平成26年度大学間連携災害ボランティアシンポジウム「復興状況の変化と学生ボランティアの役割
「災害復興とは個々の被災者が新しい現実を受容し、新しい枠組みの中で、現実に適応した人生の再構築をはかることである。」
2014-12-12 14:22:51「阪神の地震の5年後以降、社会調査が行われている。『自分が被災者であること』を意識しなくなったのはいつか?」半分以上の人がその意識を持った時期をあらわす横の時間軸。10の4乗が1年と考えるグラフ。」
2014-12-12 14:25:20「住宅半壊の人たちは2~3年がかかる。全壊では5年以上。犠牲者の出る倒壊の経験者にとっては、10の5乗時間でも半分程度の人しかその状態に至らない。」
2014-12-12 14:27:30「復興には三層の構造がある:社会基盤の復旧→経済の活性化・中小企業対策・住宅再建・都市計画→被災者の生活の再建。それぞれに時間がかかる。」
2014-12-12 14:29:03「社会基盤の復旧は阪神も東北も2年程度。住宅再建に5年程度。都市計画は神戸では10年程度。経済は10年以上かかっている。その更に植えに、被災者の生活の再建があることを考えると、10年以上となる。構造的に時間がかかるものだということが理解できる。」
2014-12-12 14:30:17「生活を再建するとはどういうことか?復興計画を作る時には、医・職・住で再建が進むと神戸では進めてみたが、半信半疑だった。」
2014-12-12 14:31:26「1999年神戸市生活再建草の根検証検討会の実施。250名弱14回の会議。(神戸市震災5年検証)。立木先生の立ち会いによる。」
2014-12-12 14:33:28「回答の内容は7つの意見に集約された:①すまい(住宅)②つながり(近所との付き合い)③まち(区画整備などが進んでいなかった)④こころとからだ(心と体のケアができなければ再建できない)」
2014-12-12 14:34:51「生活再建構造の分野別で回答を集計したところ、人々が求めていたのは①すまい②つながりだった。つながりがすまいに迫る多さであったことは驚きだった。『人はパンのみによって生きるのではあらず』」
2014-12-12 14:36:29「先の7つの要素が確実なものかどうかを検証。結論から言えば、「もはや被災者ではない」と思えるためには必要である。」
2014-12-12 14:37:52「復興感を得るためには二つの道筋。一つは「震災の痛手を和らげること。すまい・くらしむき・こころとからだのケア、が中心」
2014-12-12 14:38:55「もう一つは、まち(地域活動)の復旧とつながりの復旧、が中心となる。生き残った意味を突き止めていくことで、復興感を高めていく。意義を見出すには、こちらの経路が重要。」
2014-12-12 14:39:53「10年目の検証で、更に同じ内容を確認。生活再建において重要だったものを訊ねた。10年目になると住宅を重大と考える人はほぼ皆無となる。最大の要素は「人と人のつながり」となっていた。人生の生きる意味を掴みとるために、「人のつながり」が重要な役割を果たしていた。」
2014-12-12 14:41:33