「紛争予防学」とは何か (放送大学テレビ講座より)

放送大学 2012年テレビ講座 「紛争予防学」とは何か 伊勢崎 賢治(東京外国語大学大学院教授) thouautumnさんの実況をまとめさせていただきました。ありがとうございます。 http://www.ouj.ac.jp/hp/gaiyo/internet_tv_special.html
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thouautumn @thouautumn

伊勢崎教授(東京外語大)の紛争予防学の様子。外国からの留学生も多い。チャドの人は隣国スーダンのダルフール紛争がテーマ。モロッコの人はアラブの春がテーマ。紛争同時者国からの学生。コンフリクトマップを作る。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:02:02
thouautumn @thouautumn

コンフリクトマップとは、誰と誰が敵対関係か、その背後に誰がいるのか。もしかしたらその背後の組織は結びついているかもしれない、など、根本の社会構造を把握するためのマッピング。可視化してあたまを整理するためのもの。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:02:35
thouautumn @thouautumn

Creating "War" という授業、ワークショップでは、紛争予防とは逆に、戦争を作る立場から考えてみる。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:03:10
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:紛争のトリガーは人為的に作れるんです。ということは、誰か、紛争を欲している人がいるはずなんです。誰が、ということです。いろんな人がいる。筆頭は政治家。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:04:21
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:民主主義の国でよく戦争が起こる状況というのは、内政が混乱しているとき。リーダーシップがなかなか発揮できない。失業の問題。経済がうまくいかない。そういう時に国民の眼を内政からそらせるために、外に敵を作ったりするんです。 (放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:05:10
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:戦争は破壊行為ですから、破壊の後には建設行為、創造が起こります。つまり、戦争特需みたいな話ですね。という形で、そういう創造を担う業種であれば、破壊があれば儲かるわけです。武器も売れるかもしれない。だから、戦争を起こしたい人は、必ず居るわけです。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:06:11
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:そういった中で紛争を予防することは、たぶん一番いいのは、戦争を起こしたい人たちを分析する。彼らの立場に立って考える。火種がある所にトリガーを作るにはどうしたらよいかを考えるというのが、Creating "War" という授業の目的。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:07:21
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:紛争を止める学問分野には、セキュリタイゼーション(secutitization)という言葉がある。日本語に訳しにくいのですが、たとえば、「警戒せよ」。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:08:31
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:警備会社は泥棒に気を付けろと言わないと商売になりませんよね。でしょ。人間性善説に立ったら警備会社はもうからない。悪い人がいっぱいいる、だから警戒しなさいよと。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:09:34
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:警備会社の範囲にとどまれば、これは有益ですよね。実際、悪い人はいますし。でもしかし、それが少しおかしくなってくると戦争になっちゃうんです。つまり... (放送大学 紛争予防学、セキュリタイゼーション)

2015-03-24 21:11:07
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:つまり、”日本を狙っている、大きな敵がいる。その敵はものすごい悪い奴だ。ものすごい武力を持っている。無軌道な奴だ。何をする奴かわらない。話してもわからない連中だ” みたいなイメージも作れるんです。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:13:05
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:で、そういうことを信じちゃうんです、我々は。誰が偉い人が言えば。メディアが言えば。で、必ずメディアが使われます。で、でっち上げも多くなる。でっち上げの一番記憶に新しい例は、アメリカがイラクに侵攻したときの口実ですね。(放送大学 紛争予防学)※2012年の講座

2015-03-24 21:14:48
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:CIAの衛星写真から、当時の大統領サダム・フセインが大量破壊兵器を作っていると。それがイラク侵攻の大きな理由になりましたよね。このまま放っておけば、先制攻撃しなければ、アメリカが狙われると。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:15:50
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:ところが侵攻して、サダム・フセインをやっつけてアメリカが軍事占領したわけですけれども、どこを探しても大量破壊兵器は出てこない。インテリジェンス(情報)が間違っていたわけです。か、故意に間違ったか。その前にもありました。湾岸戦争の時に。ナイラ証言(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:16:53
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:たしかに、サダム・フセインは悪い人間だったんでしょう。でもしかし、ガセネタまで流して「悪い敵」をやっつけるっていう、そういう戦争の民意を醸成するっていう行為なんですね。やらせも含めて、戦争・紛争の引き金(トリガー)は人為的に作れるんです。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:18:00
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:そのトリガーのターゲットは有権者です。特に民主主義国家の場合は。彼らをいかに恐怖に陥れるか、民衆が恐怖感に苛まれるかが、戦争のトリガーのやりどころ(作りどころ)なんですね。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:19:16
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:「我々と同じような一般市民があちらで多少犠牲になってもしょうがない、倒すことが正義だ、我々の生存の為に」と、そういう意識操作が行われないと、民主主義(社会)っていうのは戦争できないわけです。これは人為的操作です。別名をプロパガンダと言います。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:20:25
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:プロパガンダが利用するのは、メディアという媒介です。芸術も利用されます。音楽も利用されます。文化人、知識人も利用されます。すべての表現者を利用して、プロパガンダは進むわけですね。そして戦争に突入する。そこを見極めないと、紛争は予防できない。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:21:40
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:どんな小さな紛争でも、当事者はそれが一番世界で深刻な問題と考える。しかし、自分が属する社会を少し客観視する努力は必要かもしれない。すべては主観で、客観なんてありえないわけですが。言い換えると、多様化(diversificaiton)。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:23:21
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:他にももっと苦しんでいるから我慢しろということではなく、ほかのことも知るということは必要だと思います。(東京外語大 伊勢崎さんの「グローバルキャンパス」には、紛争を経験している最中だったり、紛争が終わって復興が始まったばかりの国が参加)(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:24:20
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:例えば戦争犯罪者に対する処置のしかたも、国によって違う。過去の遺恨をどうやって新しい国造りの中に対処するか。もしくは歴史的な解釈をどうするか。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:25:49
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:中国や韓国に迷惑をかけた日本の戦争責任、いまだに揉めてるでしょ。歴史的な解釈も大切なわけです。そういうことも含めて、戦争が終わった後の社会をどう作るか。同じような戦争がまた起こらないように根本的な治療を行うということも大切なわけですよね。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:26:29
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:多様性を知ることによって、自分たちの問題を少し、できるだけ客観視することで、より建設的なやり方を考えていこうと。(グローバルキャンパスには、遺恨が続き、核も保有してしまったインドとパキスタンも参加。カシミール地方の分離状態の解説)(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:27:53
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:今、問題はパキスタンです。アフガニスタンで、NATO・米軍と戦っている敵、テロリストと呼ばれいているわけですけども、ほとんどがパキスタンから入ってきています。パキスタンの人達を過激化するには大義が必要。その1つがグローバル・ジハード。(放送大学 紛争予防学)2012年

2015-03-24 21:29:22
thouautumn @thouautumn

伊勢崎さん:グローバル・ジハード。米国中心の西側社会、イスラエルを粉砕するというもの。もう一つの大義が、カシミール問題を解決に導くこと。パキスタンの人たちは主権意識がものすごく強く、国連の介入も許さない、誇りある国。外交上の措置ができない。(放送大学 紛争予防学)

2015-03-24 21:30:16