「悪くない場所RPG」について、水城正太郎氏とその作者である遠野よあけ氏の応答を中心に

ゲンロンカフェにて行なわれたポストスーパーフラットアートスクールの卒業制作展である「黒瀬陽平校長ゲンロンアートスクール&こども教室合同成果展2014」にて発表された遠野よあけ氏による作品「悪くない場所RPG」に関する応答を中心にまとめた。 http://postsuperflatartschool.tumblr.com/    http://genron-exhibitions.tumblr.com/post/95853263881/2014
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水城正太郎/金澤慎太郎 @S_Mizuki

そりゃあ「展示者が危険な展示の撮影を禁止し、一方で情報を総合すれば概要がわかるようになっていた」問題は、確かに制作者側の問題じゃないがね……。>RT

2014-09-02 12:49:12
水城正太郎/金澤慎太郎 @S_Mizuki

深夜のみツイートをご覧の方に誤解されていないか心配だが、おいらは穏やかなおじさんである。

2014-09-02 19:35:31

遠野よあけ氏による返信

遠野よあけ @yoakero

@S_Mizuki おはよございます。遠野です。応答遅くなりましてすみません。これから連ツイートで応答つぶやきます。話題(レイヤー)は3つ(ゲームの出来、美術界への影響、アート)ありましたが、まずはひとつめとふたつめのみ応答させていただきます。

2014-09-03 07:54:17
遠野よあけ @yoakero

というわけで、家を出る前に少し連続でつぶやきます。

2014-09-03 07:54:52
遠野よあけ @yoakero

水城さんから頂いた「悪くない場所RPG」の感想は、 ①ゲームの出来について ②美術界への影響について ③アートそのものについて というレイヤーごとにわかれていました。まずは①を回答します。時間に余裕があれば、②を答えます。

2014-09-03 07:57:11
遠野よあけ @yoakero

①-1:タイトルについて。「悪い場所」⇒「悪くない場所」は、マイナスからゼロにする行為。他人のリカバリーをさせられるゲームである、という指摘。「現代の改変具合を笑う」というゲーム内容と、タイトルの印象が異なる。タイトルの付け方がもったいない。という指摘について。

2014-09-03 07:58:55
遠野よあけ @yoakero

製作途中では「ポストスーパーフラット・アートスクールRPG」という案もありました。そのほうが間口は広がるとも思いました。 しかし、間口を広げるよりも、作品のコンセプトを強めたほうがアート作品としては強度が増すと思い、「悪くない場所RPG」としました。

2014-09-03 07:59:43
遠野よあけ @yoakero

その影響でタイトルと内容が乖離したことは、表紙と本文デザインの雰囲気の乖離にも表れてしまっていて、ご指摘どおりです。ただ、それでも作品のコンセプトを強めたほうがメリットは大きいだろうと判断しました。

2014-09-03 08:01:01
遠野よあけ @yoakero

ちなみに、意外でしたが、こちらのタイトルでもけっこう受けはよく、タイトルだけで笑い(まあ、失笑混じりですがw)を取れた場面もありました。もともと「悪い場所」という言葉に慣れ親しんでいる美術系の人程、タイトル受けは良かったです。

2014-09-03 08:01:37
遠野よあけ @yoakero

(あ、文末に(続く)っていれたほうがいいのか。次から…)

2014-09-03 08:02:17
遠野よあけ @yoakero

①-2:TRPGとしてのルールは「アートの要素とは何か?」を全員で考えていくことにあるが、これは「ブレスト」であり、TRPGではない。(続

2014-09-03 08:03:52
遠野よあけ @yoakero

もしTRPGとして成立させるなら、『レレレ』同様にプレイヤーが「その場でたまたまリアルに所持していた」物品以外へ触れることを禁止すべき。それだけでゲームになるのがTRPGの面白さ。という指摘について。(続

