“社会の為の芸術”の無効化

千坂恭二氏による、中ザワヒデキ氏「文献研究」2015年度第7回 や『人民の敵』11号 に取り上げられた“芸術の為の芸術”と“社会の為の芸術”問題に対する意見と、それに対するカルメン・マキ氏の意見を通して述べられる“社会の為の芸術”の無効化
10
カルメン・マキ @carmen__maki

ごめんなさい。千坂さんの提示している問題の本質から外れてしまったかもしれませんね。問題提起の一部分を一表現者としてコメントさせていただきました。@chisaka_kyoji

2015-09-24 03:40:45
カルメン・マキ @carmen__maki

とは言いつつ、最後にひとこと。これは私の美学みたいなものなんですよ。だって実際には富を得た芸術家もいるわけで。ただ、そうなるには社会的背景が大きいと思うわけです。認め、育て、援助する社会が。話は元に戻るけど、日本にはそういう土壌が根付いていないのです@chisaka_kyoji

2015-09-24 04:11:58
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@carmen__maki 芸術家というものは、食えない状態で臥薪嘗胆するような存在でしょうね。作品が売れて、裕福な芸術家の作品は、もはや生活の装飾であり、芸術が持つ批判的創造性のようなものは無いでしょうね。

2015-09-24 03:41:05
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

@carmen__maki いや、表現者であるカルメン・マキさんの声を聞くことが出来、表現問題の現状に対して、表現者の側の問題を具体的に知ることが出来たと思っています。

2015-09-24 03:44:56
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

芸術の自立という神話があるが、これは要するに食い扶持の問題(また食い扶持に左右される表現の問題)とすれば、芸術にそんなものはあるのか。芸術は、スポンサーの扶助、市場での商業的販売により維持され、後者が自立とされたが、実態は市場との妥協だろう。@Chisaka_Kyoji

2015-09-24 03:57:16
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

芸術表現が、スポンサーからの扶助や、市場での商業的成功を突破するには、ユンガーが、犯罪者としていうような、ある種の実力行使の現実を考える必要がある。世界帝国、世界経済の前の互酬性の実力行使のようなものだろうが。@Chisaka_Kyoji

2015-09-24 04:05:11
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

芸術や革命において、表現者や活動家はある意味でグラムシ的な構改派たらざるをえないだろう。なぜなら既存の構造に強いられた作品や現実が問題だからだ。しかし、そこで充足すると衛生無害な代物となり、構改たらざるをえない現実に対する否定性を持ち続けることだ。それを保証するのが理論家だろう。

2015-09-24 17:45:55
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

グローバリズムの特徴としてあまり気づかれていないことは、行為や行動、活動の不可能性ではないか。デモや様々な街宣など、あたかも行為や活動のようだが、それらは行為や活動の「ようなもの」にすぎないのではないか。そこに行為や活動を見るのは幻想だろう。それがグローバリズムというものだ。

2015-09-25 10:57:34
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

グローバリズムに対抗するには、ユンガーの『労働者』的な世界しかないのではあるまいか。グローバリズムの現況は、部分動員にすぎないといえるからだ。それ以外は、全て、一見、グローバリズムに対抗しているように見えるが、グローバリズム以前への回帰でしかない。@Chisaka_Kyoji

2015-09-25 11:07:09

『労働者―支配と形態』(エルンスト ユンガー、川合 全弘 訳、月曜社、2013)

http://3step.me/37ej

千坂恭二氏ブログ「エルンスト・ユンガー『労働者』8月上旬刊行 」

http://ameblo.jp/abenteuerliche-herz/entry-11577790321.html

小野紀明氏論文「美的形式と政治的秩序化 : ユンガーの形態概念をめぐって」 

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/repository/81004769.pdf

千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

何事も総動員することだ。なぜなら総動員すると身も蓋もなくなるからだ。芸術や表現も総動員すべきであり、反対的な批判ではなく、身も蓋もなくしてしまうことだ。役にたつ芸術ではなく、役にたつしかない芸術に至れば、有用性は不可能になるだろうからだ。@Chisaka_Kyoji

2015-09-25 11:14:46
千坂恭二 @Chisaka_Kyoji

ユンガーによれば、自我の苦悩をあれこれと書き綴った小説よりも、一冊の電話帳や時刻表の方が、はるかに重要なのだ。@Chisaka_Kyoji

2015-09-25 11:18:02