ロンゲスト・デイ・オブ・アマクダリ10100245:メニイ・オア・ワン #6
「イヤーッ!」トルーパーの首を蹴り折りながら、赤黒の影は再度トライアングル・リープした。「スッゾ、グワーッ!?」狙い直そうとするトルーパーの一人に赤黒い襟巻きが生じた。否。それはニンジャである。ルチャ・リブレの首刈り投げめいて、両脚を巻きつけ、グルグルと回転、遠心力を乗せる。22
2014-10-07 00:21:31「撃ち続けろ!360度!」ジャスティスが指示した。BRATATATA……「アババババーッ!」赤黒のニンジャの絡みつくトルーパーは緑の血飛沫を全方位に撒き散らし、穴だらけになって死んだ。「イヤーッ!」赤黒のニンジャが力を込め、死体は遠心力によって放たれる!「「グワーッ!」」 23
2014-10-07 00:25:39包囲トルーパーの一角がなぎ倒されるが、赤黒のニンジャは床を蹴り、地面スレスレまで上体を下げながら、逆方向へ弾丸めいて飛び出した。「「「ザッケンナコラー!」」」「イヤーッ!」赤黒のニンジャは足元へ滑り込み、ブレイクダンスめいてウインドミル回転水面蹴り!「「「グワーッ!?」」」24
2014-10-07 00:27:38トルーパー数人が足首を刈られ、宙に浮いた。「殺せ!」ジャスティスが指示を出すと、他のトルーパー達は面制圧射撃を開始した。BRAKKA!BRAKKA!BRAKKA!BRAKKA!「アバーッ!」「アバーッ!」「アバババーッ!」宙に浮いたトルーパー達が緑の血飛沫を上げて死亡! 25
2014-10-07 00:29:20「イヤッ!イヤッ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは宙に浮いた死体が落下するより速く、リズミカルなヤリめいたサイドキックを繰り出し、対向の敵達めがけ蹴り飛ばしてゆく。「「グワーッ!」」「「グワーッ!」」「「グワーッ!」」トルーパー達が巨大質量を叩きつけられ、まとめて倒れ込む。 26
2014-10-07 00:32:58「「「「ザッケンナコラー侵入者!」」」」「イィーヤヤヤヤヤ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」トルーパー達が銃火器の引き金を引くより早く、赤黒のニンジャのスリケンは致命点に立て続けに突き刺さった。数秒の溜め時間を確保した影は、その場で高速回転を開始。27
2014-10-07 00:40:03ジャスティスはベルトに吊るした1フィート弱の金属棒を取った。一振りすると、それは一瞬にして彼女の身の丈の長さに伸びた。赤黒のニンジャは回転の中から……無数のスリケンを放つ!「イイイイイヤアアーッ!」奥義、ヘルタツマキ!「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」 28
2014-10-07 00:45:29ジャスティスは眉一つ動かさず、飛来してきたスリケンをボーで弾き飛ばした。トルーパーズが次々に死んで倒れた。事務官は?その時点で既に無事なものは一人もない。スリケン投擲よりも前に、オナタカミ・トルーパーズの包囲銃撃の流れ弾で、軒並み死亡ないし重体となって横たわっているからだ。29
2014-10-07 00:47:40ジャスティスは小さく舌打ちした。死亡者にかわって別の事務官を再配備するまで、ハイデッカーの監視検問システムに穴が生ずる。煩わしい事だ。だが幸いな事に、捕捉すべき最大の敵は、街なかに放たれたのではなく、今、彼女の目の前に居る。「イヤーッ!」彼女は司令席からブリッジへ飛び降りた。30
2014-10-07 00:53:12「ドーモ。ニンジャスレイヤー=サン。ジャスティスです」彼女は赤黒のニンジャにアイサツした。そして言った。「セイギオオキイタテは……ここは秩序の心臓だ。貴様ごとき野卑な獣が土足で踏み入ってよい場所ではない」「秩序?秩序とは抑圧の事だったか」赤黒のニンジャの目が燃えた。「初耳だ」31
2014-10-07 01:00:28KBAM!銃撃にさらされたUNIXデッキのひとつが火を噴いた。「ドーモ。ジャスティス=サン」ニンジャスレイヤーはアイサツを返す。「アマクダリ”12人”の1人……或いは、ハイデッカー最高司令官、ムナミ・シマカタ=サン。秩序と言ったな。だがこの砦は所詮、ならず者のアジトに過ぎぬ」32
2014-10-07 01:09:56「破壊者、殺人鬼、テロリスト」ジャスティスはボーの先端を床へ垂直に叩きつけてバウンドさせ、掴み取ってカラテを構えた。白のフルメンポのスリットから眼光が漏れた。「日陰を這い、命を啜る。それを悪と呼ばずして何と呼ぼう。世の為に今ここで死すべきは貴様だ。ニンジャスレイヤー=サン」33
