薬学たんの花粉症講座(?)
- Yakugakutan
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少し静かになったかなというところで花粉症についてですね お待たせいたしました 一応夜中のうちにガッツリつぶやいてまとめますね
2013-03-12 01:25:05そもそも花粉症というのは、一種のアレルギーだということは周知のことでしょうか 花粉自体は本来無毒ですが、これに免疫を獲得することで、簡単に言えば、”無駄に戦ってしまう”んですね
2013-03-12 01:25:31花粉症に主に関係してくるのは、IgEと呼ばれる物質ですね IgEは、またの名を免疫グロブリンEと言いまして、哺乳類に存在する抗体の一つです
2013-03-12 01:26:09アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)である花粉が体内に侵入すると、マクロファージという細胞がそれをヘルパーT細胞に提示し、B細胞というところに伝えられます このB細胞で、IgEなどの抗体が作られます
2013-03-12 01:28:58マスト細胞とくっついたIgEは、アレルゲンである花粉を見つけ次第結合して、それによってマスト細胞が”ヒスタミン”や”ロイコトリエン”などという物質を放出します これによって症状が出るんですね
2013-03-12 01:31:49ではどのように治すか いくつか方法はありますが、ヒスタミンの発生を抑制すること、ヒスタミンの働きを抑制すること、炎症を抑制することあたりがメジャーです
2013-03-12 01:32:09一個目の、ヒスタミンの発生を抑える薬は、抗アレルギー薬といいます 最近CMで見かけるアレグラは一応これですね スイッチOTCと言って、もともと医療用医薬品だったものが市販用としても使えるようになったものです
2013-03-12 01:34:04抗アレルギー薬は、ヒスタミンの発生を根っこから抑えてくれるので、結構予防的に使われます 大きな副作用が出づらいので、好んで使われますね
2013-03-12 01:34:22しかし、抗アレルギー薬は、シーズン中使い続ける必要があるので、文学たんのように長い間苦しむ方には経済的に辛いかもしれません それから、すでに症状が出ている方にはあまり効きませんね
2013-03-12 01:35:21抗アレルギー薬は、人によって効能や副作用の出る具合が結構違いますが、種類は豊富なので、お医者さんといろいろ試してみるのもいいと思います
2013-03-12 01:35:38二つ目、ヒスタミンの働きを抑制する薬を、抗ヒスタミン薬といいます ヒスタミンは発生するものの、その働きは抑えるということです 多くの市販薬に入っていて、処方される薬では、ポララミンが有名でしょうか
2013-03-12 01:54:01抗ヒスタミン薬の強みは、その即効性です 点眼薬や、点鼻薬にもこのタイプは多いですね(ザジテン点眼液を見たことある方は多いのでは) 既に症状が出ていても効果が出ます しかし、難点は副作用と持続時間です
2013-03-12 02:01:26抗ヒスタミン薬は、それはそれは眠くなります 鎮静剤として使うことすらあるくらいですよ 例えば、日本初OTCの睡眠改善薬である「ドリエル」は、抗ヒスタミン薬ですね 副作用を逆手にとったんです
2013-03-12 02:12:59それから、長時間効果を持続させることができません 市販薬では、コーティングで調節して、長持ちするようにしたりしますね ついでに、くしゃみ鼻水に効きますが、鼻づまりには効きません
2013-03-12 02:16:43しかし、抗アレルギー薬にして抗ヒスタミン作用を持つ、いいとこどりの薬もあります 第二世代抗ヒスタミン薬というんですよ 前述のアレグラもこの仲間です これらは抗ヒスタミン作用が弱い分、鎮静作用が少ないものが多いので、使われることも多いです
2013-03-12 02:21:15最後、炎症を抑制する作用の薬は、ステロイド剤といいます(副腎皮質ホルモンとも言いますね) 一番強力な類の薬ですね もちろん、副作用も大きいです 有名どこは、セレスタミンですかね
2013-03-12 02:37:15ステロイド剤は免疫を低下させ、炎症を抑制します 抗ヒスタミン薬に比べて、よっぽど効くので、重度の患者さんに処方されます 点鼻薬、点眼薬、内服薬として出されることが多いですね 注射という方法もありますが、ほかの方法に比べて副作用が長引きやすいので、現在では避けられています
2013-03-12 02:42:08ステロイド剤は、副腎皮質ホルモンという名前のとおり、自然に調節されるはずのホルモンを人為的に与えることになるので、体に与える影響も大きく、長期おすすめしません 少量を節度を守って使いましょう
2013-03-12 02:45:20それから、ステロイド剤は”飲み忘れたからと言って一度に二回分飲まないで”ください ステロイド剤は、血中濃度が非常に重要なので、二回分飲むと思わぬ副作用が出かねません
2013-03-12 02:55:21それと、”自己判断で突然服用を中止するのも危険です”副腎皮質を正しく機能させるために、たとえ治ったとしても服用する量は徐々に減量させる必要があります
2013-03-12 02:55:31副作用も効果も強めなので、ステロイド剤は最後の切り札ですね! とにかく使う際は、お医者さんのおっしゃったことをしっかり聞けば大丈夫です! 何かおかしいところがあったら、お医者さんに報告しましょう
2013-03-12 02:55:47まとめ:花粉(アレルゲン)→マクロファージ(細胞)→ヘルパーT細胞→B細胞→IgE(抗体)→マスト細胞と合体→ヒスタミン ←発症
2013-03-12 02:58:31