蚊に刺されるとなんで痒くなるの？細胞と抗体と痒みを感じるメカニズム

Y Tambe @y_tambe

承前）吸ってる間に痛みを感じさせないように、また体が何倍にも膨れ上がるほど一度に大量の血を吸うから、口吻刺した後時間をかけて準備し、そのあと大量に吸うタイプ（＝緩慢吸血者）だから、病原体としても「チャンスは少ないながら確実に伝播できる」分、狙い目なのかもしれない。

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かゆみの伝達。昔、僕がまだ学生だった頃には「かゆみは、弱い痛みの一種だ」という話があった。つまり、かゆみと痛みは、どちらも同じ痛覚神経で伝わるという仮説。ただし、これは現在では間違いで、痛み（痛覚）や熱さ冷たさ（温覚、冷覚）、触覚とはまた別に「かゆみ」を伝える神経が発見されてる。

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後者の「ポリモーダル型」は、かゆみ以外にも痛覚とか温覚とか、いろんな刺激を伝えるものとして、比較的新しく見つかっている神経で、その中にかゆみをつたえるものがあると報告された。 nature.com/news/2008/0811…

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「かゆみ」を伝える神経は２種類あって、一つは「特定の化学物質だけに反応する」タイプで、ヒスタミンを感知して、その情報が脳に伝わると「かゆい」と認識する。もう一つは、ポリモーダル型といって、熱、機械刺激、化学刺激のどれでも、また弱い刺激から強い刺激まで反応するタイプ。

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ハッショウマメという豆の仲間の莢には、小さな棘毛が生えているのだけど、これが皮膚に触れると猛烈に痒くなる。これが痒み研究のいろんな実験に使われてきたけど、この痒みの伝達には、ポリモーダル型の「かゆみ神経」が関わっているようだ、ということらしい。

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痛みとかゆみの関係については、痛覚神経の途中から、かゆみ神経の途中に信号が送られて、かゆみを抑制するなどの機構があるなどで、互いに抑制しあう関係。

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@y_tambe 痛みによるかゆみ抑制の身近な例：蚊にさされた跡に爪でバッテン

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ちなみに、今の話の主な元ネタはこれ The neurology of itch. ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23794605

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二種類の「かゆみ神経」のうち、靴下とかパンツのゴム跡が痒くなるのが、多分、ポリモーダル型なんだろうな、と勝手に解釈。