「影の向きが左右逆になる事がどうして有り得るのか」と、「影の向きが合っているのだとしたらなぜ合成っぽく見えるのか」
実際にパースが掛かった状態(遠近法を使った絵)では遠くの物ほど小さくなりますから、三次元的に平行であるはずの光線が平行には見えなくなります。 pic.twitter.com/LkeUOEIOAc
2015-01-20 21:00:14これは立方体のような物体を想定してみると想像しやすいと思います。この図で言うと、4つの赤い辺は平行になっており、どこまで伸ばしても交わらないはずですが、下のようにパースが掛かった状態だと赤い線はいずれ一点に収束していきそうです。 pic.twitter.com/1ttOri76Fs
2015-01-20 21:05:35カメラ(視点)の位置をちょっと変えてみます。例えばカメラの真正面に立方体を置いた場合、4つの赤い辺の延長線は画面の中央あたりで収束することになります。 pic.twitter.com/DlCRvL05Kz
2015-01-20 21:11:37これは立方体の4つの辺が、地面に対して斜めになっていたとしても同じように一点に収束していきます。先ほどのテーブルに当てはめるとこんな感じです。 pic.twitter.com/brH0HA3spu
2015-01-20 21:18:49テーブルの左側に当たった光は、二次元的に考えると画面左上から右下方向に、右側に当たった光は画面右上から左下方向に照射されているという事に注目してください。
2015-01-20 21:20:42ちょっと急ぎ足の説明になりますが、これが例えば左右二対に並んだ板状の物だった場合、光の向きと影の落ちる方向はこうなるという事が感覚的にお分かりいただけるでしょうか。 pic.twitter.com/Qi33LY81BW
2015-01-20 21:27:33わかりやすいように色を付け、首の位置も猫背気味にしました。光線に沿って影も画面中央寄りに落ちますので、頭から身体に向かって落ちる影や物体そのものに掛かる陰も中央寄り(左右逆)になります。 pic.twitter.com/GXd2SOmaoQ
2015-01-20 21:42:40「平行に照射されるの光線が画面上では平行ではなく、消失点に向かって収束する」という事を感覚的に知っておくと、例えば全体的にパースがキツイ構図の絵を描く場合、影の向きを一様にしてはいけない理由が分かります。 pic.twitter.com/Oyddg7eSUm
2015-01-20 21:54:52人間の目というのは実に良く出来ていて、パースだとか消失点だとかそういった専門知識が無くても、絵を見て物体を頭の中で立体的に解釈する事が出来るのです。
2015-01-20 22:06:22例えばこの中の箱で一つだけ、パースが付いてない四角を描くと、その箱だけ「向きが違う?」というような印象になるかもしれません。 pic.twitter.com/DN8HYYbfGJ
2015-01-20 22:10:09ぶっちゃけると整然とした立体的空間にポツンと平面的な物体が置かれていると人間の目は違和感を感じたり、解釈を迷ったりするという話なのですが、これと同じトリックが件の写真には使われています。
2015-01-20 22:14:09こう、立方体が3つ、目の前に置かれているとします。立方体はどれも同じ向きで置かれているので、左右の立方体はパースが掛かって(斜めって)見えます。 pic.twitter.com/LiyV1eVGm8
2015-01-20 22:17:11これがこう、真ん中と同じ図形を並べてしまうと、同じ向きの立方体には見えなくなります。というより、箱にすら見えないかもしません。 pic.twitter.com/dEOGogh1Ly
2015-01-20 22:19:02面倒くさいんでかなり適当な図ですが、人間の身体もあくまで立体物ですから、左右に並べると斜めにパースが掛かって見えるはずなんです。 pic.twitter.com/QAfRww7OzK
2015-01-20 22:25:49もちろん、これは人間が全く同じ方向で真正面を向いている場合での話。カメラから見て左右の人間は斜めの顔を捉える事になるからです。 pic.twitter.com/HJGTQKYFim
2015-01-20 22:29:30しかし、全員がカメラの方を見つめていたらどうでしょう。写真には正面顔だけが映る事になります。 pic.twitter.com/n0fX2hISLg
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