高齢の方が自費出版する自分史を扱う業者の言葉「人に歴史なし」

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ゾルゲ市蔵 @zolge1

高齢の方が自費出版する自分史を扱う業者の言葉として「人に歴史なし」というのが強烈に印象に残っている。普通は「人に歴史あり」なのだが、「実際のところ世の多くの人はただ老いただけの凡人に過ぎず、本としてまとめるのにも苦労する」のだそうだ。実はオタクにも同じことは言える。

2014-12-12 21:10:34
ゾルゲ市蔵 @zolge1

オタクというと、なんだか皆物凄い知識や感性、才能を隠しているように思われるが、実のところそんなわけでもない。大半は単に逃避所として、雑多な知識や事物を溜め込んでいるだけに過ぎず、そこに何ら評価するべきものが見られないことも多い。先ほどの言葉を借りるなら「オタクにセンスなし」だ。

2014-12-12 21:14:23
ゾルゲ市蔵 @zolge1

多くのオタクは特に表現者ではないし、蒐集家でもない。独自の洗練された感性を持つわけでもなく、要は怠惰な消費者にすぎない。「子供の頃楽しかったアニメとかオモチャとかゲームとかの雑多な残骸の堆積に自ら溺れかかった精神的難民」みたいなのを目にすることも多く、そのたびに暗澹とさせられる。

2014-12-12 21:24:09
ゾルゲ市蔵 @zolge1

しかし反面、それでいいのだし、オタクとは本来そうあるべきなのだと思う。他ならぬ自分自身が、世間的な評価ではまったく同様のものだろうから。アンリ・ルソーの密林が、シュヴァルの理想宮が、ヘンリー・ダーガーの非現実の王国が、宮沢賢治のイーハトーヴが、どこから出てきたか忘れてはならない。

2014-12-12 21:28:57
ゾルゲ市蔵 @zolge1

なればこそ「とびない旅館」の主人に、自主映画制作におけるダイコンフィルム等の関連や影響、宴会場に大きく飾られた横山宏のSF3Dの意味、自らデザインしたと思しきロボットのデザイン、水木妖怪の関係など、しっかりツッコんで聞いて来るべきではないかと思った。オレはやんないけど。

2014-12-12 21:34:15