吸血鬼の江雪と人間の鶴丸の話

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ねや @gesukore

@gesukore 相変わらずつれない。ぶーと頬を膨らませて、スウェットを引っ張って肩口を露わにし、江雪に密着すると、彼の身体が密かに強張った。 今日は食事の日だ。 俺が彼の餌役を買ってでてからもう数百年経つというのに、彼は食事をする時はいつもこうだ。

2015-08-23 22:23:40
ねや @gesukore

@gesukore 正体がばれないよう、数十年おきにそこらへんの街を転々としている俺達は、今は都会のマンションの一室に住んでいる。都会というのは実に便利なもので、ご近所づきあいなんかが少ない分中々怪しまれなくてすむ。6階ということもあって窓からも覗かれない。暮らしやすかった。

2015-08-23 22:27:11
ねや @gesukore

@gesukore 彼の弟達もまた他の街で暮らしている。たまに遊びに来ては、桃色の弟は、気にくわないのか俺に舌を出し、青色の子供はお菓子をもらって嬉しそうにしていた。 金は色々うさんくさい伝があるのか、潤沢なもので概ね不自由なく暮らしていた。

2015-08-23 22:31:28
ねや @gesukore

@gesukore つぷりと、彼の牙が皮膚を貫く。血が抜かれていく感覚に、ぞくぞくと腰が砕けそうな快感が走った。蚊が人を刺す時に麻酔を用いるようなものだろう。獲物が悟りにくいよう、血を吸われるのには快感が伴う。 そうして牙が抜かれると、我慢できずに江雪をソファに押し倒した。

2015-08-23 22:35:12
ねや @gesukore

@gesukore 唇を塞ぎ深く舌を絡めると、自分の血の味がした。血を吸ったばかりの江雪は頬もほのかに染まって非常に扇情的だ。シャツを寛げていけば、まんざらでもないのか首に腕が回された。食事の日は大抵、そのまま情を交わすのが常だった。

2015-08-23 22:38:20
ねや @gesukore

@gesukore 江雪の身体を暴きながら、鶴丸はうっとりと悦楽に浸っていた。 自分は江雪の子にあたる。血の呪いで繋がれた自分は、親である江雪が望まないことを江雪にすることは決してできない。

2015-08-23 22:40:24
ねや @gesukore

@gesukore 鶴丸が江雪と暮らすことも、江雪に血を飲ませることも、江雪を抱くことも。江雪とともに在ることができるのは、まぎれもなく江雪がそれを望んでいるからだった。 この美しくて悲しい吸血鬼は、鶴丸を受け入れて、鶴丸のために生きている。

2015-08-23 22:42:51
ねや @gesukore

@gesukore その事実が何よりも鶴丸を高揚させた。 独占欲か、所有欲か。なんでもいいが性格のよろしくない欲だとはわかっている。だがそれがどうした。 このかわいいひとは俺のものなのだ。 それが全てだ。 溢れる愛しさと、仄暗い喜びに鶴丸は江雪の首筋にも牙を立てた。

2015-08-23 22:47:53
ねや @gesukore

@gesukore 吸血鬼江雪ちゃんと、吸血鬼になった鶴丸の鶴雪 おわり お付き合いありがとうございました&TL連投すいませんでした

2015-08-23 22:48:47
ねや @gesukore

本にする予定はないです(多分数ヶ月したら忘れてる)

2015-08-23 22:55:01
ねや @gesukore

とりあえず吸血鬼鶴雪は現代マンションでいちゃこらしながら今も暮らしてます

2015-08-23 22:56:12
ねや @gesukore

@wahhahadaimaou あとね、鶴丸に江雪あれこれして「やめなさいっ…」って言われても身体が反応しないときはね、つまり江雪はやめてほしいと思ってないからなんだぜ…血は素直

2015-08-23 23:01:23
ねや @gesukore

@gesukore 鶴雪は目立つので昼間はもっぱら部屋に二人で引きこもって夜に動く。江雪は鶴丸からしか血を飲まないけど、鶴丸は親の血では腹が膨れないから酔っ払いの女とかを路地につれこんでいちゃつきながら気づかれないように頂いてる。妬かないけどおもしろくはない江雪ちゃん

2015-08-23 23:10:11
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