スタジオジブリ制作部解散について思うこと
- ElementaryGard
- 18457
- 2
- 2
- 1
ジブリ制作部解散のうわさは本当か?の問い合わせメールが英語でも届くようになった。「そうだよ」と返信。昨日テレビでもやってたんですね。それは知らなかったんですが。「私は前から聞いていたんですが」系のツイートがいくつあるのだろう。私も先月そうつぶやいた口です。
2014-08-04 18:31:50東映アニメでは前から「みてなジブリもうじき潰れるでー」と偉い人たちのあいだで言われていたそうです。
2014-08-04 18:33:42私なりに想像すると、ジブリが以後いっさい新作を作らないわけではなくて、いずれ制作は再開するんじゃないでしょうか。ただし今までのような社員雇用ではなく、日本のアニメ界のスタンダードである「机貸してやってるだけで社員じゃない」方式で再開すると思われます。
2014-08-04 18:38:25あるジブリ関係者が以前こう喝破されていたのが印象的でした。「くみさん、要するに手塚さんの虫プロと同じだよ。手塚さんがパトロンとなって社員を食べさせるモデルが結局破たんしたように、宮崎さんの庇護がなくなったジブリも破たんするんだ。つまり敗北だよ」。
2014-08-04 18:43:28鈴木氏がジブリの“今後”語る「制作部門を一回解体しようかと」。 #ldnews news.livedoor.com/article/detail… ああ、これかなるほど「再構築」ね。これで読めた、ような気がする。
2014-08-04 18:47:46鈴木Pの引退発表の数日後、ジブリ設立前から大活躍したOBに取材したとき、制作部解散のうわさ(でないことはもう知ってたけど)を耳打ちしたら「鈴木が引退?へぇー知らなかった。解散?別に」と淡々と返されました。明日で『ナウシカ』公開30周年ですよと話をふっても「あ、そうなの?」。
2014-08-04 18:51:11虫プロ(今のではなく半世紀前のほう)のOBに取材したとき「虫プロは二つあったと理解してほしい。手塚さんの個人スタジオとしての虫プロと、企業としての虫プロ」と明確にことばにされたのがやはり印象的でした。
2014-08-04 19:14:18パトロン手塚はあくまで個人スタジオの虫プロの人間で、それが企業としての虫プロの社長でもあったために、前者に入る莫大な金が後者の帳簿で処理された。そのため、実態は大赤字を増やしていたはずの後者が、超優良企業として世でちやほやされてしまった。なにより社員が皆そう思い込んでしまった。
2014-08-04 19:16:13二馬力(宮崎の個人スタジオ)とジブリの関係も、これに似てなくもない。宮崎にも鈴木にも自覚はあったはずです。あったからこそ、1985年に創業してほぼ30年まわってきたのです。自覚がなかったら平成に入る前に潰れていた。
2014-08-04 19:18:13ジブリが制作現場スタッフをフリーランスで雇う(つまり「机を貸すのであってお前らは社員じゃないよ」とあしらう)のではなく社員として雇うようになったのは平成に入ってからです。昭和時代の帳簿をとある方から見せてもらったことがあります。
2014-08-04 19:21:30社員雇用制が崩壊して、やがてフリーランス制(一枚いくら一カットいくら)に移行していった日本の商業アニメ界で、ジブリは真逆の道を進んだ。宮崎駿というスーパー大怪獣のパワーで。
2014-08-04 19:23:13その大怪獣も引退を宣言。これで水は高きから低きに流れるしかなくなった…ポンプで水を低きから高きに組み上げるための電気エネルギーを供給してきた原子力発電所が、もう稼働しないのだから。
2014-08-04 19:25:26ジブリの制作部解散は、私が『ミッキーマウスのストライキ!』の訳者解説のなかで論じたことを裏付けるものだと考えます。と、さりげなく本の宣伝もしておきます。
2014-08-04 19:28:50amazon.co.jp/dp/4772611142/… しつこく宣伝しときますね。仕事に戻ります。
2014-08-04 19:29:54ジブリ解散の件ですが、これはパソコンの電源を一度切って、再起動するのと同じだと考えればいいのです。何かインストールすると、「再起動してください」と出ることがありますよね。あれです。ジブリ(の作品制作部門)は一度電源を切ってWindowsをバージョン「ダウン」するつもりとみます。
2014-08-05 12:10:24ジブリという壮絶スペックのマシンでのみ稼働するオーダーメイドのWindowsが、宮崎さまがジブリから抜けたことで重荷となって、それで鈴木さんはバージョンダウンを決断した、と。市販のWindowsのほうが軽いし、それで間に合うジャンということです。
2014-08-05 12:12:082002年にもジブリは一度閉鎖してることを覚えてる方いるかな。細田守を東映アニメから呼んで『ハウルの動く城』を作らせる企画が、絵コンテの段階で破たん。それでたしか半年閉鎖したのでは。
2014-08-05 12:42:45仮にですね、『マーニー』を最後に社員雇用をジブリがやめる、つまり制作現場のスタッフ全員を一度首にして、次回作からは一作ごとの雇用契約に切り替えると世に公表したら、イメージ的にダメージが大きい。「ああ、あのジブリもついに理想をかなぐり捨ててすき屋の道を行くのか」と。
2014-08-05 18:48:06このイメージダウンを避けるためには、再起動がいいわけですよ。数年店じまいして、それから再生。すると「ついに再起動!」とポジティヴに受け取ってもらえる。もはや雇用はしないという負の面も、再起動のまばゆい光にかき消されてうやむやにできる…こんな風に鈴木さんは考えたのではないかと。
2014-08-05 18:51:08ジブリ、ドワンゴ傘下に すでに蜜月関係 仰天身請け話が浮上したワケ - ZAKZAK zakzak.co.jp/entertainment/… 「ジブリ最大の魅力は『千と千尋の神隠し』や『となりのトトロ』といったコンテンツの著作権や放映権」うーんこれはアサッテな読みに思えます。
2014-08-05 19:15:43ジブリをドワンゴが買収?ないです。買うというのは何を買うのでしょう。スタッフを買う?個別に引き抜きできるのになぜにスタジオごと買わなくちゃいけないのでしょう。これまでのコンテンツを買う?たいして価値ないですジブリアニメは。
2014-08-06 16:50:47何十億円だしても買いたい、と思わせるコンテンツとは『ガンダム』とか『プリキュア』みたいなのです。つまり続編がいくらでも作れて、商品展開がきくアニメ。ジブリにそういうのあるでしょうか。一本もなし。企業会計だと数百億円と算定されるものも、実際には誰も手を出さない。
2014-08-06 16:53:34企業買収には「のれん代」という考え方があります。たとえばアップル社の土地や建物があわせて1000億円として(てきとーな数字)、「アップル」というブランドに値がついて1兆円で買収、なんてことがあるわけです。
2014-08-06 16:57:19ジブリはこの「のれん代」が大したことないんですよ。むろん想像です。宮崎駿という「のれん」が消えた今、ジブリにどんなのれんが残っているのか。
2014-08-06 16:58:23のれんってわかりますね。居酒屋にいくと入り口に垂れてる布。あれです。有名店ののれんは、ブランドとして機能するから、物理的には布きれでも知財として価値がつきます。この考え方は大正時代に大審院(今の最高裁)で認められたものです。
2014-08-06 17:00:01