2014-09-03 08:04:17
遠野よあけ @yoakero

私は「ブレスト」もTRPG特有の面白さだと思います。『レレレ』の「その場でたまたまリアルに所持していた物品」になぞらえて考えるなら、『悪くない場所RPG』は「その場でたまたま一緒にゲームを遊ぶことになった他人の想像力」を活かしながら行う「セッション」です。(続

2014-09-03 08:05:27
遠野よあけ @yoakero

これもTRPGの面白さではないかと私は考えています。(この点、私のTRPGに対する理解が足りていない可能性もありますので(経験が浅い為、その可能性を恐れています)、間違った認識があれば指摘頂ければ幸いです)(続

2014-09-03 08:05:58
遠野よあけ @yoakero

ちなみに、『悪くない場所RPG』の参考にしたゲームは、『Aの魔法陣』と『CLAMP学園TRPG』です。特に後者の特徴を特化してみたいという考えがありました。それが「その場でたまたま一緒にゲームを遊ぶことになった他人の想像力」を活かしながら行う「セッション」に繋がりました。(続

2014-09-03 08:07:15
遠野よあけ @yoakero

②:美術界への影響について。悪い場所についてのブレストだが、雑談ではなくTRPGであることの利点はあるのか? という指摘について。(続

2014-09-03 08:08:55
遠野よあけ @yoakero

 結論から言えば、利点はあります。「悪い場所」に対して「TRPG」でアプローチすること、そして逆に、「TRPG」に対して「悪い場所」でアプローチすること。どちらにも利点があります。まず、「TRPG」の話から始めます。(続

2014-09-03 08:09:23
遠野よあけ @yoakero

「悪い場所」を扱った「TRPG」を作ることで得られた利点について。知識や関心に差がある人たちでも、同じ話題を共有することができるのは、このゲームにルールがあり、かつGMがいるからです。この作品では、TRPGを「個人間の差異を吸収するインターフェイス」のように考えています。(続

2014-09-03 08:10:43
遠野よあけ @yoakero

雑談にはこの機能はありません。会場で実際に遊んでくださった方からは、「遊ぶ前は、自分には美術の知識がほとんどないから、ほかの人よりも不利になると思っていたけど、遊んでみたらそんなことはなかった。とても楽しめた」とも言って頂けました。嬉しい感想でした。(続

2014-09-03 08:11:44
遠野よあけ @yoakero

この「個人間の差異を吸収するインターフェイス」というデザインは、「悪い場所(日本美術)」というモチーフを扱うことで際立ったと思っています。(続

2014-09-03 08:11:56
遠野よあけ @yoakero

もう一つ。悪い場所について。この作品の「悪い場所」へのアプローチは、「ブレスト」ではなく、表紙です(前述の通り、「ブレスト」の要素は、TRPGへのアプローチです)。(続

2014-09-03 08:15:25
遠野よあけ @yoakero

表紙には、『日本・現代・美術』で重要な作品として紹介されている『アッツ島玉砕』と、TRPGの先祖である『Chainmail』の表紙絵が並んでいます。「戦争」というモチーフ、アメリカ(外部)からやってきたもの(『アッツ島玉砕』は(続

2014-09-03 08:16:22
遠野よあけ @yoakero

アメリカとの戦争を描いている点に加えて、現在アメリカから永久貸与されている作品でもあります)、そしてそれぞれのジャンルの成り立ちに深く関わる作品という共通の要素から、「日本美術」と「TRPG」の2つの文化を比較して何かを考えられるのではないか、と考えながらデザインしました。(続

2014-09-03 08:17:15
遠野よあけ @yoakero

自分の中でその意味が明確になったのは、展示2日目の黒瀬さんとのトーク中でした。「外部から文化を輸入すること」について、「日本美術」と「TRPG」はそれぞれ異なったスタンスを取っていたという話になりました。これが「悪い場所」について最も批評的な役割を果たした部分と思っています。(続

2014-09-03 08:19:12
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