アニメ製作委員会の闇をあばく

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It happens sometimes @ElementaryGard

そういえばジャニカの発足もこの頃ですね。1963年に国産初のテレビアニメが生まれ、その頃に業界に入ってきた方々が60台半ばにさしかかって、自分たちの老後の不安を直視しなくてはいけなくなったことも重なった。

2015-07-11 13:44:04
It happens sometimes @ElementaryGard

製作委員会はリスク分散のためにはとても便利なシステムでした。出資したアニメが当たらなくても、皆で出し合ってるんだから大損はしないし、当たれば分け前が保証される。利潤の独り占めはできないけれど、たくさんの委員会に名を連ねればトータルで手堅く黒が出せる。

2015-07-11 14:18:50
It happens sometimes @ElementaryGard

単純化して説明すると、一本の深夜アニメに一社で出資するよりは、五点の深夜アニメに五社共同で出資したほうが安全確実だってことです。

2015-07-11 14:20:10
It happens sometimes @ElementaryGard

百発百中の大砲一門よりも、百発一中のポンコツ砲を百門揃えた方が勝てます。それと同じ。

2015-07-11 14:21:38
It happens sometimes @ElementaryGard

これがアニメの製作委員会の原理です。わかりやすいでしょ。

2015-07-11 14:23:03
It happens sometimes @ElementaryGard

難点もあります。ポンコツ大砲でも百門も揃えるのは大変だって点。貧相な駆逐艦を100隻作るよりは戦艦大和を一隻作るほうが金はかからない。前者のほうが勝率が上がるとしても、です。

2015-07-11 14:25:27
It happens sometimes @ElementaryGard

金を出す企業側にすれば、アニメ一本に一社で出資しようが、五本に五社共同で出資しようが、金額は変わらないのですが、実際に作る側は大変なのです。

2015-07-11 14:26:54
It happens sometimes @ElementaryGard

とにかく休む間もなく量産しなくてはいけないのだから。

2015-07-11 14:27:42
It happens sometimes @ElementaryGard

「分け前よこせ」「もっと休ませろ」と製作委員会に現場の人間が訴えても「はあ?あんたらは請負制作なんだから分け前なんてないよ」「うちは金を出してるだけなんだから、そこから先のことまで責任とれへんねん」と言い返されて終わり。

2015-07-11 14:29:45
It happens sometimes @ElementaryGard

いやこう言い返されるかもしれない。「我々だって皆さんの厳しい労働環境はよーくわきまえております。しかしながら委員会が皆さんを雇用しているわけではなく、委託しているにすぎない以上、労働条件の改善に口を出すのは労働法違反になってしまうんですよ」

2015-07-11 14:31:21
It happens sometimes @ElementaryGard

テレビアニメの製作委員会は実に巧妙な自己免責システムだとおわかりいただけると思います。

2015-07-11 14:32:38
It happens sometimes @ElementaryGard

最初に思いついた人物は、ここまで計算して始めたわけではありません。音楽著作権ビジネス畑の方だったので、同じやり方をテレビアニメでもやればいろいろ便利じゃん、ぐらいの軽い気持ちだったそうです。

2015-07-11 14:33:56
It happens sometimes @ElementaryGard

現場の人間が製作委員会にデモをかけても無駄というわけ。放送局にかけたらどうか?これも×。「うちは放送枠を提供しているにすぎない。Ⓒ持ってないから関係ない」と言われる。放送局が委員会メンバーの場合はどうか?それこそ先の理屈で「悪いんだけど」と言われる。

2015-07-11 14:36:39
It happens sometimes @ElementaryGard

じゃあ自分たちが働いているスタジオの社長に詰めよるのはどうか?「皆の気持ちは痛いほどわかる。わかるがうちも苦しいんだ。製作委員会が制作費を値切るから。残るはスズメの涙なんだよ」

2015-07-11 14:38:19
It happens sometimes @ElementaryGard

現場の人間は人間で「今の新人は根性がない」「月2万円でも修行なんだからしかたがない」「俺だって新人のときは苦しかったが今はこうして食べているぞ」と根性論をぶつ。

2015-07-11 14:39:48
It happens sometimes @ElementaryGard

3年で90%が辞めていく超ブラック業界。制作費の不足を、新人による労働力の(ほぼ)無償提供で埋め合わせ、てきとうな時期に自主的に挫折して去っていただき、また若くて元気な血を吸い取りにかかる。

2015-07-11 14:41:41
It happens sometimes @ElementaryGard

この欺瞞をひと(私)に指摘されると「何言ってるんだ、新人どもの描いてくるこの絵をみてよ。どれもこれも使い物にならないんだ。それを俺らが寝る間も惜しんで修正して何とか世に出せるものにしてあげてるんだぞ、まったく」と一見正論を吐く。

2015-07-11 14:43:16
It happens sometimes @ElementaryGard

もうおわかりいただけるでしょう。アニメ業界とは、誰もが加害者であり、同時に被害者でもあるのです。皆が平等に「弱者」の役を振り当てられています。互いに保険を掛けあっているのと同じ。「うちが叩かれたときはおたくが悪役になってよ」と。

2015-07-11 14:45:23
It happens sometimes @ElementaryGard

ただ共同陰謀的計算のうえでまわっているのではなく、知らないうちにそういう関係ができあがってしまっているのが面白い。だからこそその欺瞞を私が指摘すると「そんなこと考えたこともない」と胸を張って開き直りにかかる。自然発生だから俺のあたしの責任じゃない、と。

2015-07-11 14:47:29
It happens sometimes @ElementaryGard

>テレビ番組の『特命リサーチ200X』が小学生を対象とした検証を行った際、日本の首都や人気野球選手の背番号といった質問では十円玉が正答を指し示したが、簡単な英語での質問や過去のアメリカ大統領名など、本人達の知識を超えた問い掛けには紙の上を迷走するだけだった。

2015-07-11 14:50:29
It happens sometimes @ElementaryGard

こうやってお互いに保険をかけあって、外部からツッコミされても「うちはいいんだけどよそがねえ」とたらいまわしする仕掛けが完成しています。

2015-07-11 14:58:20
It happens sometimes @ElementaryGard

永久機関が熱力学的に絶対にありえないのと同じで、どこかにトリックがあります。それはなんでしょう?

2015-07-11 14:59:00
It happens sometimes @ElementaryGard

離職率90%ですよ。しわ寄せは新人にまわして、てきとーな時期に挫折してもらって、業界内に溜まった廃棄物を挫折とともに新人たちに引き取っていただくのです。

2015-07-11 15:00:24