【ニンジャの二次創作】アイ・ハヴ・ナッシング　＃２

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

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(((逆に俺がヒキャクやるのはどうだ…。いや、また死体運びとかやらされるんだろう……。俺には無理だ…)))無精髭を生やしたイケジマはあてどなくネオン煌めく夜の街をさ迷い、気づくとコケシマートの前に立っていた。拳を握りしめ、イケジマは覚悟する。(((やるか……！))) 20

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コケシマート店内では、目の下に隈をこしらえた店長が自我無きドローンのように床掃除し、深夜営業に備える。連続勤務50時間。本部から供与されるZBRドリンクとバリキドリンクのカクテルを飲みつつ、店長は天井を仰ぎ見てため息をつく。早く解放されたい。そしてその願いは叶えられた。 21

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「イヤーッ！」ガシャン！突如コケシマート店内の窓ガラスが割れる！何かが侵入してきた！「ア、アイエエエエエエ？！」店長はモップを取り落とし床にへたりこむ。その眼前に血走った目の男が姿を現した！男は震える手でガラスの破片を店長の首元へ突き出し、叫ぶ！「金を出せ！」 22

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慌てて他の店員たちが店長の元へ駆けつける。男…イケジマは駆けつけた店員たちをねめつけ、店長の首へガラスの破片を押し当てる。「近寄るな！余計な事をしたらこいつの命はない！」イケジマのヤバレカバレなアトモスフィアと左右にせわしなく動く瞳を見て店長と店員たちはしめやかに失禁した。 23

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「アッハイ…殺さないで…！君たち、何もしないでくれ…！」がくがくする膝をなだめすかし、店長は立ち上がり、そっと店員へ目配せする。「金庫は…こちらです…！」イケジマと共に店長は両手をあげながら店の奥へ消えていく。 24

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二人は埃の積もった倉庫に入り、奥へ進む。金庫だ。「お前の手で開けろ！」店長は震える手で金庫のダイヤルに触れる。イケジマに悟られぬようダイヤルを押す。「侵入者排除シマス」BRATATATATATA！電子マイコ音声と共に、天井からマシンガンが現れ、イケジマへ向かって射撃開始！ 25

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「イヤーッ！」間一髪、イケジマは開脚ジャンプしながらこれを避け、スリケン投擲！BANG！「ピガガーッ！」マシンガン破壊！店長は床を這いながら倉庫の出入り口へ向かい逃げ出している！「あわわ…、失敗した」「ふざけるな！」イケジマが店長を追う！ 26

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イケジマが店長へ追い付き殴り飛ばそうとした瞬間、出入り口からドカドカと複数の男が乱入！「ザッケンナコラー！」「テメェ、コロス！」ヤクザだ！店長はヤクザ達の後ろへ避難！「高いコンサル料を払っていた甲斐があるものです…。よくやった、店員の皆様」一息つきながら店長は座り込む。 27

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「ふざけるな！イヤーッ！」「グワーッ！」イケジマは一番近くにいたスーツヤクザの顔面を殴り付ける！「アッ、やりやがったな！」「殺せ！」「殺す！」ヤクザ殺到！「イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！イヤーッ！」「グワーッ！」「グワーッ！」「グワーッ！」「グワーッ！」 28

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ヤクザ達がイケジマのカラテを受け、次々にダウンしていく。残るは一人！「イヤーッ！」イケジマの右ストレート！「グワーッ！…テメェも道連れだ！」最後に残ったヤクザがスーツを開き、現れたダイナマイトに点火！「そんな、店が…！」店長が泣く！「ふざ、けるなァッ！」イケジマが叫ぶ！ 29

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KABOOOOM！コケシマート爆発！付近の建物を巻き添えにしながら大量の瓦礫を生成！…やがて、瓦礫と埃の中から全身血まみれの男が這い出してきた。イケジマだ。「ふざ…けるな……クソッ……！今後どうすればいいんだ…！」答えは無い。 30

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失意のまま安アパート『コーポ不如帰』へ戻ると、大家の太った女性がドアの前に待ち構えていた。「イケジマ=サン、今月と先月と二ヶ月前の家賃は？」「スミマセン……必ず払いますので、そのう…」「もう待てないよ！」「ヒッ！今、その、貯金が」「払えるだけ払って出ておいき！」 32

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…大家に住まいを追い出されたイケジマは、ふらふらと背中を丸めながら夜のネオサイタマへ消えていった。その身に失意と絶望を抱えながら。 33

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【アイ・ハヴ・ナッシング】#２終わり #最終セクション３へ続く