@hirorin0015 たとえば「名台詞」。 名台詞というのは、あくまで背景にあるストーリーに支えられて名台詞になるものであって、それ単独では名台詞にはなりえない。 この映画に出てくるいろんな「名台詞っぽい台詞」が、ぜんぜん心に響かないのはそのせい。
2015-05-17 15:37:20@hirorin0015 あと、「何が面白いのか」を見失わないこと。 『さよならジュピター』の場合、やはり最初に出てくる火星の古代文明や、木星爆破計画、ジュピター・ゴーストの謎とかが、いちばん面白い要素のはずなんだ。 なのにクライマックスで最も大きな要素はジュピター教団のテロ。
2015-05-17 15:40:19@hirorin0015 それもレーザー銃の撃ち合いとか、時限爆弾とか、「それわざわざ『さよならジュピター』でやらなくていいじゃん?」ということばかり。 一方、ジュピター・ゴーストは、ストーリー上、ほとんど何の意味もない存在になってる。
2015-05-17 15:43:04@hirorin0015 たとえて言うなら、ステーキを注文したら、ライスの量が多かったり、サラダがやたら凝ってたりしたけど、かんじんのステーキがすごく小さかったとか、そんな感じ。
2015-05-17 15:48:56@hirorin0015 英二とマリアの悲恋も、ぜんぜん話を盛り上げる要素になってないし、第一、うざったい。 「恋人同士が敵味方に分かれて争う」というシチュエーションが、はたしてこの映画に必要だったのか? はっきり言って、マリアがいなくても、この話、成立するんだよ。
2015-05-17 15:52:40@hirorin0015 要するに、「不必要な要素をカットする勇気」「この話のどこが面白いのか見失わない目」が必要だということ。
2015-05-17 15:54:31@hirorin0015 余談になるけど、僕はアマチュア時代から「自分の小説ではこんな台詞は絶対に言わせない」と心に決めている台詞がいくつかある。 そのひとつが「だめ、私には撃てない」。
2015-05-17 15:56:26@hirorin0015 よくあるでしょ? 元恋人が敵になって、ヒロインがそいつに銃を向けるんだけど、「だめ、私には撃てない」とか言ってためらうの。あれがもう、嫌で嫌で。「さっさと撃てよ!」といらいらする。 だから自分のヒロインには絶対に言わせないと決めていた。
2015-05-17 15:58:28@hirorin0015 手を繋いで宇宙を飛んでくシーン。当時は子供で知識が無いのですが「性交絶頂期の快楽」を表現してたんでしょうか? (^^;; 地上波放送で観ました。
2015-05-17 15:59:18@hirorin0015 そうしたら、『さよならジュピター』のクライマックスでもろに「私には撃てない」が出てきて、あーあと(笑)。
2015-05-17 16:00:24@hirorin0015 擁護しておくと、特撮スタッフはけっこうがんばってたと思う。当時の日本映画の中では最高水準だ。特に木星の環がきらっと光るカットは、何度見ても素晴らしい。
2015-05-17 16:02:51@hirorin0015 ただ、最後に木星が爆発してブラックホールの軌道を変えるシーンが、遠くの方でピカッと光るだけで終わっちゃうのはなあ(笑)。そこで手を抜くなよ。最大の見せ場なんだから、ちゃんと見せろと思う。
2015-05-17 16:04:25@hirorin0015 だから『さよならジュピター』にはある意味、感謝してる。僕にとって、おそらく最大の反面教師だから。 自分の小説を書く時は、『さよならジュピター』みたいにならないように注意してる。
2015-05-17 16:06:33@hirorin0015 たとえば『地球移動作戦』は『妖星ゴラス』へのオマージュなんだけど、実は『さよならジュピター』要素もかなり入ってる。
2015-05-17 16:10:59@hirorin0015 たとえば話の都合上、テロを起こして計画を妨害するジュピター教団のようなカルト組織は出したけど、そいつらに対してはまったく感情移入しなかった。テロ集団を擁護しちゃだめだろう。そんな連中は悪なんだから。
2015-05-17 16:14:16@hirorin0015 そいつらが起こすテロにしても、レーザー銃とか時限爆弾とかじゃなく、もっと派手で、ストーリー上、エキサイティングになるものにした。これぐらいやれば面白くなるはずだと。
2015-05-17 16:15:36@tottekurebeepri @hirorin0015 たぶん、「弾がない」って台詞にしておかないと、 「撃とうにも残弾ゼロじゃん!」ってツッコミが入る(と予想される)ので、その予防策では無いでしょうか?
2015-05-17 16:16:15@hirorin0015 ちなみにその教団の教祖は、全裸で肩にイグアナを乗せ、海岸でテルミンを弾いていることにした(笑)。
2015-05-17 16:18:11@hirorin0015 フィクションとは言え読んでいて、ミラー天体回避の為に世界中が奔走する中、危機を目前にして尚テロに走る連中に「馬鹿かコイツら?」って印象は十分伝わりました。感情移入する要素0でした。
2015-05-17 16:23:41@hirorin0015 さよならジュピターは見ていないのですが確かスタジオぬえ出身の誰かがデザイナーとして参加していた記憶があるのでそんなに酷いものではないだろうとずっと思っていましたね。
2015-05-17 17:30:25@hirorin0015 言い忘れてたことを補足。 実は客観的に見ると、『ジュピター』は決して最低というわけじゃない。もっとひどい映画なんていくらでもある。ずっと後に作られた『デビルマン』とか『北京原人』とか『CASSHERN』とかの方がよっぽどひどい。
2015-05-17 17:55:49@hirorin0015 だから今の若い人が『さよならジュピター』をDVDとかで観ても、なぜこの映画がそんなにひどく言われるのか分からないかもしれない。
2015-05-17 17:57:02