戦車小話~増加装甲付BT-7の重量がよくわからない

大戦期ソ連戦車の増加装甲といえばKV-1Eが有名ですが、他にもT-26やT-28、そしてBTにも例が見られます。 今回はその中でもBT快速戦車について、増加装甲の重量を推定しようとしたりなど。
5
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

満州進行時のソ連戦車とな……確かソ連側の8月時点の極東における稼働戦車リストだと、T-28は一両も含まれてなかったような気がする。ヴァレンタインとかシャーマンはそこそこの数がいたような記憶だけども

2014-09-19 11:40:39
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

あと極東の変り種戦車としては、増加装甲付BTなんてのもいた可能性があるらしく。41年頃に作られたやつとは(多分)別のものが1944年にもなって試験されていて、これが「極東では実用に耐え得る」と判定されているようなのです。試験後に実際この改修が行われたのかは不明だけども

2014-09-19 11:48:06
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

41年秋の増加装甲付BTはかなり大掛かりなもので、前面装甲は15〜22mmを50mmに、砲塔側面は15mmを45mmに、車体側面は15mmから30mmへと強化。76mm野砲榴弾や37〜45mm対戦車砲に耐えるのが目標だった。重量は6tほど増して20tになり速度は45km/hに低下

2014-09-19 11:57:05
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

この超重装甲BTは少なくとも一両が作られたようなんだけど、その後の経緯は不明。これとは別にもうちょっと軽めの増加装甲を施したタイプもあったとかで、そっちは少なくとも350両の改修が指示されてる

2014-09-19 11:59:05
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

44年に試験されてた増加装甲付BTは1.5トンの重量増でしかないようなので、41年のよりは控え目なものだったはず。速度がどうなったのかは不明だけど、軽めの装甲が幸いしてか、燃費が一割弱悪くなった以外はまま満足できるものだったようで

2014-09-19 12:03:14
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

しかして1.5トンの増加装甲って、3cm厚の装甲板で6x1mちょっとくらいよね。正面に絞るとかすれば、この程度でも結構悪くない装甲が施せそうな気がする

2014-09-19 12:12:16
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

いやいや、1941年の増加装甲つきBT、あの程度で6tの重量増ってなんかおかしいぞ。ジャンボでさえシャーマンから5tくらいしか増えてないというに

2014-09-19 12:18:46
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

後でちょっと計算してみようかしら

2014-09-19 12:20:04
SUDO @sudo_simoigusa

@FHSWman 実は今までの色々な細かい改修や予定通りに作れてなかった等で重くなってたので、それらの帳尻も合わせたんじゃないか疑惑

2014-09-19 12:24:34
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

. @sudo_simoigusa そうやって実は元の重量が14tで収まってなかった線もあるかもですし、あるいは燃料・弾薬の搭載状態だので重量の測り方が違うとか、色々あり得そうです

2014-09-19 12:28:55
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

どうにも件の1941年の増加装甲付BT快速戦車の重量増(13.9tが20tに)が納得できなかったので、実際どれくらい増厚したらどれくらいの重さになるのかぐだぐだと数字をいじっていたようです

2014-09-19 22:38:32
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

さて、戦車の装甲重量を推定するにはどうしたものか? ただの箱なら模型に物差し当てても出来ないことはないんですが、形が複雑になると少々厄介です。なので3Dモデルを使ってなんかしてみます。今回はこのおポンチなBT-7君でひとつ pic.twitter.com/I7FVSgrdtk

2014-09-19 22:47:52
拡大
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

手元に3Dモデルがあれば、UV展開すれば展開図が得られます。つまり「BT-7快速戦車の開き」がサッと作れる。模型に定規当てて唸るよりは遥かに楽ってなもんです pic.twitter.com/sQuQxyEfCO

2014-09-19 23:10:41
拡大
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

展開図が得られれば、どこか長さの判っている一辺をもとにして各部の面積が得られます。キッチリUV展開してあれば曲面部だろうがお手の物です。尤も今回は元のモデルがいい加減なので正確じゃありませんが。まあ与太話には十分でしょう pic.twitter.com/iNjPEM2JRg

2014-09-19 23:16:22
拡大
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

これでBT-7の車体各部の凡その面積が判った。装甲厚は既知なのでこれを掛けてやり、さらに比重を投げてやれば……ハイ、各部の装甲重量が(超いい加減な数字だけど)ポンと出ます。全体重量13.9tのうち装甲は3.4tくらいなのかもしらね pic.twitter.com/ZYlWSgRKiG

2014-09-19 23:21:22
拡大
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

再三言うようですが、これは模型に物差し当ててるのと実際やってることはそう大差ありませんので、正確性は全く期待できません。砲塔や車体の左右の対応する面でそれぞれ面積・重量が違うのも、単に元のモデルが不正確なせいです。実際のBTがこうなってる訳じゃないことにご注意を

2014-09-19 23:23:46
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

次は件の増加装甲付きBTの重量増を推定してみます。車体と砲塔前面が50mm、砲塔側面が45mm、車体側面が30mmらしいので、大体そうなるように足してみると……増加分は2.1t程度。どうやら計16tくらいにしかならなさそうです pic.twitter.com/teyN1qYfl9

2014-09-19 23:29:49
拡大
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

仮にBTに増加装甲貼り付けて重量を13.9tから20tまで持って行こうとすると……前面と側面を70mm厚にするくらい装甲を足さないと6t分の重量増にはなりそうも無いのです

2014-09-19 23:34:53
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

不正確な当て推量であることは承知ですが、それでもやはりBTの車重を6t増すってのは余りに不自然です。多分どこの数字が狂っているか(例えば「増加装甲付きBTが20t」ってのが誤りだとか)、燃料弾薬等の搭載基準が違う数字を引っ張ってしまっているとか、きっとそんなとこでしょう

2014-09-19 23:40:24
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

今回のBT-7装甲重量推定で使った手法は、以前このまとめでも使ったものです。正確性を期待するようなもんじゃありませんが、暇潰しの方法としてはなかなか面白い 【与太話】現代型チハを考えて遊ぶ夕べ togetter.com/li/554825

2014-09-19 23:51:21
まとめ 【与太話】現代型チハを考えて遊ぶ夕べ 現代の技術で零銭や大和をアップグレードしたら! というのは、割とよくある話題。でもチハはいつもそんな話題の蚊帳の外…… それじゃあいっちょやってみましょう、と 言うまでもなくただの遊び、与太話なので、くれぐれも真に受けぬよう 36126 pv 61 17 users
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

こと大戦期の戦車の場合、全体の重量のうち装甲の占める割合ってあまり多くないみたいよね。例えばパーシング前身のT20中戦車が装甲厚63mmで重量27.6tのところ、その軽戦車型のT21では装甲を半分以下の28mmにまで削っても重量は21.3tくらいまでしか減らない予定だったわけで

2014-09-19 23:56:37
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

長々話した後で難ですが、実際41年の増加装甲付BTはそのまま増厚するんでなく、特に防盾周りは単純な形状で囲ってます。背面も増してるっぽいので、先の当て推量の+2.1tよりもう少し増えるかも。それでも3tは増えなさそうですが pic.twitter.com/GrvUf39jW6

2014-09-20 00:09:37
拡大
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

ベース車台がBT-7Mなら14.65t。45mm砲弾188発を榴弾と徹甲弾半々で積むと500kgくらい。燃料が790リットルで600kg程、足して1.1t。乗員三名で200kgとして1.3t。増加装甲を多めに見て3tとして、これで合計するとほぼ19tかしら

2014-09-20 00:27:55