シンポジウム『都市ソラリスへ』
畠中:ソラリスは現在の姿なのか、来るべき姿なのか。それを決めるのも我々なのでないか。便宜上「都市ソラリス」という展覧会だが、事後的に「何か」に名付けられるものではないか。長々と喋ったが、まず磯崎氏に「なぜソラリスか?」について、投げかけをしていただきたい。
2013-11-23 14:45:07「何かに名付けらる」確かに名前は事後的に決まる部分があるだろうけど、そこに行くまでの熱量が足りない気がするね。具体やメタボリズムに繋がる熱量がない。殿様の前にひれ伏してる天守閣の中みたいなイメージじゃのう。
2013-11-23 14:45:17磯崎新:自分は「能」でいうところの翁の役。最後に出てきてお祝いを言う役。奉納の儀式。個人的な思いを述べて、周囲に振っていきたい。『現代思想』での3.11後に読むべき本についてのアンケート。「読むべき本はない」と書いた。自分はタルコフスキー、ルイジ・ノーノを思い出した。
2013-11-23 14:48:59磯崎さんによる話。「翁の役として引き受けている。翁は最後に出てきて、祝祭の辞を述べる役。最初に喋ってあとは若い人に…。」そして、配られたレジュメに書かれたルイジ・ノーノが作曲した「進むべき道はない、だが進まねばならない……アンドレイ・タルコフスキー」の話へ。
2013-11-23 14:49:57@huntamin_plus 席はまだ空いてます。ただ、受付でどのような対応をしているのか、ここからではわかりません。ごめんなさいです。
2013-11-23 14:50:54磯崎:ルイジ・ノーノが日本に来た時には浅田彰などを呼んで交流も。タルコフスキーの音楽。ノーノとタルコフスキーは思想的にも繋がっている。音楽ホールの舞台装置の依頼もあったが、その後、病にかかり、自分は墓の設計をすることに。プライベートな付き合い。
2013-11-23 14:53:34こういった話は孫属性の自分としては面白いんだけも、展覧会の会議なら「制作する気があるんですか⁈」って言って、もっとテキパキ動いていかないといけないんじゃないの?
2013-11-23 14:58:24磯崎:タルコフスキーの「ソラリス」と「ストーカー」について。「ストーカー」は現在の福島のような場所を、案内人が紹介していくもの。いま見ていくとリアル。タルコフスキーが先取りしたイメージが現実に起こっている。
2013-11-23 15:00:26磯崎:「海市ーーもうひとつのユートピア」。サブタイトルに使われている、ユートピア。ユートピアの最後が大阪万博。自分もお祭り広場で関わっていた。このときまではユートピアを語ることが出来た。それをもう一回考えなおしてみるとどうなるか、という反復作業が海市。
2013-11-23 15:04:11「お祭り広場ができた1970年がユートピアの最後」ユートピアが消えていくのを横目に、そこを乗り越えた人による、再びユートピアを目指すために何ができるのか模索したのが「海市」という理解でOK?
2013-11-23 15:04:49磯崎:万博広場におけるガードマンの存在。コントロールする人たち。警察ではない。現在の都市にもガードマンの存在は欠かすことができない。
2013-11-23 15:06:58「ガードマンが建築に登場したのは万博が最初」オリンピックが先な気がするけど。「ガードマンがいないと都市が成立しない。ガードマンが現れた時と、ユートピアの消滅が同時期」。それは変な話。西洋社会なんてもともと護衛が前提じゃないのか?日本に限っての話?
2013-11-23 15:07:35磯崎:勝新太郎が出所直後に篠山紀信と撮った写真。新宿都庁を背負って足を掲げる構図。都市論の傑作、深奥をえぐりだしてるものだと考えてる。「権力の館」であるツインタワー都庁の意味合い。都市をコントロールするもの。大きなブサイクなタワー。座頭市スタイルの勝新はオイディプス王かのよう。
2013-11-23 15:10:03