。 「農協が命をかけて売る」 「作ってほしい。こういう時こそうまい作物をつくって、福島の味を全国に知ってもらおう」 http://t.co/bww3ZoePev
2013-09-29 14:45:29