悲報『芸術家を３Dデータのわいせつ性で逮捕した日本、「男根祭だってあるだろ」と米国の超有名ニュースコメディ番組に皮肉られる』

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

まず第一にディリーショーはアメリカのケーブルチャンネル、コメディ・チャンネルに流れている番組です。コメディ番組なんです。ただ、風刺が卓越しており、既存のメジャーニュースチャンネルでは掲載されないような洞察力の高い視点があります。

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アメリカの風刺やコメディにおいて頻繁に槍玉に挙げられるのは「欺瞞」と「偽善」です。これは権威ある立場に対して悪辣なまでに痛烈な風刺をするうえで必須であり、「偉いのだから偉い」というのを論理を打ち破るアメリカの中の反骨精神の現れです。

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尚、コメディ・セントラルのディリー・ショーのみがこのような視点を持っているわけではありません。新聞の社説や論説、それに社説マンガ、またPBSなど商業性が極端に強くないメディアの枠組みでは珍しくありません。

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ただ、学者やジャーナリストに比べるとディリー・ショーの観点はかなり乱暴です。茶化すのに値する事案であればあとは容赦なくギャグとしてわかりやすくネタを構築し、わかりやすい形で観客と共有します。そして「考える」視点と言うのは観客にとって親密性の高い話題に限ることが多いです。

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

ろくでなし子さんとかならま祭の比較も飽くまでも痛烈な風刺であり、基本的には「観客と制作者側が共有している日本への偏見」が基礎になっています。娯楽番組なのですから、それは当然です。またE・サイードのオリエンタリズムにも繋がります。

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

E・サイードのオリエンタリズムについてはオンラインで色々な資料があるので、詳しい紹介を割愛しますが、骨子の一つが「東洋の異質性を持ち出すことで西洋社会の優位性と文明性の視点を正当化・自明にする」があります。つまり「あいつらキモーイ。私たちキモくないから正義（キラ」ということ（暴論

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

ディリー・ショーでろくでなし子さんとかなまら祭を取り上げる際にも、出だしの文言が「アメリカも色々おかしいけど・・・」（意訳）であることから、日本の奇妙さに容赦ない焦点を当てたことを自他共に認めています。かなり乱暴だと彼らもわかっているのです。でも娯楽番組だからそれで正しいのです。

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

誰の視点が正しいかという議論は非常に不毛化しやすいです。視点の良し悪しを判断するための価値基準たる前提条件自体に大きな隔たりがあることを認めたがらない人間同士のやりとりは感情論や権威主義に陥りやすいです。しかしどうやって視点が成り立っているのかという議論は出来ます。これかなり大事

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

逆に言えば相手が活用している前提条件がかなり危ういこと、もっと危なっかしい事案があること、相手を罵倒するのでなく、なるべく相手の知的好奇心を喚起する形で興味深い洞察を重ねた新たな視点を提供するのがもっとも効果的だと思います。事実そのような話術に長ける人は欧米では尊敬されます。

兼光ダニエル真 @dankanemitsu

結局のところ、国教系のセクシュアリティや一神教が視野が狭く幻想をできない等々、欧米資本主義の前提条件を揶揄した風刺がコメディアンは沢山います。日本のマンガやアニメのもっとも弱いところが風刺だと個人的には思いますね。うまい人もいるけどちょっと報われない。大変惜しいです。