不知火に落ち度はない その24

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yamoto @yamoto

それで、なぜか58も満たされた。 不思議なことだった。 そして、それを察したのか。 まず19が動いた。 「これもおいしいのー。はい、あーん」 次に8が動いた。 「これを谷間に……」 ぶち壊しだった。 「やめるでちー!!!!!!!」 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:06:58
yamoto @yamoto

そうして、4人は料理を──厳密には3人がほとんど食べたのだが、食べ終えて後は帰途に着く事になった。 潜水艦の色と同じ黒を帯びたブルーカラーのスポーツタイプの車が高速道を駆け抜けて行く。助手席は58。 19と8は食べ過ぎて後部座席でぐっすりである。 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:11:11
yamoto @yamoto

58的には不満があった。 料理は大満足だったが、映画館デートやら、大人の階段を登った後のホテルの朝を迎えるやらは、後ろ二人の仕業で完全に台無しだった。 むくれても仕方ないが、それはそれで楽しみだったのである。 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:14:54
yamoto @yamoto

「58ちゃん、後ろの二人もう寝てるかい?」 「ぐっすり。いい気なもんでち」 すぴよすぴよと寝息を立てる19と、それを抱き枕にして寝ている8。 そのままドアを開けて、不燃物置き場に置いて帰ってやろうかとも思う。 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:18:00
yamoto @yamoto

「そっか。エリートとは言っても可愛いもんだね」 「単なるだらしない集団でち」 むすっとしてしまう。気づいて慌てて表情を戻した。 平常心、平常心と言い聞かせる。 「そんぐらいでいいさ。俺にはやっぱ女の子達にしか見えないな」 「……? どういうこと?」 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:21:51
yamoto @yamoto

不自然な言い方に首を傾げてると、髪の毛に触れる感触が一つ。 頭を撫でられていた。 「え、え?」 「可愛くてしょーがない普通の女のコってこと」 さらりと言われて気恥ずかしい。 言い返そうとしたら頭の上の感触は消え、手はシフトレバーへと添えられた。 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:26:34
yamoto @yamoto

「だからまた、遊んでくれな」 その手は人を模した何かでできていて。 しかし、それは頭の上に温もりを残して行った。 だから、58は頷いて。 「うん、また遊んであげる」 ありがとな。 長瀬はそう言い、車の運転へと戻る。 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:30:15
yamoto @yamoto

そうして、58も少し寝ることにした。 今日はよかったことにしよう。 車のシートは58をゆったり包んで、眠りへと誘った。 #不知火に落ち度はない

2014-10-23 17:32:02
yamoto @yamoto

「なんだ、三匹ともいたのかよ。で、どれ食ったの?」 「最悪か。手はこれっぽちも出してねっつの!!」 「えー。でも全員出て行った時と服装違ったぜ?」 「変な邪推すんなオッサン。たまってんのか?」 「今月の残業祝100時間突破だ」 「うっわ」 #不知火に落ち度はない #おまけ

2014-10-23 17:36:37
yamoto @yamoto

「ところでその車どしたん、買ったの?」 「部下の。58ちゃん乗っけるつったら快く貸してくれた」 「残り香狙いとはハイレベルな」 「純粋な部下の気持ちだっつの!!」 「はいはい、気ぃ付けて帰れよ」 「お前も過労で死ぬなよな」 #不知火に落ち度はない #おまけ

2014-10-23 17:39:27
yamoto @yamoto

と、いうわけでながながしっけい。 マシントラブルでiPadからの更新とあいなりました、58回。 これにて終了でございます。 お楽しみいただけたなら幸いです。 (納得いかんでちー!!と叫ぶでち公) #落ちぬい

2014-10-23 17:40:55
yamoto @yamoto

なお、58<8=19 です(何が?) でち公、がんばるんだ、いろいろ。 と、いうわけでまたの機会がありましたらば、58再びもありえるかもです。ではでは見ていただきありがとうございました。 (次は18禁でち!! って看板を必死でふるでち公) #落ちぬい

2014-10-23 17:43:30