2015.5.30作成【「知的人材ネットワークあいんしゅたいん」と「日本版MELODI・JMELODI」とUNSCEAR】

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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:日本では、巷で、ムラサキツユクサやチョウチョなどに変種が現れたという話が広まって大騒ぎしていましたが、それを丁寧に調べて確かめる姿勢が、これらの質問からその熱意と共に伝わってきました。物理屋らしい鋭い質問にも共感しました。

2015-05-30 15:32:14
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:会議が終わったとき、ワイズさんに、「今日のご発言感銘を受けました。」といったら、ワイズさんは真剣な顔をされて、 「いや、今回の事故の最大の問題は、科学者と科学の信頼が失墜したということです。これは事故のリスクよりもっと大きな損害を人類に与えると思います。

2015-05-30 15:33:37
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:このままにしておくと、それは100年のオーダーで影響が残ると思科学が信頼されなくなったら、人類にとって大きな損失です。私は、これを何とかしないといけないと思います。それは科学者自身の責任でもあります」

2015-05-30 15:33:52
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:といわれました。人類の課題としてこの問題を位置づけておられるスケールに圧倒されました。

2015-05-30 15:35:05
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:放射線の影響についての認識 そもそも、低線量放射線の影響について、私自身も、ビキニ事件の後に得た知見を更新しないまま今日に至っていたので、3・11以後、生物分野の方々と議論して、驚きました。認識の差がこれほどひどいとは思っていなかったのです。

2015-05-30 15:35:25
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:私自身は「ALARA」の原則、というか、放射線は少しでも浴びたらそれだけリスクを負う、と思い込んでいたこともありました。当時から、核兵器開発競争が、東西冷戦の中で強力に進められており、核実験が至る所で放射性物質をまき散らしていたのだから、

2015-05-30 15:35:46
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:核兵器廃絶という目標から見ても、核実験からの放射線はゼロにしたいという思いがあったことも事実でした。 しかし、いろいろと議論をしているうちに、科学者間でこれだけの認識の差があることが、市民に混乱を引き起こし、「いったいどっちなんだ」と疑心暗鬼にさせている事態に直面すると、

2015-05-30 15:36:35
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:そんないいかげんな知識でいるのは無責任だと強く思うようになりました。そして、「低線量放射線検討会」をあいんしゅたいんで立ち上げて、ほぼ毎日のように激論を飛ばしながら、分野間のギャップを埋めていったのです。

2015-05-30 15:36:44
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:「市民が放射線のことを分かっっていない」と嘆く科学者もいるのですが、今回の混乱は、ホントに市民の無知が問題なのでしょうか?いや、むしろ、科学者の中が真っ二つに割れており、そのどちらもの主張が市民に伝われば、市民が混乱するのは当たり前ではないでしょうか。

2015-05-30 15:37:15
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:もちろん、科学者も様々ですから、どんな問題でも、意見が多少異なることはありますが、これほど極端に評価が分かれる例はさほどありません。なぜなら、科学者の世界で、一応の議論をしている問題については、ある程度の平均的な評価があって、そのまわりに多少の意見のずれがあるのが普通です。

2015-05-30 15:37:32
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:ですから極端な意見が科学者から発信されることはあったとしても、市民も「大体、このあたりの評価だな」とわかるから、市民が混乱するほどの影響はありません。今回は、その評価があまりにも極端な意見だけが出回ったことが大きく響いています。

2015-05-30 15:37:40
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:こういう事態が生じたのは、それはやはり科学者の責任です。実際、私もそうですが、科学者が本気でこの問題に対して徹底的に議論を戦わし、そして今までの成果をしっかり元の論文に立ち返って精査して、

2015-05-30 15:38:22
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:お互いに納得のいく共通の認識がどこまでかを明らかにするということがあまりにもなされていなかったのではなかったでしょうか。しかも、分野が異なると、違った評価がされているのです。

2015-05-30 15:38:56
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:そのため、両極端の意見が飛び交い、その間のコミュニケーションを通じて科学的認識の共通項をしっかり把握していなかったのではないか、そういう反省がありました。こういう実情を見ると、いかに、科学者の分野間のネットワークが不足していたかを痛感します。

2015-05-30 15:39:07
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:果たして、日本のなかで、こうした問題を本当に異分野と連携して明らかにしようとした科学者がどれだけいたでしょうか。

2015-05-30 15:39:30
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:このため、良心的な科学者たちは、御用学者にされたり、反対に、極端に危険を振りまいたりする科学者にされたり、どちらにもついていけず、責任をとれないことから良心的な科学者も発言しなくなりました。私たちは、科学者の間で、情報が共有されていないことを痛感したのです。

2015-05-30 15:39:40
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:ワイズさんとの再会 ワイズさんの言葉がずっと気になっていました。ところが、2014年11月、ワイズさんがUNSCAREの一員としてUNSCAREのまとめた知見を説明されるために、福島に来られることを知り、とにかくもう一度お会いしたいと、名刺を探したが見つからず、

2015-05-30 15:41:01
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:高橋先生にワイズさんのメールアドレスをお聞きして、連絡を取りました。そして、お忙しいスケジュールの中、講演会の後、ご一緒に食事をしながら、お話しする機会を持つことができたのです。このとき、ワイズさんを招待したホストの団体の方々には、ずいぶんお世話になりました。

2015-05-30 15:41:08
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:ワイズさんは「来年もこの企画があると思うので、その時は京都に行きますよ」と言ってくださいました。その日はレストランの閉店までじっくり話し合いました。特に印象に残ったのは、「日本は福島も含めて4度も被ばくした国なので、特に放射線に対しては危険を感じる割合が大きいのです」

2015-05-30 15:41:45
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:といったら「いや、ヨーロッパも、冷戦時まのあたりに国境があり、しかも、チェルノブイリを経験しています。」とおっしゃいました。そうなのか、人類全体が苦い経験を持っているのだと思いました。

2015-05-30 15:41:53
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:ワイズさんも加わった研究会ができたらいいなと思いもあり、国際的な視野で、科学者が純粋に科学的知見を寄せ集めて、偏見を排除した議論ができる場としては、基研が適しています。

2015-05-30 15:42:28
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:すでに私たちは、2013年に「基研主導研究会 2012ー原子力・生物学と物理」を、原子力、生物学、放射線教育まで含んだ分野横断の研究会を開催し、今まで交流のなかった科学者が一堂に会して、しかも関心のある市民、学校の先生なども巻き込んで取り組んだ覚えがあります。

2015-05-30 15:42:45
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:こんどは、その経験も生かして、的を絞った研究会を医学物理士の皆さんと共同企画でやってみようという話になりました。この方向で、基礎物理学研究所に研究会の申請うぃし、予算は少ないが採択されました。

2015-05-30 15:43:14
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:研究会のタイトルは、「生物・医学を物理する」というタイトルで、「放射線と物理」「医療を物理する」「生命システムのモデリング」というテーマで、この11月に研究会を開催する運びとなりました。これは国際的な視野で行う専門の研究会です。

2015-05-30 15:43:32
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

引用:私は、この春(2015年)の物理学会に参加したのですが、このようなプロジェクトも頭にあったので、生物関係のセッションにいくつか出てみました。そこでは、若い人たちが活発に議論していて、心強く感じました。

2015-05-30 15:44:13