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モーリー・ロバートソンさんの「カルトは楽しく、ほどほどに」

「国家の枠組みに縛られず、個人や草の根の市民の覚醒によって世直しをするはずが、いつしか超国家主義になるという矛盾。ユートピアは目指すべきです。人類苦も終結させるべきです。ただ、それを簡単ですぐにできると思い込まされると、ねずみ講やカルトが待ち構えていると疑ったほうがいいでしょう。」2015年3月22日付モーリーさん呟きより
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モーリー・ロバートソン @gjmorley

(9)さまざまな古代神話や「正しい世界秩序」のテンプレートから、極端な人種差別、男尊女卑、終末思想、スピリチュアライズされた国家主義、相容れない他者や外国勢力、祖国防衛の戦い…とものがたりが延長されていくのは、実は「お約束」なのです。この飛躍を後押しするのは自信のなさ、かな?→

2015-03-22 01:53:20
モーリー・ロバートソン @gjmorley

(10)オカルティズムに卒業制作を賭した者として結論を言わせていただくと、精神世界に入ることは、すなわち自分を見失うことです。それが目的なのです。そこから常識や既存のルールに縛られない自分だけの秩序や混沌、快楽と歓喜を見つけ出さなくてはならない。→

2015-03-22 01:55:23
モーリー・ロバートソン @gjmorley

つまり肉体次元においても精神次元においても薬物を大量に摂取する必要があります。発狂しないと川は渡れない。生きて渡れたら、向こう岸に着ける。溺れたら、自分のせい。そこで得られた秘儀や閃きは論理を超えているので、祭政一致のレトリックでいくら伝えようとしても現実世界では無効になる。→

2015-03-22 01:57:13
モーリー・ロバートソン @gjmorley

パラドックスとして:現在の人類の争いや苦しみを助けるために修行者は狂気の川を渡り、自らの身を持って架け橋にならんとする。だがその秘儀は常人には理解されず、また人それぞれまったく異なる七色のヴィジョンが与えられるため、言葉で議論すればするほど意見が衝突し、整合性は、あり得ない。→

2015-03-22 02:00:25
モーリー・ロバートソン @gjmorley

20世紀はこうしたユートピア運動が政治の道具となって群衆を突き動かし、極端な思想の温床になった時代でした。日本人の「復古アイデンティティー」や霊性と絡めた人種優位説、日本語の言霊が全世界の、全宇宙の源…といった超国家的なフレイバーがしたら、実はお約束のリパッケージでしかない。→

2015-03-22 02:05:33
モーリー・ロバートソン @gjmorley

国家の枠組みに縛られず、個人や草の根の市民の覚醒によって世直しをするはずが、いつしか超国家主義になるという矛盾。ユートピアは目指すべきです。人類苦も終結させるべきです。ただ、それを簡単ですぐにできると思い込まされると、ねずみ講やカルトが待ち構えていると疑ったほうがいいでしょう。→

2015-03-22 02:08:11
モーリー・ロバートソン @gjmorley

あまり他人のことを言えないので、せめてものアドバイスはこうなります:カルトは楽しく、ほどほどに。

2015-03-22 02:09:03
モーリー・ロバートソン @gjmorley

モーリー・ロバートソンさんの「カルトは楽しく、ほどほどに」 - Togetterまとめ togetter.com/li/798009 ☆もう7000ビューもいただいていますが、「オカルト」と「カルト」という言葉を意識的に使っています。神秘主義の信仰はカルトに流れる傾向を強める。

2015-03-22 16:08:44
モーリー・ロバートソン @gjmorley

ちなみに「オカルト」が「カルト」の丁寧な言い回しかも、みたいな憶測は楽しいです。「おカルト」ざます。

2015-03-22 16:09:45
モーリー・ロバートソン @gjmorley

「大本教や生長の家をカルト認定しているのですがか?」というリアクションを複数回もらいましたので、ちょっと言及します。大本教の競争、出口王仁三郎は天皇家を否定し、自らが正統な日本の指導者であると吹聴していました。終末論である「建て替え立て直し」も提唱。しかし予言が外れ始めた。

2015-03-22 16:12:48
モーリー・ロバートソン @gjmorley

とても派手にアジテーションをして信者を爆発的に獲得した半面、政府からも当然のように睨まれ、大弾圧をうけます。この辺りはとことん研究されているので詳しくは文献でどうぞ。信者たちは土俗のカリスマである出口王仁三郎に熱心に従っていたので、ぼくの判定ではカルトと教団の端境ぐらいです。

