きのこの新種記載は塩基配列の記述のみで可能なのか。

hamさんの疑問から発展した議論。話は査読なしの新種記載にまでおよんだ。
11
前へ 1 ・・ 3 4 次へ
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

@myco_leak Index Fungorum no.29をよく見たら、記載文にBoletusではあり得ないような数値が記述されています。とてもきちんとデータを取ったとは思えないです。したがって「査読を避けた」可能性もあるんじゃないかな。 @Takashirouzu

2015-06-21 12:15:32
白水 貴 @Takashirouzu

@gyukankin @myco_leak そうだとしたらまっとうな新種記載ではないと批判されるべきですね.具体的にどのような点があり得ないのでしょうか?

2015-06-21 13:16:56
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

@Takashirouzu @myco_leak これです。Spores boletoid shape, smooth-walled, greenish-yellow, 5–5×1–2μm. いくらなんでも小さすぎます。その他の数値も普段から私が把握している数値の半分程度です。

2015-06-21 14:29:07
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

@Takashirouzu @myco_leak Cui et al. 2015で同一種が再記載されていますが、やはり全ての数値がFungorum no. 29の2倍程度となっています。どうも測定時に対物レンズの倍率を取り違えているようです。

2015-06-21 14:29:23
白水 貴 @Takashirouzu

@gyukankin @myco_leak もしくはコンタミとか菌寄生菌の胞子を間違って測っている可能性もありますね.前にそのような論文の査読がきて指摘したことがあります.

2015-06-21 14:54:35
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

@Takashirouzu @myco_leak 菌寄生菌の胞子と間違ったとしたらそれはそれで、相当間抜けですね。普段からイグチの胞子を見ていないということになります。

2015-06-21 14:57:52
myco_leaks @myco_leak

@gyukankin @Takashirouzu さすがにBoletusの胞子と菌寄生菌の胞子は間違えないと思うので、対物レンズとスケールの調整ミスでしょうね。既知種と形態的比較をするつもりもなかったんじゃないでしょうか。

2015-06-21 17:54:09
myco_leaks @myco_leak

@gyukankin @Takashirouzu もちろん既知種との比較が不十分な場合は別の研究者が主張すればいいだけの話ですが、不十分な比較によって他の研究者のリソースを奪っていることは認識するべきだと思います。

2015-06-21 18:00:09
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

@myco_leak @Takashirouzu サイズを測定していて、あの数値が得られたなら、普通、なんかおかしいと思うはずなんですけどねえ。やはり既成事実をつくることで頭がいっぱいだったんでしょうか。

2015-06-21 18:19:08
ham @shen_hu_ha

イグチの中でもポルチーニのグループはすでにDNAだけの新種登録になりつつあるということなのか。形態観察してるけど、それ自体がいい加減なんじゃ、むしろ形態情報を発信しない方がマシなんじゃなかろうか。

2015-06-21 23:45:53
ham @shen_hu_ha

「熟練されたスキルが無ければ違いが見つけられないレベルの形態記載は不要。DNAの方が良い」っていう理屈はなんとなく分かるんだけど、そのレベルの基準ってどこなんだろう?

2015-06-21 23:51:08
ham @shen_hu_ha

さっきのイグチの新種登録した研究者みたいに、「基本的にDNAだけで新種登録して、素人ながら形態記載もしました」っていう人が増えると、形態自体に誤情報を多く含むようになって、むしろ混乱を招かないだろうか。

2015-06-21 23:55:36
ham @shen_hu_ha

そういう人の記載って未熟な胞子の大きさ測ってたりして、とても信頼するに足らない。いくらDNAの専門家でも、形態記載をするなら最低限のスキルを磨く必要があるんじゃないの?

2015-06-22 00:00:06
ham @shen_hu_ha

「対物レンズを間違えて大きさを半分にてしまいました」なんていう新種登録の論文を出版したんなら、普通は論文を「撤回」したり、「Erratum」を出したりするレベルだと思うんだけど。天下のキュー植物園の研究者は自分の名前を残したらそれで満足で、別の人に修正を任すのか?

2015-06-22 00:09:16
ham @shen_hu_ha

やっぱりDNAが入ってから、ナチュラリストと研究者の距離感って開いて行ってる気がする。

2015-06-22 00:13:27
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

新種記載って命名規約で定められた条件を満たしているかどうかが重視されて、その記載内容の誤りについては、特に何もなかったような。誤った科学論文を撤回、とはちょっと違うのかな。

2015-06-22 07:22:38
牛研 Yuichi TANEYAMA @gyukankin

今回のケースでは中国のチームが正しい数値を以て再記載しているので、原記載を書いた人は、単に赤っ恥をかいたことになる。分類学の歴史にこういった事実が刻まれ半永久に残ることを考慮すれば、もっと慎重に記載すべきなんでしょうね。

2015-06-22 07:28:01

ツボカビ研究者の見解

ham @shen_hu_ha

ただそうなると、例の珍菌賞のDNAだけで新種登録された菌類っていったい何だったんだろ? どうやらツボカビらしいんだけど、ツボカビのDNAはほぼ全種登録されているってことなのか? ツボカビに関しては今は形態見なくても新種登録可能という感じなんでしょうか?

2015-06-16 20:33:05
アドミラルかいとりっど@日本 @Monoblepharis

環境DNAの情報のみに基づいて記載されたツボカビのことが話題になっていたっぽい。でもこれ、ツボカビはツボカビなんだけど、正確にはネオカリマスティクス類の仲間で、わりと特殊なケースなんよね。

2015-06-22 18:38:50
アドミラルかいとりっど@日本 @Monoblepharis

草食動物の反芻胃の中に生息する絶対嫌気性のツボカビ、っていう字面だけでも相当特殊。培養・観察するには、牛などの胃の内容物を取り出してきて嫌気チャンバーの中で扱う必要がある、というウルトラめんどくさそうなやつ…

2015-06-22 18:41:47
アドミラルかいとりっど@日本 @Monoblepharis

そんなめんどくさい存在ゆえ、環境配列で既存の配列と違うことが言えさえすれば、名前つけたいなら勝手につければ?っていう感じ。その正体が解明され、配列データのない既知種と一致したのならつけられた名前はシノニム落ちする、新しい形態だったらそのままそれでOK、ただそれだけ。

2015-06-22 18:50:11
アドミラルかいとりっど@日本 @Monoblepharis

まぁ、正体不明の環境配列に名前をつけることに意味があるかっていうと、ないと僕は思うけども。

2015-06-22 18:51:35
アドミラルかいとりっど@日本 @Monoblepharis

ちなみに僕の研究では、正体不明の環境配列の実体を解明することを売りにしておりますw

2015-06-22 18:54:11
ham @shen_hu_ha

なるほど。研究者の中には「既に名前のある菌のDNAが全部調べられていなくても、とりあえずは今調べられているDNAと違えば、DNAだけで新種登録してOK。後に名前のある菌といっしょだと判明した場合はシノニムにすれば良い」と考えている人が一定数はいるってことなのかな?

2015-06-22 19:23:08
前へ 1 ・・ 3 4 次へ