羽もないジャンプもできないかゆいやつ~シラミが媒介する病気~
ジャコウネコはネコじゃない ヨコエビはエビじゃない トコジラミはシラミじゃない ←NEW (シラミ目でなくカメムシ目トコジラミ科) twitter.com/mitslia/status…
2015-07-01 17:32:54少年自然の家でシラミ発生、40人湿疹2人発熱 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) yomiuri.co.jp/national/20150… @Yomiuri_Onlineさんから
2015-07-01 17:28:35戦場で、伝染病が蔓延したんだろうなというのは簡単に想像がつくわけで。
塹壕熱ってすごい名前ね。 想像はつくけど…。 twitter.com/y_tambe/status…
2015-07-01 21:26:20@Butayama3 多分、想像どおりです。戦争中に塹壕の中で発生したからこの名前。シラミが媒介するバルトネラ・クインターナという細菌による感染症で、別名を「五日熱」とも呼ぶ。「クインターナ=5」って意味。
2015-07-01 21:36:15@Butayama3 発疹チフスの病原体が「発疹チフスリケッチア」っていう、病原性リケッチアの代表格です。ちなみに回帰熱の病原体は「回帰熱ボレリア」で、これはスピロヘータ(らせん菌)の一種。
2015-07-01 21:38:12@Butayama3 んで、発疹チフスも塹壕熱同様、というか、ひょっとしたらそれ以上、戦争との結びつきが強い病原体です。じつはナポレオンがロシア遠征を行ったとき、冬将軍と並んで苦しんだのが、この発疹チフスだったと言われてる。そういう意味では「歴史を変えた病原体」の一つと言えるかも
2015-07-01 21:40:40@y_tambe あらあらあら、いろんなのが出てきた。 これ全部シラミが媒介するんですね。
2015-07-01 21:39:26@y_tambe うー…、戦争の上に伝染病ですか。 考えただけでしんどい。かゆい。
2015-07-01 21:42:19@Butayama3 はい。これ全部、とは言っても実はこの3つだけで、全部が細菌なのです。これに対して森林性のマダニとか蚊とかは細菌、原虫、ウイルス…といろんなものを媒介するので、そっちの方が面倒といえば面倒かもしれず。
2015-07-01 21:43:35シラミの話?
@Butayama3 ノミと違って、ヒトにつくシラミはヒト以外から血を吸えないカラダなんです。で、ヒトにつくシラミにはアタマジラミ、コロモジラミ、ケジラミの3種類がいるのだけど、これ全部、寄生する場所が違って住み分けてる。
2015-07-01 21:49:01@Butayama3 アタマジラミは頭髪に、ケジラミは陰毛にそれぞれしがみついて寄生するのだけど、コロモジラミは衣服の中に住み着く。じつはこいつは進化上、アタマジラミから分かれたものだと言われてて、その分岐が起きた時期から、ヒトが衣服を身にまとうようになった時期が推定されてる。
2015-07-01 21:52:33@Butayama3 アタマジラミとコロモジラミの棲み分けは、主に温度の違いというか、要はシラミって熱すぎるのも寒すぎるのも駄目なヤツなのです。高熱出たり、死んだ人からはシラミが逃げ出す。昔、日本では「病人からシラミが逃げ出したら、助からない」とかそう言われてた。
2015-07-01 21:56:40@Butayama3 んで、アイツらには羽根もないし、ノミみたいにジャンプも出来ず、移動はゆっくり歩くくらいしかできない。だから移動能力も高くはなく、逃げだした後、すぐ先に人がいれば、その人に寄生する。だからヒトが密集している場所ではシラミも、シラミ媒介感染症も発生しやすい。
2015-07-01 21:59:39@Butayama3 それから、コロモジラミは衣服に覆われた体幹部に寄生するので、着替えとお風呂。これが出来ないところだと発生しやすい。そこらへんの条件を満たしやすいのが、戦争での行軍中とか、塹壕の中とかだったから、と考えられてる。
2015-07-01 22:03:00@Butayama3 特に、発疹チフスリケッチア。こいつは、ヒトの致死率は10〜70%(諸説あってばらついてる)だけど、じつはシラミに対しては「致死率100%の病原体」。リケッチア保菌者の血を吸ったら、感染後1〜3週で死ぬ。その間に次のヒトに寄生できるかどうかで流行具合が決まる。
2015-07-01 22:09:05