◆獅子◆ プラウドハーテッド・デス・オブ・ザ・センシ #2◆二次創作な◆

ししジニー @jiny3jiny34643

走行中のニンジャスレイヤーはそのニンジャ聴覚に、猛禽の叫びの様な音を聞き取った。何か来る！キューン！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは飛び来る矢を額の前で掴み取った！ワザマエ！(((当たりの様だな)))ニンジャスレイヤーは行く手のニンジャ存在が放った物であると確信している。17

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打ち捨てようとしたニンジャスレイヤーは、矢柄に文字がショドーされていることに気付いた。 「バルジュナト 乗騎スルシミ」。18

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(((バルジュナト。それが奴の名か！)))ニンジャスレイヤーはさらにアイアンオトメの速度を増す。ナガイキビルが視界に入る。屋上に馬に乗った影！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはスリケンを長距離投擲！キィン！しかしスリケンは途中で弾け飛ぶ！19

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「イヤーッ！イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはスリケンを連続長距離投擲！キィン！キィン！しかしスリケンはいずれも途中で弾け飛ぶ！ニンジャスレイヤーのニンジャ視力は空中で撃墜されるスリケンを捉えている。敵は矢でスリケンを打ち落としているのだ！曲芸めいたワザマエ！20

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キューン！猛禽めいた矢の風切り音！ニンジャスレイヤーはスリケンで迎撃！「イヤーッ！」キィン！弾け飛ぶスリケン！しかし矢は真っ直ぐに向かって来る！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはチョップでこれを迎撃！バシィン！撃墜！21

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キューン！キューン！猛禽めいた矢の連続風切り音！「イヤーッ！イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはスリケンを連続投擲！キィン！キィン！いずれも弾け飛ぶスリケン！しかし矢はいずれも真っ直ぐに向かって来る！「イヤーッ！イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはこれを連続チョップで撃墜！22

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「ヌゥーッ！」敵のなんたる弓勢！ニンジャスレイヤーはアイアンオトメのスロットルを振り絞る！ナガイキビルは目前！ギャギャギャギャ！ニンジャスレイヤーはビルのタタミ50枚前方でアイアンオトメをドリフトめいて制動！「イヤーッ！」キューン！その鼻先に突き立つ矢！アイアンオトメは停止！23

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ニンジャスレイヤーは屋上のニンジャ存在に向けてアイサツした。「ドーモ、バルジュナト=サン。ニンジャスレイヤーです」「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。バルジュナトです。先刻のアイサツはいかがだったか？」朗々とした声が響く。「オヌシの自意識過剰めいた趣味に付き合う気は無い」24

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ニンジャスレイヤーの冷ややかな調子に、バルジュナトは説教めいて返す。「わかっておらんのう、ニンジャスレイヤー=サン。努めて己の名を挙げるのが誉れあるイクサ場というもの。名も知らぬではセンコのあげようもない」「くだらぬ」ニンジャスレイヤーはジゴクめいた声で応えた。25

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「無関係な市民を射殺すことが誉れか？弱い者虐めの結構なイクサよ」バルジュナトはからからと笑った。「あれは、アソビよ。未熟者共があの程度のワザマエで。滑稽であろうが」ニンジャスレイヤーは返答しなかった。騎馬ニンジャが、己のニンジャ性に一切の疑問を持っていないことは明白であった。26

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バルジュナトは上機嫌で続ける。「しかしアソビも続けてみるものよ。こうしてほれ、貴殿が現れた。貴殿の望みはイクサであろう？」「無論だ。貴様を殺す。ニンジャを殺す」ニンジャスレイヤーの決断的な視線がバルジュナトに突き刺さる。「佳き哉！イクサせん！」27

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バルジュナトは鞍壺を一打ちすると、愛馬スルシミをギャロップさせる！ヒヒィーッ！スルシミは嘶き、一息で隣のビル上に跳び移る！ゴアアア！ニンジャスレイヤーはアイアンオトメのアクセルを全開！再発進！バルジュナトはスルシミを巧みに操り、恐るべき速度でビル上からビル上へと跳び渡る！28

