漫画・アニメ・ラノベの主人公に成長は必要か

小林 雄次 @kobayuji

ラノベ編集者から聞いた話。「最近の傾向として、主人公は初めから最強であることが挙げられます。負けたり、悩んだり、葛藤したりしてはいけないんです。だから特訓なんて以ての外です」。うーん、難儀な時代になってきたなぁ(･_･;

小林 雄次 @kobayuji

実は「負けない、悩まない、葛藤しない主人公」の物語は昔からある。この場合のポイントは、真の主人公（語り手）は別にいて、最強の主人公を見つめながら展開すること。例えば、シャーロック・ホームズの主人公は、ホームズではなくワトソン。厳密には、ホームズも負けるし悩むし葛藤するんだけど。

境宗久 @munehisa_sakai

@kobayuji 最初ワンピースに参加する事が決まった時、実はそこで結構戸惑いがありました。 ルフィは最初から完成してたから。 すぐその面白みがわかって楽しく創ってましたけど。

梅澤淳稔 @A2104Ume

@munehisa_sakai @kobayuji 俺がCDした「GS美神」な主人公美神令子もそう。あまりに完璧すぎて本当に困った…💦もう一人の主人公たる横山はちっとも成長せんし…💦劇場版のストーリーを考えてた時、ブルースリーの「死亡の塔」みたいなのはどうだろうって事になり…

梅澤淳稔 @A2104Ume

@munehisa_sakai @kobayuji 現代に蘇った悪魔達が巨大な悪魔城を作り、美神が一階にいるザコから、天辺の悪魔王まで倒して行くっていう…。そしたら原作の椎名先生が「そんなの無理ですよ。令子なら城全体を燃やすか木っ端微塵に爆破して5分で映画終わっちゃいます」って。

小林 雄次 @kobayuji

@A2104Ume @munehisa_sakai なるほど、そんな苦労譚が…。最強の主人公を設定すると、敵も最強クラスにしないとバトルが瞬時に終わってしまうんですよね(^_^;)

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

これって、一巻の初動で全てが決まるシステムの行きつく先としては当然だよね(´Д` )＞RT

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

こういう話を聞いて思い出すのは、「今は何もかも揃ってて幕の内弁当的なパッケージばかり求められるけど、マグロのぶつ切りをビニール袋に入れちゃうみたいな、偏ってるけどやってみたいと思えてしまうようなものも作りたい(意訳)」という大昔の佐藤順一監督のインタビュー。

ゆかにゃん＠いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

主人公が成長しようがすまいが、面白い話は面白いし、面白くない話は面白くない。成長するから面白くなるわけではない。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

失敗が許されない環境だと、そうなりがちなのは分かる。編集者だって担当してる作家にリスクは負わせたくないだろうしね。 でも、僕は実力のある作家なら幕の内弁当にしなくても一品だけでも成立するいびつなメニューでお客さんを楽しませることは出来るんじゃないかと思ってる。

椎名高志 @Takashi_Shiina

最初から最強の状態で登場して活躍して、あとで過去編に戻ってそうなるプロセスを描くというのは、現実世界で一流スポーツ選手を見る観客の目線に似てるかもしれない。まあマニアはその前から目をつけているわけだが(笑)。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

実際、それはここ数年のヒット作も証明しているんじゃないかな。第1話から主人公最強な作品ばっかじゃないでしょ？

ゆかにゃん＠いろいろないしょのおしごとちゅう @minakawayuka

@kikkagogo 構成が下手なだけじゃないかと最近、思うようになってきました。007は成長なしでも楽しめますし。要素の問題を取り上げて、構成力のなさに目をつぶっているような気がします。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

だから僕は、世の編集さんには担当している作家の実力をもっと信用して欲しいと思っています。 「大体な、漫画家なんてものは自分の描きたいことしか描こうとしないんだ。で、その一番描きたいことを見つけ出して読者の目に引っかかるようにするのが編集者の仕事だぞ(壁村編集長の台詞より)」

椎名高志 @Takashi_Shiina

ベルセルクのガッツ師匠とかは登場のナレーションにしびれたな。　 RT @koutime 刃牙がそれでしたね。

椎名高志 @Takashi_Shiina

同じ人物を描いても「成長の物語」なのか「ヒーローの物語」なのかで視点は変わるし、高度経済成長期にたまたま成長主題の物語が流行してたという可能性もある。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

いきなり最強ってのはルパン三世のような「完成されたキャラクター」の物語なわけだけど、それにはそのキャラに応じたスタイルがある程度確立されている。 「俺TUEEE」作品が揶揄されるのは、そういう完成型キャラをジュブナイルの文脈で使ったりするから面白くないということかな。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

場違いさは使い方によっては可笑しみや面白さに繋げることも出来るんだけど、考えなしの場違いは白けてしまう。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

完成形キャラという「反証」があっても、ミスマッチを考えなしに使う拙さが無くなるわけではない。 キャラと世界観のかみ合わせは最も心を砕く部分のはず。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

完成形キャラであるコトが多いハードボイルドの最終回は、その固定されていたはずの世界が壊れるコトから終わりが始まるというパターンがよくありますよね。

松田未来　コミティア146 C50b 「翼駆人アラン 第Ⅵ章」 @macchiMC72

逆に成長を旨とするジュブナイルなんかだと、不安定だった自分と世界が固定されるコトで物語に区切りがつく、というパターンも多い様に思えます。

中野貴雄とギャルショッカーズ🐤 @galshocker

「悩まない、成長しないヒーロー」というのは旗本退屈男もホームズもルパン三世もロジャー・ムーア００７もそうで「サザエさん」型。「悩み成長するヒーロー」というのは「最終的に死ぬ」。あしたのジョーやサイボーグ００９やダニエル・クレイグ００７がこれにあたる。

小林 雄次 @kobayuji

先日Tweetした「負けたり、悩んだり、葛藤したりしないラノベの主人公」の話。正確には、「現実世界では平凡な人間なんだけど、異世界へ行くと（力を手にれると）初めから最強で、負けたり、悩んだり、葛藤したりしない」のが主流とのこと。「しかも異世界には冒頭できるだけ早く行く必要がある」

小林 雄次 @kobayuji

@tatsurokashi ですね！そしてこの重力の弱い世界での最強設定、「のび太の宇宙開拓史」だということに気付きました。

こなたま（CV:渡辺久美子） @MyoyoShinnyo

最近は最初から強い主人公ばかりだ……っていう話題があるけど、物語の歴史から見ると「最初から強い主人公」も「成長する主人公」もどっちも昔からあったぞ。昔どころか、最古の物語ともいわれる「ギルガメシュ叙事詩」ではギルガメシュ王は半人半神の最初から強い系、野人エンキドゥは成長系。