御嶽山は火砕流噴火だった。水蒸気爆発(噴火)ではなかった。

・火口から飛び出した弾道岩塊がほとんどない。地表に無数のクレーターをつくったのは、火砕流の上に立ち昇った噴煙柱から落下した火山れき(小石)だった。これが凶器となった。 ・降下火山灰がない。山頂付近を厚さ30センチほどで覆う火山灰は火砕流が残した堆積物だった。 ・もちろん、遠方に火山灰は降ったが、それは火砕流から立ち昇った火山灰だった。火口から直接立ち昇った火山灰は無視できる量だった。
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水蒸気爆発だから弾道岩塊、の思い込みがあった。

早川由紀夫 @HayakawaYukio

弾道軌道を描いて空中を飛行したなら、多かれ少なかれ火口から放射状に伸びるクレーターの濃密が形成されるはずだが、クレーターはランダムに分布している。したがって、これらのクレーターが火山岩塊でつくられたとは思われない。

2015-01-22 18:08:58
早川由紀夫 @HayakawaYukio

水蒸気爆発だから、火口から弾道軌道を描いて飛行する火山岩塊、の思い込みがあったと思う。私も、1か月くらいその呪縛の中にいた。

2015-01-22 21:13:21
早川由紀夫 @HayakawaYukio

私がその呪縛から解き放たれたのは、クレーターのサイズが小さいことに気づいたときだった。この噴火の特徴である高い噴煙柱も、火砕流も、弱風も、凶器が弾道岩塊ではなく火山れきだったモデルを実現させた重要な要素である。

2015-01-22 21:20:59

水蒸気爆発ではなかった。火砕流噴火だった。

早川由紀夫 @HayakawaYukio

うさはかせがつくった火砕流分布図を見ればわかってたことなんだが、北西端の(いっけん弱弱しい)火口から火砕流がいっぱい出た。 pic.twitter.com/VGz9PVkH0P

2015-01-23 15:48:50
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山の2014年9月27日噴火て、水蒸気爆発(水蒸気噴火)ではなく、火砕流噴火だったんだね。ようやくわかった。こうみなせば、あの噴火の特徴すべてを説明できる。(4ヵ月かかったか。ちょっと長くかかりすぎた。反省だ)

2015-01-23 21:35:19
早川由紀夫 @HayakawaYukio

同様の噴火としては、やっぱり、三宅島2000年8月29日噴火をあげるべきだろね。

2015-01-23 21:36:33
早川由紀夫 @HayakawaYukio

噴出は最初の5分ですべて終わったとみてよい。あとは余効にすぎなかった。噴煙の高さ推移を見ればそうだったことがよくわかる。 pic.twitter.com/IqoSjvIifY

2015-01-23 21:41:13
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

水蒸気爆発(水蒸気噴火)ではなく、火砕流噴火だったとは、 ・弾道岩塊がない(無数のクレーターをつくったのは噴煙柱から落下した小石だった) ・降下火山灰がない(火砕流の堆積物だった) ことを意味します。もちろん、遠方に火山灰は降りましたが、それは火砕流から立ち上がった火山灰でした。

2015-01-23 21:48:44
早川由紀夫 @HayakawaYukio

水蒸気爆発(噴火)は、火口から岩塊を飛び散らせながら噴煙柱が上昇して風下に粘土が降る噴火を言います。今回の御嶽山では、その現象は無視できるほどしか起こっていません。噴出物の99%が火口から火砕流として山肌を下りました。そのあと降った火山れきも火山灰も、火砕流から立ち昇りました。

2015-01-24 07:26:29
早川由紀夫 @HayakawaYukio

空から無数の小石が降ってくる動画は、NHK御嶽山「噴火の証言」にあります。王滝奥ノ院のそばのピンク丸をクリックすると11時57分頃の様子がわかります。 pic.twitter.com/QZZT6rtnrk

2015-01-24 07:33:16
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リンク NHK 御嶽山「噴火の証言」 NHK 御嶽山「噴火の証言」 死者50人以上、戦後最悪の火山災害となった御嶽山噴火の状況を間近で撮影した動画や写真を、撮影者の証言と合わせて時系列で掲載。火山災害のおそろしさと、防災・減災の教訓を伝えます。
早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山2014年9月27日噴火 私の解釈 pic.twitter.com/rFZQZu0CJ9

2015-01-25 08:08:09
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

20秒で長さ800メートルの噴火割れ目をつくり、そこから50万トンの火山灰を5分で噴き出した。御嶽山の地下で、あのとき何が起きたんだろか。

2015-01-25 08:59:56
早川由紀夫 @HayakawaYukio

前回1979年も同じような火砕流噴火だったのだろうか。それとも、1979年は(正真正銘の)水蒸気爆発だったのだろうか。

2015-01-25 09:01:04
早川由紀夫 @HayakawaYukio

63人を殺した凶器は、火山れきだった。 その火山れきは、地獄谷に開いた火口から火砕流として谷を下ったあと、火砕流の表面から上昇する入道雲に取り込まれて最大8キロ上昇した。弱い風でわずかに北東に移動して山頂域に降り注いだ。 pic.twitter.com/SpFN6I8zWI

2015-01-25 19:06:13
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

地獄谷に開いた火口から直接飛んできた火山岩塊に打たれて絶命したのではない。

2015-01-25 19:07:16
早川由紀夫 @HayakawaYukio

63人を殺したエネルギーは、火砕流がもっていた莫大な熱量である。それが、瞬時に地表に広がって、その上に大きな入道雲がつくられた。

2015-01-25 20:01:49
早川由紀夫 @HayakawaYukio

夏の入道雲からゴルフボールほどの雹が降ることはしばしばだ。火砕流から立ち上がった入道雲から直径3センチの無数の火山れきが降っておかしくない。

2015-01-25 20:03:33
早川由紀夫 @HayakawaYukio

その火山れきは、雹と違って丸くなく尖っていた。そして、密度が2.3倍あった。

2015-01-25 20:04:41
早川由紀夫 @HayakawaYukio

高速で落下する火山れき。王滝奥ノ院で撮影された動画からキャプチャ pic.twitter.com/D7dnx2bT1q

2015-01-25 20:12:51
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

高速で落下する火山れき。王滝奥ノ院で撮影された動画からキャプチャ 。その2。11時57分 pic.twitter.com/DFK9ZmdlOK

2015-01-25 20:14:27
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

高速で落下する火山れき。王滝奥ノ院で撮影された動画からキャプチャ 。その3。11時57分。これが最大。 pic.twitter.com/Ef0e6N3cCY

2015-01-25 20:15:26
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山の火山れき説明図に、時刻を記入しました。火山れきは5キロを片道2分で上下しました。平均速度は 42 m/s です。 pic.twitter.com/MryHPfpvcp

2015-01-26 08:02:39
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