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@tometis_story
津田】ノートパソコンのモニターに目は落とさないが、既にそこには色々とその人物の情報が書かれていた。男はその名を直に聞けば、携帯電話を取り出す。
2014-04-12 18:54:24
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@tometis_story
津田】部下の男の言葉を聞けば、その視線が静かに鋭くなる。とはいっても、その視線の変化は、男の事をよく知らなければ解らない程の目の変化だ。余り出会ったことのない者達には、解らない。それほど、些細な変化である。
2014-04-12 18:58:07
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@tometis_story
津田】「何だ、茶々」短くただ一言、ノートパソコンに、一度だけ目を落とすが、そこに入っていない情報だと判断したのか、直ぐにまた視線を上げた。少し暗い影の差す部屋の中で、ノートパソコンのディスプレイから光が、ぼんやりと漏れる。
2014-04-12 19:00:05
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@tometis_story
津田】珍しく男の鋭い眉がぴくりと動いた。その単語に強く反応したのが分かる。驚きという程ではないが、然しそれに近いものを感じたのだ。「佐原啓次郎」
2014-04-12 19:04:24
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@tometis_story
――】「ちょいと、こいつを調べるのには骨が折れましたが、その男の葬式にね、似たような青年が居たってのを、掴みました。……偶然にしては出来すぎかと、思いますよ、俺は。出席してたんじゃないですかね、多分。葬儀屋関係者と当時の人間洗って出てきた情報ですが」
2014-04-12 19:06:44
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@tometis_story
津田】珈琲に手を取る。何かを思案しているのか、黙ったまま、その珈琲に口をつけたあと、音も立てずに、机の上においた。部下は黙っている。男も黙っている。何も口を開かない。
2014-04-12 19:08:08
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@tometis_story
――】「ぶっちゃけ勘ですよ、俺の。実際、葬式に現れたかどうかは、わかりません。でも、篠村みはるの件があったでしょう。……アレを嗅ぎまわる時に、ちょいと佐原の関係者を洗ってた時に、出入りしていた人物の中に、餓鬼がいるって、話を聞いたものでね」
2014-04-12 19:11:38