2014-10-07 01:18:39「オヌシには私を断じ裁く権利も力も無し」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えを取り、応じた。「オヌシが依って立つ権威はニンジャの暴威と詭弁の産物。ネオサイタマの僭主に連なる者、全て滅ぼす。……ニンジャ、殺すべし!」34
2014-10-07 01:28:51「ほざくがいい!」ジャスティスが先手を打つ!手元でボーをスライドさせ、恐るべきリーチの突き攻撃を繰り出す!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは両手を閃かせ、ボーを打ち返した。クオーン……音叉めいた振動音が、死と血の臭いに満ちた司令室に反響した。彼の手には黒いヌンチャクがあった。35
2014-10-07 01:33:19「破壊者、殺人鬼、テロリスト」ジャスティスはボーの先端を床へ垂直に叩きつけてバウンドさせ、掴み取ってカラテを構えた。白のフルメンポのスリットから眼光が漏れた。「日陰を這い、命を啜る。それを悪と呼ばずして何と呼ぼう。世の為に今ここで死すべきは貴様だ。ニンジャスレイヤー=サン」 33
2014-10-07 23:03:08「オヌシには私を断じ裁く権利も力も無し」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えを取り、応じた。「オヌシが依って立つ権威はニンジャの暴威と詭弁の産物。ネオサイタマの僭主に連なる者、全て滅ぼす。……ニンジャ、殺すべし!」 34
2014-10-07 23:03:38「ほざくがいい!」ジャスティスが先手を打つ!手元でボーをスライドさせ、恐るべきリーチの突き攻撃を繰り出す!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは両手を閃かせ、ボーを打ち返した。クオーン……音叉めいた振動音が死と血の臭いに満ちた司令室に反響した。彼の手には黒いヌンチャクがあった。35
2014-10-07 23:04:10ジャスティスはその胡乱な武器を警戒する。黒いショート・ボー二本、それを繋ぐ鎖。どうということのない武器だ。しかもそのバランスに整合性を欠いている。いかにも即席で処置をしたかのような鎖の接合部。まるでそのさまは、このニンジャスレイヤーという存在そのものだ。醜く不整合な混沌の獣。36
2014-10-07 23:08:54ジャスティスはこの者の全てが気に食わない。切って捨て、地中に沈め、まっさらのコンクリートで堅く覆うべき、共感可能性も更生可能性も望むべくもない、不条理の塊だ。だが、それゆえに侮ってはならない。理解できぬ者を侮ってはならない。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが仕掛けた! 37
2014-10-07 23:13:48ヌンチャクはヘビめいてしなり、ジャスティスのボーに絡みつこうとする。「イヤーッ!」ジャスティスは素早くボーを振ってこれを拒絶し、ニンジャスレイヤーの額を打ちにいった。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジで回避。そのままバックフリップで間合いを取り、スリケンを投げた。38
2014-10-07 23:16:05「イヤーッ!」ジャスティスはスリケンをボーで払い、素早く下段を突いた。身を沈めて急接近するニンジャスレイヤーの動きを読んでいるのだ。ニンジャスレイヤーもまた、この反撃を読んでいる。床すれすれの顔面を打ちにきたボーをヌンチャクで打ち払い、跳んだ。「イヤーッ!」 39
2014-10-07 23:19:03大地を跳ねるコブラの急襲めいた飛び蹴りの奇襲に対し、ジャスティスは素早くボーを手元へ引き戻すと、垂直に床に立て、盾とした。クオーン!鋼が音叉めいて響いた。ニンジャスレイヤーの蹴りを防いだジャスティスは、ボーを掴んだまま跳んだ。そして、それを支点に回転した。「イヤーッ!」40
2014-10-07 23:23:42ナムサン!強烈な遠心力だ!ニンジャスレイヤーはこのおそるべき反撃の蹴りを咄嗟に腕で受けた。ブレーサーはスパルタカスとのイクサで失われている。「ヌウーッ!」弾かれ、ガードが開いた。そこへ二段目の蹴りが襲いかかった!「イヤーッ!」「グワーッ!」 41
2014-10-07 23:27:14