ゲームデザイン討論会 第十二回「史実とゲームデザイン」
@miyayou #game_dsgn ドイツでよく聞くのは、マーケティングをして売れそうなテーマにするというものです。そのためデザイナーが当初考えていたテーマががらっと変更になる場合もあるそうです。
2015-06-17 22:27:00@miyayou @hourei ボードゲームは史実を反映する必要性がなかったのでしょう。史実に縛られることで自由な展開が妨げられると感じるのだと思います。ボードゲームに対する「歴史」はテイストにとどまるように思います。#game_dsgn
2015-06-17 22:28:16@miyayou #game_dsgn @kusabazyun その通りだと思います。歴史的な要素はテイスト、フレーバー、イメージといった位置づけです。しかしそれは、必要がないどころか、ゲームの世界に入り込むために不可欠な要素でもあります。
2015-06-17 22:30:00デジタルゲームはもしろ非対称ゲームですから、歴史のある程度のシミュレーションをすることができますね。ただ、プレイとなると、時間も限られているので、かなりストラテジーゲームや、無双のようばアクションの二極になりますね。 @hourei #game_dsgn @kusabazyun
2015-06-17 22:35:16@miyayou @kusabazyun #game_dsgn ファミリーで遊ぶことを想定しているからですね。歴史の細部までは求められていないわけです。
2015-06-17 22:36:08@miyayou @kusabazyun #game_dsgn デジタルゲームは史実に沿って細部まで作りこんでも、細かい数値計算をコンピュータがしてくれるので、史実と遊びやすさを両立しているのではないでしょうか。
2015-06-17 22:38:08@miyayou #game_dsgn 史実の要素を削ぎ落とすことで、かえって想像力がはたらくのかもしれませんね。あと、美麗なイラストの効果が大きいです。
2015-06-17 22:40:31ボードゲームで歴史だとか実際の街とか遺跡だとかがテーマになのは、「そのほうが視覚的、感覚的に理解しやすい」からが大半だと思う。すでに存在するモチーフを使って、概念を具象化することでメカニクスの理解を助ける。 #game_dsgn
2015-06-17 22:42:34@miyayou #game_dsgn それもマーケティングの結果かと。ドイツでしたら、ローマ帝国とエジプト王国を舞台にしたゲームは枚挙に暇がありませんが、それが日本でそのまま売れるとは限りません。
2015-06-17 22:43:44『カルカソンヌ』が実在の城塞都市をモチーフにすることによって、「城を閉じる」「領地に兵を配する」ことに一定の説得力を持たせている。元となった水道管ゲームだと、管をつなげることの必然性は理解できても「囲う」ことの必然性は持ち得ない。 #game_dsgn
2015-06-17 22:46:01#game_dsgn @hourei @kusabazyun @Drosselmeyers_ では3つ目の質問です。これが最後の質問になりますが、史実にインスパイアされて、ゲームデザインする、ということはないのでしょうか?それは、後付けのフレーバーなのでしょうか?
2015-06-17 22:46:49@miyayou #game_dsgn なるほど、「現実空間」ですか。史実とは違った仕方でシミュレーションしているともいえそうですね。競り、駆け引き、協力、裏切り、漁夫の利など。
2015-06-17 22:47:04#game_dsgn つまり歴史を学んで行く中で、これはゲームになるな、とか、これはボードゲームにもってこいだ、この史実をゲームにしたい、と思って作られるゲームはそんなにないのでしょうか? @hourei @kusabazyun @Drosselmeyers_
2015-06-17 22:48:59@miyayou @hourei @kusabazyun ゲーム成立の順序として、広義のシミュレーションゲームは現実をいかにゲームでトレースするかというものですから、史実から生まれるゲームはもちろん多いんじゃないでしょうか。
2015-06-17 22:51:49@miyayou #game_dsgn ローゼンベルクの『祈り、働け』は、デザイナーが新婚旅行で訪れた修道院の歴史常設展を見て思いついたといいます。フレーバーだけでなく、ディテールまで歴史的な要素が入り込んでいるゲームもあります。(それが歴史をなぞっているとは限りませんが)
2015-06-17 22:53:36「ボードゲームのいろはにほへと」という講座でボードゲームのデザイナーさんにうかがったところ、史実にインスパイアされて作るタイプの作家と、システムにふさわしい史実を持ってくるタイプと、両方あるようです。#game_dsgn
2015-06-17 22:54:23そもそもヨーロッパの歴史を学校で習うし、実際そこここに舞台となった地名、遺跡、場合によっては建物まであったりするからなー、ドイツなら地続きでどこにでも行けるし。木造の建物が多くて都会の歴史が浅い日本より、そもそも欧州人は歴史に親しんでいるように思える。 #game_dsgn
2015-06-17 22:54:42@miyayou @hourei @kusabazyun 参加が遅れたので3番目の問に関連して2番目の問にも遡って発言しますが、ゲームシステム上は史実がないと成立しないゲームは無いと思います。しかしゲームプレイの動機がモチーフとなっている史実にある例は多数あるでしょう。
2015-06-17 22:56:01@miyayou シミュレーションゲームデザイナーは、まず史実ありきだと思いますが、一般のボードゲームのデザイナーは、あまり史実に拘らないと思います。やはり入口ですから。#game_dsgn
2015-06-17 22:57:25@miyayou @hourei @kusabazyun 私は動機のデザインもゲームデザインの一部だと思いますので、その意味では史実を元にしないと成立しないゲームデザインもあるということになると思います。例えば現実の敗戦をゲームの中だけでも覆したい、という仮想戦記ものなどですね。
2015-06-17 22:57:39@miyayou #game_dsgn ワレスの『ゴッズ・プレイグランド』は、イギリスのゲームですがポーランドが四方から攻められるという、史実を再現するように作られた数少ないゲームのひとつです。ポーランド年間ゲーム大賞を受賞しています。
2015-06-17 22:59:45クニツィアの『ラー』(エジプト神話ネタ)が再販されるときに『ラッツィア』(ギャングの抗争ネタ)になった際に痛感したけど、ドイツゲームはテーマありきじゃなくてルールありき。すぐ牛だの鳥だのが出てくるのも同じ理由じゃないかと。 #game_dsgn
2015-06-17 23:00:59#game_dsgn 知っている歴史からゲームに入ってもらうという方向とは逆に、ゲームから道の歴史を知るということもあります。チューリップバブルとか、ポーランドの歴史など、ゲームをしていなかったら知らないまま一生を終えていたと思います。
2015-06-17 23:03:36昔houreiさんがエッセイで書かれてた、『アフリカ』(これもクニツィアだ)のゲームシステムが植民地支配を正当化しているのでは?という問題提起は、システム優先のゲームであっても常に考えておかないといけない問題。逆に、ここからシリアスゲームへの糸口もあるはず。 #game_dsgn
2015-06-17 23:08:45