ゲーム「塊魂」の空間概念はpower of 10っぽいようで、実はそうではない感じ
2015-01-26 21:40:47キングダムハーツってゲームは、初代から2になることで空間概念が迷路っぽい複雑なものから、スゴく単純なものにイベントを重ねまくるものに変化して、個人的にはつまんなくなったんだよな。塚本さんの言葉を借りれば、前者が施設型で公社は非施設型って感じw
2015-01-26 21:54:35アカデミックな知性に状況という、非常に言葉で分節しにくい概念を接続させようと思い、修士論文では建築解説のテキストを文法的に分析して建築物と建築家の暗黙的な関係性の網目(僕はそれを「状況性」って造語で読んでた)を抽出しようとしたんだよね。→
2015-01-26 22:36:37→でも結果は半分失敗。方法としては結構良い線言ってたんだけど、結果を述べる時にどうしても齟齬が生じてしまって・・・なんてことをふと思い出した。「テキストの文法的分析」って言って面白がってくれた人がうちの先生ぐらいしかいないのだけどw
2015-01-26 22:38:39空間概念はコンサバな3Dだけど、身体性の設計が抜群で評価を得ているゲームと言えば、Portalシリーズだよね
2015-01-27 02:24:16マリオ64が面白いのは、3Dにラディカルすぎるから、システムをハッキングした時、とんでもない身体性の更新(tool-assistedによるバグ)が起きることに起因しているんだ。
2015-01-27 02:26:39インターフェースの設計で思い出されるのは、ワンダと巨像。このゲームは無用なパラメータ表示をことごとく排除することで、画面をシンプルにしているんだよね。これが、他のゲームにはない、キャラとプレイヤーの関係を構築している。
2015-01-27 02:30:32このゲームの空間性議論(ゲーム的空間とは別物)には結構明確な評価軸が存在する。「1.空間概念のデザイン」「2.時間概念のデザイン」「 3.身体性のデザイン(動きやスピード)」「4.インターフェースの設計(画面・音・コントローラーなどでどのように主客がこうせいされているか)」
2015-01-27 02:35:02これらに加えて、オンラインゲームには「5.コミュニケーションのデザイン」がある。でもこれは、正直どの程度のものか分からない。何故なら、僕がやったことないし、興味もないからw
2015-01-27 02:36:34この4つ(オンラインなら5つ)が欠落しているゲーム(テトリスやぷよぷよなどのパズルゲーが分かり易い)は空間概念を中抽出するのは極めて難しい(まあ、これはやってみれば分かる)。同時に、→
2015-01-27 02:39:42→グラディウスなどのシューティングのようなパラメータが現実のそれから乖離いすぎているものも、デザインサーベイしにくい。
2015-01-27 02:39:57→まあつまり、グラディウスやR-type、あるいはキャプテンファルコン64の機体に感情移入できるか、という問題。不可能ではないけど相対的には難しいし、高い想像力とゲームのやり込みが必要(つまり一般性はない)。
2015-01-27 02:41:58この評価軸で考えると、スーパードンキーコングシリーズや、アンチャーテッドシリーズのような「パラメータ個々の品質は異常に高いけど、その性質は極めてコンサバ」な名作は評価対象にあがらない。これらの作品は、言ってしまえばキレイなディテールを作る堀部さんや谷口さんのような建築家と似ている
2015-01-27 02:45:14さらに、このゲームの空間性の分析は、「身体性」が人間のそれを遥かに超越すると、建築空間との結びつきではなく、都市空間(以上)との結びつきが強くなる。例えば、→
2015-01-27 02:49:11→塊魂というゲームは、段々大きくなる球体が他のゲームのキャラに相当するけど、虫サイズから地球サイズになってしまうその球体の視点はPower of 10に近い(厳密には違うけど)。
2015-01-27 02:49:28この「建築的空間」「都市的空間」という尺度を加えると、スーパーマリオワールドは都市的空間に結びつく。何故なら、マリオの身体能力が高すぎるからwここが、ロックマンXシリーズと同じ2Dでありながら、それと大きく異なる点(ロックマンXは動きが速くてもあくまで建築的空間に依存)だと思う。
2015-01-27 02:52:00言い忘れてたけど、ゲームの空間性の4パラメータ(空間・時間・身体・インターフェース)はまさに4層構造で、基本は独立でありながら、郵便的な関係性を持っている、要素還元的とは異なる様相を持っています。
2015-01-27 02:54:27・・・で、時間概念として面白いゲームといえば、ローグライク系(完成度的に風来のシレンシリーズが良い例)やFFシリーズのATB(アクティブタイムバトルシステム)がある。前者は空間としては極めてSANAAの理念に近く、→
2015-01-27 03:00:30→現実にある意味依拠したものなんだけど、ターン性(つまり時間はなめらかではない(アナログではなくデジタル)という前提)という概念によって、特殊な「空間性」(≠空間概念)を獲得している。
2015-01-27 03:00:51ATBは逆に、ターン性が主流のRPGにおいて一石を投じた時間概念だけど、これはあくまで「現実の時間概念(アナログ)に近づけよう」という現実模写(とっても近代的)の思考によって取り入れられたので、現在はアクションRPG(金儀ダムハーツシリーズなど)によって取って代わられている。
2015-01-27 03:03:23・・・まあ、いずれATBが相対化されて、評価される可能性が充分にあると思うんだけどね。でもそのためには、→
2015-01-27 03:06:54→「現実も模写的なゲーム」(空間は3D、身体的に人間に近くて、時間はなめらか、インターフェースもコントローラーではなくオキュラスリフトが理想)みたいなものが頭打ちするのを待たないといけない。それは少なくとも10や20年先の話
2015-01-27 03:07:08.@WestMinority ATB方式(FF9)がキングダムハーツ方式(FF12)に取って代わられる間にあったのが純粋ターン制であるFF10とFF11(ネトゲ)なのが戦闘シーンにおける時間の扱いとしてはめっさ興味深い、などという話で一晩過ごしたよこの間。
2015-01-27 03:14:07.@WestMinority FF10で久々にターン制に戻ったとき、ヘイストの意味の違いを実感して感動したよ小学生の頃。10でのヘイストはバイキルト。ああ、ヘイストは時魔法だから、そのゲームにおける時間の概念によって効果が変わるのは当たり前だよなあって、思ったなあ
2015-01-27 03:17:11この「現実模写の流れ」に、僕の中で一石を投じたのはゲームではなく映画「おおかみこどもの雨と雪」。この映画の最初の草原のシーン、水彩っていう非常に情念のこもったテクスチャ表現が、三次元的に滑らかに動いている、→
2015-01-27 03:20:06