【漫画界の巨匠】小池一夫先生のクリエイターへの言葉まとめ【2014+2015初頭】
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作品そのもので十分世界観を語り尽くしたのなら、あとがき漫画は蛇足だと思う。どうしても付け足したいのなら、漫画本体の邪魔にならぬ程度にするべき。
2014-04-10 18:41:54「雑学のかたまり」は「教養」ではない。漫画を描くには、ジャンクな知識と教養が必用である。どちらも、身を張って手に入れるしかない。そして、知識も教養も、あらゆるものと同じく消耗する。絶えず己に栄養を与え続けよ。
2014-04-13 21:25:39漫画を描くときは、技術者で終わるな。技術に感性を加えたアーティストであれ。逆に言えば、アーティストであるためには、技術者でなくてはならないのだ。(小池 一夫)
2014-04-16 17:51:53漫画を含む全ての表現は、見たり読ンだりする人の快楽を刺激する「サービス業」である。受け手に媚びるのではなく、自分は自分のやり方で、受け手の快楽を刺激するのだ。受け手は快感を受けたいマゾであり、表現者はその欲望を満たすサドである。表現者は表現する事自体が快感だしね。
2014-04-22 19:40:51物書きは、「知っている事」と、想像力によって「知らない事」を織り混ぜて物語を紡ぐ。しかし、エッセイやツイッターでの発信は、知っている事、実際に感じた事しか書かない。しかし、真実は常に複雑であり、矛盾に満ちている。真実を書くことは、想像で自由に書くよりも難しい。(小池 一夫)
2014-04-26 12:59:22言葉は、心で思っている間は自分だけのもの。しかし、口に出したり、文字で発信した瞬間から、言葉は自分だけのものじゃなくなる。責任がでてくるし、二言三言でも自分の魂の表出だ。四六時中、そンな思いに囚われる必用はないが、その事は、心の隅で自覚していたい。(小池 一夫)
2014-05-01 16:23:43表現者は、他者からの反応があって初めて、自分が発表したものの結果を知る。待つということも大切なことだ。功をあせらず待っていることは辛いが、それが表現者なのだ。
2014-05-03 21:32:41時間は使え、時間に使われるな。一日が薄い一枚の紙だとしたら、一生は一冊の本だ。時間を空費して、空白だらけの本を作ってはいけない。自分の本の主役は自分。どンな物語を紡ぐ事も出来る。(小池 一夫)
2014-05-16 19:24:05誰かの発した言葉や文章に感銘を受けるのは、既に、自分の心中でモヤモヤとそう思っていた事を言い当てられたからである。逆に言うと「ここには、自分の事が書いてある」と、一人一人の大勢の人が思う作品は売れる。人の心の奥底にあるものを明文化するためには、作者が己の人生を真剣に生きなければ
2014-05-23 21:39:17愛することに技術は必用か?と問われたら、否、と答える。しかし、愛を作品に描くには技術が必用である。とても高度な技術が。愛を描くために、作家は存在しているのだ。(小池 一夫)
2014-05-24 21:20:26人並みにやっていたら、人並みにしかならない。人並み以上にやるとしたら、時間を上手く使って、一日に25時間目を作り出せ。(小池 一夫)
2014-05-26 18:03:11プロの作品には〆切がある。仕事は早いが雑ではいけないし、丁寧だが遅いというのもいけない。一つ一つ丁寧にこなし、なおかつ遅れないというのがプロの仕事である。(小池 一夫)
2014-05-28 16:24:37表現者は生活者でもある。時間がはっきりと区切られた仕事ではないだけに、意識的に生活者である事を心がけないと、表現の仕事にも悪影響が出て来る。表現の仕事をしている時間と生活者としての時間の使い方や配分を決める事は非常に大事な事。(小池 一夫)
2014-06-06 14:52:18表現は必ず人に影響を与える。影響を与えない表現など表現とは言えない。ならば、その表現に影響を受け犯罪を犯す者がいるから規制せよというのは馬鹿げた話である。子供を虐待する親がいるから、出産を規制せよというぐらいの、短絡的で、幼稚な論理である。表現規制は、思考停止せよという事。
2014-06-14 19:50:39消費者は適応な対価を払いクリエイターを応援し、クリエイターは対価に見合う作品を創る。至極真っ当な事だが、最近はこのバランスが崩れていて残念。(小池 一夫)
2014-06-15 17:43:01若い表現者は、年を取った時の自分の表現を考えた事があるか?絶頂期の後は、成熟か衰退。大体、成熟洗練されて小さくまとまってしまうんだよ。若いうちは世界を深めていき、年を取ってから魂は若返るというのが理想だね。どうやって魂を若返えさせるのかというと、絶えず外の世界と強く繋がるのだ。
2014-06-20 17:07:30表現者は、恥ずかしい事を表現してなンぼ。父が読む、母が読む、親戚が読む、なンていう羞恥心は忘れるのだ。しかし、自分が自分に対して恥ずかしいと思う事は表現するべきではない。表現者としての自尊心の問題。(小池 一夫)
2014-06-21 12:59:09喜怒哀楽の表情を描く事は簡単である。やるせなさや、はにかみを押し隠すような多様性のある微妙な表情が描けないと、漫画は結局、絵で表現する所を文字で説明してしまう。美男美女や赤ちゃんなど綺麗でかわいいものは描けても老人が描けない漫画家もいる。画力を上げないと話の才能も上がらない。
2014-06-25 19:16:24俺には、才能しかない、ぐらいに思ってなければ、表現者なンてやってられない。クリエーターにとって謙虚なンて悪だ、ぐらいでちょうどいいい。(小池 一夫)
2014-06-28 21:30:55