2015-03-22 16:18:10
モーリー・ロバートソン @gjmorley

神政一致を唱え、神秘的な啓示に基づいたラディカルな社会変革、極端な日本中心の世界制覇の構想など、大本の話はどんどんと広がり、そして潰されました。転校した門下生の谷口雅春は天皇家を崇拝する思想とアメリカ由来のスピリチュアリズム他を独自に混淆し、リミックス宗教を打ち出します。

2015-03-22 16:20:34
モーリー・ロバートソン @gjmorley

生長の家が大本から受け継いだ神秘性はスピリチュアルヒーリングと現代医学の否定でした。肉体は心の影。そもそも存在しない。実相の世界においては体も心も円満完全。人間が神の子というのは、天皇陛下の臣民という二重の意味もあったりなかったり。極左ポピュリズムの大本から極右ポピュリズムへ。

2015-03-22 16:23:47
モーリー・ロバートソン @gjmorley

生長の家の教義には大本ですでに見られたシンクレティズム(雑食性)がより顕著に浮上している。英語でスピリチュアリズムやエドガーケイシーを読めると、いかに多くが拝借されているかもわかる。言わば権力に寄り添ったJ-POP。

2015-03-22 16:28:14
モーリー・ロバートソン @gjmorley

生長の家が教団として伸びていた昭和の時代、かなり自民党と接近し、全共闘と対立。中絶にも大反対し、のちの時代に登場するアメリカのクリスチャン・ライトとも重なる部分がある。カルトなのかどうかですが、外向けには人類の大調和を唱えつつ、中では特攻隊を礼賛。少なくとも二重の構造だった。

2015-03-22 16:32:25
モーリー・ロバートソン @gjmorley

このあたりに詳しい理由ですが、実はぼくは当事者です。谷口雅春の妻、谷口輝子がぼくの母方の親戚なので。13歳で入信、教室で朝、生長の家の経典「甘露の法雨」を唱えていました。同じ年の夏、アメリカに移住すると、あまりに日本中心、天皇中心の教義が通用せず、事実上打ち砕かれていきました。

2015-03-22 16:35:18
モーリー・ロバートソン @gjmorley

偶然ですが、アメリカの父方の親戚には信仰の篤い南部パプティストが多く、生前の祖父は覚えていませんが熱烈な説教師だったそうです。祖父が説教をすると、トランス状態になった教会の信者たちが「神の言葉」を叫んで転がり回る。父は牧師になろうとしたのですが、そこについていけず医師になった。

2015-03-22 16:38:15
モーリー・ロバートソン @gjmorley

つまり言わば「言霊」だとか「霊統」あるいは「その気」がぼくの家系にはふんだんにあります。なだけに、パラノイアに満ちた終末論や退屈な日常との戦いも受け継いで活動してきました。けどEM菌とかロスチャイルドや大麻万能主義、あるいは極右に行かなかったのは、ある意味運命のいたずらなのかも。

2015-03-22 16:40:57
モーリー・ロバートソン @gjmorley

生長の家がアメリカでの生活で事実上、上書きされ、その後パンクに目覚めて思い切りサイケデリックな電子音楽に突入した頃、再びスピリチュアルなパワーが頭角を現しました。白魔術です。背景として実験的な音楽が百花繚乱だったのと、とにかく周りに出回っているドラッグの量が半端なかったです、

2015-03-22 16:44:50
モーリー・ロバートソン @gjmorley

周りは、ほどほどにわきまえていました。大麻やアルコールの合間に体に悪いコカイン、興奮剤をやりつつも神秘主義を語るのは酩酊している時だけ。本気で神秘体験しようとするはみ出し者はいなかった。やっぱり魔術より薬の方がみんな好きになるんですよ、とかく。自分だけ「ノー麻薬」路線へと走った。

2015-03-22 16:47:28
モーリー・ロバートソン @gjmorley

グレイトフル・デッドやフランク・ザッパを大麻、LSDがんぎまりで聞いていたならもっとたくさんの友達もできたろうし、レイブの波にも乗れただほうと思う。もったいない。でも自分はシナプスと健康を守ってしまった。今は今でそれなりに楽しいけど、「おカルト」なんだよなあ。ヨガばっかり。

2015-03-22 16:49:40
モーリー・ロバートソン @gjmorley

はみ出し者の皆さんは、生涯苦労をされると思います。でも、もうお互いにわかっていることだけど、これ全部生まれつきだよね?がんばろう、それぞれお互いに!

2015-03-22 16:50:43