メモ「今、川とひとを分断するもの 1997河川法改正の理念を取り戻そう! 八ッ場ダム住民訴訟10周年記念集会」

2014/12/14、東京・水道橋で開かれた八ッ場ダム住民訴訟10周年記念集会のメモ。ジャーナリストまさのあつこさんによる。 開催趣旨: 「6都県の住民が一斉に提訴した八ッ場ダム住民訴訟は、10年目を迎えました。6都県の高裁判決は全て「不当判決」。闘いの場は最高裁に移っています。  その一方、建設予定地では、入札談合疑惑、有害鉄鋼スラグの埋設など、次々と問題が浮上する中、本体工事が着工されようとしています。  厳しい状況ですが、河川法改正の立役者とされる元河川局長、尾田栄章さんを講師に、川と人の新しい関係を目指して河川法改正を進めた当時の経緯などを語って頂きます。 続きを読む
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まさのあつこ @masanoatsuko

裁判では、こうした事実を顧みることなく、国が受益自治体に出してくる負担金の納付書に、「重大かつ明白な瑕疵」かなければ違法とは言えないとしてきた。

2014-12-14 16:04:42
まさのあつこ @masanoatsuko

一方で、最近、行政学者は、行政行為が適法であることを前提とする必要はないと言うようになった。心強い主張である。 以上が、高橋弁護士の話の要点。

2014-12-14 16:09:14
まさのあつこ @masanoatsuko

1都5県(群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉)で続行中の八ッ場ダム住民訴訟、各原告団が現状をレポート中。

2014-12-14 16:12:52
まさのあつこ @masanoatsuko

集会終了。尾田元河川局長への質問タイムでいの一番に「慣行水利権」の質問をさせてもらった。つい先日、現役の水官僚に取材したばかりで、その時と殆ど同じ回答だった。

2014-12-14 17:18:34
まさのあつこ @masanoatsuko

「慣行水利権」とは江戸、明治時代から続く既得権益で、昭和39年に新河川法で水を使う権利、水利権を許可制にした際、その既得権を温存し、それがどれだけあるのか把握されないまま現在に至る。

2014-12-14 17:22:30
まさのあつこ @masanoatsuko

届け出るように法律には書かれているが、許可どころか届け出すらされていない把握できない農業用水があり、データが不在なままもっとダムが必要だという主張がなされているのが放置されている。

2014-12-14 17:32:58
まさのあつこ @masanoatsuko

昭和39年ならまだしも、平成9年の大改正で何故それ(農業用水の既得権益)を整理しなかったのかを尾田さんに聞けたのは大きな収穫で、その回答が現役河川官僚と変わらないことも大収穫だった。

2014-12-14 17:35:45
まさのあつこ @masanoatsuko

二つのことが頭を去来する。20年前に米国がダム建設の時代は終わったと言い始めた時、水利権の8割(記憶)占める農業用水を少し融通することで、都市用水を賄うことが可能だ、と言うのが、ダム建設の終わりの理屈の一つだった。

2014-12-14 17:40:41
まさのあつこ @masanoatsuko

尾田氏は今日、治水なら代替案があるが、利水は代替か効かないと述べた。だからまだダムは必要だという意見であり、供給サイドから利水量をコントロールするという20年前の米国にすら追いついていない。

2014-12-14 17:43:28
まさのあつこ @masanoatsuko

もう一つ。農業用水が必要だと陳情していた地域で、今どれぐらい使い、どれぐらい足りないのかを尋ねたら、データがなく、根拠のない陳情であったことが分かり、そのダムは後に中止になった。今考えると、あれもネックは慣行水利権だった可能性が高い。

2014-12-14 17:48:01
まさのあつこ @masanoatsuko

@masanoatsuko: だけど渇水調節の制度改正がうまくいかなかったとも尾田氏は明らかにしてくれた。総論で理想と課題を語り、各論で後輩官僚をかばう形。現役河川官僚は総論での理想も、建前でしか語れない立場なので、その二つを合わせると、双方で語られない行間が見えてくる。

2014-12-14 17:58:35
まさのあつこ @masanoatsuko

一方で、今日の千葉県の原告団からの報告で、許可水利権を得ながら、使わない「未利用水利権」がある問題にも改めて驚いた。 pic.twitter.com/BG89wlu7jI

2014-12-14 18:07:44
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まさのあつこ @masanoatsuko

河川法の再改正が必要ではないかと言い始めたのが、社会復帰した2004年で丁度10年目。10年努力すれば一部を除き大概のことは叶うが、これについてはあまりに遠回りした上に努力が足りなかった。もう少し遠回りするが死ぬまでには叶える。

2014-12-14 18:20:43