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サイバー馬が整地上で大型バイクと競り合うことは実際難しいが、それは通常のサイバー馬でのことだ。スルシミは大型馬体に異常改造を施した特別製であり、通常では考えられない速度での長時間走行が可能である！乗り手にも大変な負荷がかかるが、バルジュナトはニンジャ馬術力で難なく乗りこなす！29

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「イヤーッ！」バルジュナトが合金コンポジット短弓を引き絞り矢を放つ！猛禽めいた風切り音！これはカブラ矢といい、矢柄に加工を施して音を出す矢である。バルジュナトは己のワザマエを誇示するために、敢えてこのカブラ矢を用いている！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはチョップで撃墜！30

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ニンジャスレイヤーは素早くスリケンを投げ返す！「イヤーッ！」「イヤーッ！」キューン！バルジュナトはカブラ矢で撃墜！揺れる馬上からの見事な射撃！「ヌゥーッ！」ニンジャスレイヤーは手を緩めぬ！31

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「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」絶え間無くスリケン投擲！「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」バルジュナトはこれを全て射落とす！なんたるニンジャ素早さか！32

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跳び移るビルが尽き、スルシミが路上に降り立つ！そのまま駆け始める！ニンジャスレイヤーはこれを見逃さぬ！スリケン投擲を続けながらバイクを傾け接近！追いすがる！「イヤーッ！」バルジュナトが振り返り姿勢のままスリケン越しに射撃！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはチョップで撃墜！33

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「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」バルジュナトの連続射撃！「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは矢の嵐をチョップで切り開き接近を続ける！距離が近づく！「イヤーッ！」至近距離からのバルジュナトの射撃！ヤバレカバレか！「イヤーッ！」34

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ニンジャスレイヤーは眉間を狙った矢をチョップで叩き落とす！返す刀で首を狩りにいく！「イヤーッ！」…しかし！そこにバルジュナトの姿無し！忽然と消えた！スルシミは並走を続けている！上か？上空にも姿無し！ニンジャスレイヤーはほんの僅かな、0.1秒にも満たぬ時間、逡巡した。そこに！35

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「イヤーッ！」バルジュナトの腕が伸びる！「グワーッ？！」ALAS！いったい何処から！スルシミの下からである！バルジュナトはニンジャスレイヤーがチョップで目の前の矢を払った瞬間、驚くべきニンジャ器用さでスルシミの腹の下へと移動！張り付いたのだ！「イヤーッ！」36

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ニンジャスレイヤーは恐るべきニンジャ膂力で引きつけられ、そのままアイアンオトメのシートから放り捨てられた！これぞ騎馬ニンジャの接近カラテ、クミ・ウチである！「グワーッ！」ニンジャスレイヤーはウケミしてアスファルトに着地！背の装束が摩擦で焼け焦げる！37

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アイアンオトメは横倒しになり回転！ガードレールに当たって停止！「ハハハハ！他愛無し！未熟な乗り手！未熟な馬！未熟なカラテで追い付こうてか！」「ヌゥーッ！」バルジュナトの嘲笑に、ニンジャスレイヤーは歯噛みしながら立ち上がり、ジュー・ジツを構える！38

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しかしバルジュナトはタタミ50枚の距離で停止し、合金コンポジット短弓を引き絞った。鏃は真っ直ぐにニンジャスレイヤーの心臓を狙っている。エンジンが自動停止したアイアンオトメは後方タタミ20枚の距離。バルジュナトは目を細めた。39

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「…だがまあ、勇敢ではある。カラテもその辺のサンシタよりはマシであろう。なにより馬がおる…」バルジュナトはなにやら考え込む風を見せた。鏃はぴたりとニンジャスレイヤーの心臓を捉えたままだ。「なあ貴殿、貴殿はまだ私を討ちたいのであろう？」不意にバルジュナトが問うた。40

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「オヌシを野放しには出来ぬ。殺す」ニンジャスレイヤーは決断的に返答しながら、心中、状況判断した。スリケンは撃ち落とされる。接近してカラテ。敵は逃げる。あのサイバー馬の脚力と異常な馬術。生身では追いつけぬ。アイアンオトメが要る。41