日本分類学会連合シンポ「日本の分類学の現状と展望」まとめ

2011年1月8日に開催された日本分類学会連合第10回シンポジウム1日目のまとめです。各分類群における分類学の現状紹介が中心。シンポジウムウェブページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/ujssb/sympo/10_sympo_2011/index.html 2日目「遺伝子で記述する生活史形質の多様性」まとめ http://togetter.com/li/87842
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Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]問題は分類学の側にある.系統学と離婚した時点で,分類学は自らの存在意義を内外にアピールすることにあったはずだ.おそらく「自然分類」というキーワードがその中心を占めるはずだった.ところが,分類体系は生物学者の専決事項であると勘違いした分類学者はまちがいを犯した.

2011-01-10 21:36:08
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]生物分類は「分類」という認知心理プロセスを含んでいる.その時点で,ヒトにとっての認知心理学的意味を分類学者はよく考えるべきだったのに,その努力を完全に怠ってしまった.この時点で,系統学から離婚された分類学の敗北は決定的となった.

2011-01-10 21:38:29
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]分類学が今になって系統学の成果を「逆輸入」して系統分類学らしきものを築こうとするのは笑止千万である.たとえば,厳密な系統分類体系を構築するときに生じる「分類ランクの無限増殖」の問題がある.

2011-01-10 21:40:56
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]Willi Hennig は1969年(『Die Stammesgeschichte der Insekten』)に,数値ランキングの導入によって,分類ランクの増殖をせき止めようとしたが,その努力は無駄だった.系統樹を「直訳」した分類体系はありえないことが暴露された.

2011-01-10 21:43:14
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]「系統分類」という耳障りのいい言葉は rainbow's end である.表形学も分岐学もそれを実現することはできなかったし,これからもできないだろうと予想する.分類学は系統学とはことなる目標を設定すべきだろう.いったん離婚したからには新たな自己を確立する必要がある.

2011-01-10 21:47:54
Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

[欹耳袋]以上,新宿百人町にてワタクシがコメントした内容のまとめでしたっ!

2011-01-10 21:49:55
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