Hiro Hirai先生集中講義 2日目
「すると彼が一貫して叩いているのが霊魂を物質に還元しようという話だということが見えてきた」「この話は他のことにも応用がきく。」「目に見えないマーケットがある。どういう読者に向かって書いているのか。それを意識するのは非常に重要」 #BH集中講義
2014-07-23 11:14:42「なぜ名指しをしなかったのか?ルネサンス人たちは」「一つは、結局古代が権威なので近代人たちは価値がなくて、むしろ近代人が依拠している古代人を叩くというほうに向かう。これはまさにポリティクスで、表層である近代人ではなく土台の古代人を叩こうとした」 #BH集中講義
2014-07-23 11:15:39「当時の人にとっては叩いている相手はすぐわかっていただろうけどいまは400年もたってよくわからなくなっている。それを掘り起こすのはintellectual history の一つの課題では」 #BH集中講義
2014-07-23 11:16:41「当時は名前は出さなくてもマテリアルを案外共有していた。」「そうすると同時代人を名指しで叩くというのはいつから始まるのか」「ルネサンスにも少ないがあるのでは。ライプニッツの時代になると直接やりあう」 #BH集中講義
2014-07-23 11:16:50「スカリゲルもカルダーノは直接叩いている。有名になりたいので有名なカルダーノを叩いているということ」 「有機体形成の議論の歴史というふうに言われているが、有機体という言葉は使っていたのか」「使っていないのでは。生き物とか」「魂を備えたもの、とか」 #BH集中講義
2014-07-23 11:20:17「単に生き物と言ってもアリストテレスとスカリゲルの時代でその範囲は同じなのだろうか」「スカリゲルはかなりアリストテレスに沿うことを意識していたので違いは小さいのでは」「石が生きているといったのはまさにカルダーノで、それにスカリゲルは批判した」 #BH集中講義
2014-07-23 11:21:24「すると一見アリストテレスを繰り返しているだけでスカリゲルのほうはオリジナリティがなさそう。しかしカルダーノへの批判として議論を再構成する営みとしてカルダーノ哲学を捉えると、その歴史的な意味が見えてくる」 #BH集中講義
2014-07-23 11:21:43「職人というのは霊魂論ので単なるアナロジーとして使われているだけなのだろうか」「もとの話はアリストテレスにある。何かを作り出すというのには二種類ある。設計図を書ける大工の棟梁。職人たちはそれをもとに家を作る。デザインはしない。その二つの構造が念頭に置かれている」 #BH集中講義
2014-07-23 11:26:34「スカリゲルは一見新しいことを言っていないという話はあったが、アリストテレス以降だんだん星の影響とかを導入することで説明能力を高めていったんだけど、スカリゲルは話を引き戻していて、実は説明能力が落ちている。」 #BH集中講義 (ちょっとまとめがあいまい)
2014-07-23 11:29:58「根本的なところをブラックボックスにしてそこから話を立ち上げていくという発想が科学の発展にとって非常に重要だったのではないか。」 #BH集中講義
2014-07-23 11:30:12中世スコラ学と人文主義の伝統の交差点にいるレオニチェノ。『形成力について』(1506年)。#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:32:18レオニチェノの狙い。自らの解釈を打ち出すというよりも、アラビアの哲学者が間違っていたことを指摘する。その際に、アリストテレスの新しい翻訳を参照。古代ギリシア人注釈家を参照。#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:36:54とくにレオニチェノは、新プラトン主義の立場からアリストテレスを解釈した注解者であるシンプリキオスに好意的であった。#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:40:06最後にアヴェロエス反駁。アレクサンドロスとテミスティオスを引きながら批判。アヴェロエスがプラトンを批判しながら、プラトンに影響を受けてしまっていると批判。#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:41:46本論の特徴。自らの意見をはっきり述べないレオニチェノのテキストを、彼が何を読み、それをどのように使っているかを再構成することにより分析する。#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:46:14「レオニチェノがこれまで着目されていなかったのは、当時の人々が彼を参照しながらもそれに言及していなかったからか」「そう。やはりルネサンス人は批判するときに、相手の名前をださないことがおおい」#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:49:29「ではどうやって気がつくのか」「いや実は一箇所だけ名前をだしている。ただその出し方が、レオニチェノが悪い!と明示的に言っているわけではないので、見落としてしまいがちなあらわれ方をする」#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:50:07「実際、レオニチェノを批判しているフェルネルの著作を英語訳している人は、最初批判対象を別の人と同定していたくらい」#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:50:45「この論文はインテレクチュアル・ヒストリーを意識する前に書かれている。ここで使われている手法は文学や中世史学では使われているようだ。人文主義者の議論の組み立て自体を解析するような読み方」#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:54:32「今日の論文では種子や発生の問題が重要であったように見える。この問題は当時の人々がいろいろ考えていた問題のうちでどれほどの比重を占めていたのか」#BH集中講義 #JARS
2014-07-23 11:58:52