Y字の意味 ~HIVウイルスに効く薬~
@mio_sng @Butayama3 HIVに対しては、いろいろと薬が開発されてます。元々、長期間(5-15年)かけて進行し、発症する病気でもあり、今ではそうした薬を「耐性とかが出ないように上手く使えば」進行をかなり遅らせる…天寿全うするくらいまで…ことが可能になってきました。
2015-02-21 09:25:37@mio_sng @Butayama3 ただし「耐性が出ないように上手く使う」が絶対条件であり、ある薬に耐性を獲得したら、その患者さんにはその薬と、それに似た薬が使えなくなる。抗HIV薬は、いろいろ作られてはいても種類に限りがある。なので「別のメカニズムの新薬」の開発は大事です。
2015-02-21 09:29:30@y_tambe @Butayama3 「耐性が出ないようにうまくつかう」「でも耐性を獲得することがあってその時のために新しいお薬が欲しい」抗生剤とにた話でもありますね…
2015-02-21 09:31:18@mio_sng @Butayama3 また、そうした既知の抗HIV薬も、いちど感染した細胞の中からウイルスを除去できるわけではないです。その点では、今回の抗体型タンパク質も、それから本来の抗体そのものでも、既知のものとは代わりありません(続
2015-02-21 09:32:19@mio_sng @Butayama3 承前)いまよく使われてる既知の薬は「逆転写酵素阻害剤」「HIVプロテアーゼ阻害剤」といって、前者は「HIVが細胞に感染した後で細胞のゲノム内に入り込む、その前段階(RNA→DNAの逆転写)を止める」もの(続
2015-02-21 09:35:32@mio_sng @Butayama3 承前)後者は「感染した細胞内で新しく作られたウイルス粒子の成熟を防止して、次の細胞に感染しにくくする」もの。で、抗gp120抗体や今回の抗体型複合体は「ウイルス粒子を中和して、新しい細胞に感染するのを防ぐ」という、また別のメカニズム。
2015-02-21 09:38:25@mio_sng @Butayama3 メカニズムが異なるもので、「標的とする部分が違うもの」を組み合わせて併用すると、(1)効果が相乗的になって、効き目がアップする (2)耐性が獲得されにくい、という利点があります。(続
2015-02-21 09:42:34@mio_sng @Butayama3 承前)耐性ウイルスは、突然変異でたまたま確率的に出現したものが、選択的に生き残ることによって増えますが、多剤を併用しているときには、突然変異だけで耐性化するには使用してるすべての薬剤に対する耐性を「同時に」獲得する必要性があり、確率が下がる
2015-02-21 09:45:44@mio_sng @Butayama3 あとまぁ、タンパク質は、そのまま薬として使うのは難しいものが多くて。「コラーゲン食べても〜」と同じで、飲み薬だとほとんど血中には入らないし、自分が作るのとは違うタンパク質は、異物として免疫で排除される。だから薬には、低分子化合物が多い。
2015-02-21 09:50:56@mio_sng @Butayama3 ヘビ毒への抗血清とかも、ウマやヤギに作らせてるものだと二回目以降は効かない(ウマ抗体への抗体が出来て中和される)とか、血清病という副作用が出たりすることがあったり。今回のは恐らく同種タンパクをモデルとしてるので危険性は低めだろうけど。
2015-02-21 09:53:32@y_tambe @Butayama3 となると…候補となるお薬があっても、それが実際使えるかどうかというと、すごく難しいんですね…。HIVに限らず製薬は大変だってききますが、なるほどと思います
2015-02-21 09:53:37