明治21年水産共進会(宮城県石巻)の錦絵について
なるほど。今に繋がりそうですね。石巻の競馬場の話は、もしかしたら記録に残っていない明治期まで遡る可能性もあり、もう少し調べてみたいと思います。 twitter.com/tomy693/status…
2015-11-10 02:06:38@ke_1sato 凄く貴重な文献ですね。。京橋近辺は今でも製版や印刷の会社が多いので思うところがありますね。 しかしながら、昔じいさんに聞かされた話で雲雀の競馬場のことは知っていたんですが、まさか水押あたりにも明治の頃に存在していたのは驚きでした。
2015-11-10 02:02:30さて、肝腎の水産共進会の会場は、紙面の真ん中にこのように描かれている。戦前の木造の小学校のような雰囲気を醸し出している。 pic.twitter.com/pAxLqePnyt
2015-11-10 01:34:28さらに面白い書き込みが会場の前に。一本立っている柱、これは「電気灯」。おそらく、アーク灯用発電機を持ち込んで一本立ちで点灯したのであろう。もしかしたら、これが石巻で最初に点灯された電灯になるのかも。 pic.twitter.com/9PvLgoUQ6r
2015-11-10 01:49:08ちなみに、日本初の水力発電所といわれる仙台の三居沢発電所が稼働し始めるのは、共進会と同じ明治21年の7月のこと。 ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89…
2015-11-10 01:52:04北上川に浮かんでいる船の描写も面白い。どこまでリアリティがあるのかは分からないが。 pic.twitter.com/m7oGPtCYD9
2015-11-10 01:53:56左3枚目の描写内容
左の3枚目に目を向けると、中瀬の先端に池が掘られ、さらにその池の中に牡鹿郡の地形を模した島(牡鹿郡模造ノ図)が築かれている。たしかにこの図を見ると牡鹿半島に見えなくもないが、果たしてこれは実在の企画だったのだろうか。。。 pic.twitter.com/rAwFU0mCIV
2015-11-10 02:01:10最後に日和山付近の描写。何か、いろんな物が滝のように流れているが、これは花火だと思う。当時の花火は玉の中に、色々と折紙やら仕掛けを封入して、爆発と共に展開するように仕込んでいたので。 pic.twitter.com/HaDlxPEu1j
2015-11-10 02:37:20同じく日和山の脇に見えるのが、「水上警察」と「船魂社」の文字。この船魂社(門脇町3-13)は東日本大震災の津波で流出してしまった。水上警察については、まだ調べていない。
2015-11-10 02:41:26参考文献、参照情報など
一通り錦絵の描写を見てきたが、当時の石巻の写真があるかどうかも調べ始めている。目次を見ると 橋本晶, 石垣宏 共編『写真集明治大正昭和石巻 : ふるさとの想い出38』(kn.ndl.go.jp/0bfcfa51-bdd8-…)に写真が掲載されているようなので、近いうちに参照しておきたい。
2015-11-10 02:49:56国文学研究資料館が所蔵する「祭魚洞文庫旧蔵水産史料」の目録情報を当たってみたが、明治21年の石巻での水産共進会に関する資料は無さそう。(さらに精査は必要) base1.nijl.ac.jp/~eadfa/db/inte…
2015-11-10 02:52:15下記の観光ガイドにも「明治後半になると、中瀬は産業振興を目的とした「水産共進会」の会場となり、牡鹿半島を模した養殖池がつくられ、魚問屋、海産物製造所などが立地するようになりました」とあり、何か記録の存在をうかがわせるが、典拠が不明 kadonowaki-hukkou.com/images/guide_0…
2015-11-10 02:57:51こちらのブログも最近の写真を収録されていて、参考になりました。 blogs.yahoo.co.jp/bgytw146/31641…
2015-11-10 03:01:05最近出た明治期の博覧会研究の文献としては、大貫 涼子「地方博覧会の変容(序論)― 明治前期を中心として一」(2012年)があります。→ www2.kokugakuin.ac.jp/museology/kiyo…
2015-11-10 03:07:44これからも、この方面の情報・文献については探索を続けていきます。もう一度『石巻の歴史』などの郷土史を見直していくところからでしょうね。(とりあえず半日程度の調査報告でした。。。)
続報(2011年11月10日)
昨日話題にした「宮城県石巻仲瀬開設一府九県連合水産共進会場実景之図」の続報です。今日、東大の総合図書館に行って、関連資料を探してきました。どこかに共進会の報告書があるはずと探索したわけですが、ネットでは全然ヒットせず、こうなったら田中芳男文庫だろうということで書庫に潜りました。
2015-11-10 18:59:22当時の地方開催の共進会は、終わったあとに開催県が報告書をまとめる場合が多かったようで、石巻でも報告書を作っていたはずと踏んだわけでしたが、あの膨大な『明治前期産業発達史資料』約400冊にも収録されていないと分かったので、イチかバチかで田中芳男文庫を探したわけです。
2015-11-10 19:20:25書誌情報が全く無いわけですから、当たりを付けた「水産」関連の書棚の本を上から順に片っ端からめくって、1時間ほど調べたところ、予想通り、田中文庫の1冊として明治21年の共進会の報告書が出てきました。タイトルは「東京府神奈川県…連合水産共進会報告」(宮城県第一部編)。やれやれと一安心
2015-11-10 19:25:46今日は必要最低限の情報だけ記録して、後日この報告書については精査する予定です。さて、共進会の「一府九県」とは東京府・神奈川県・千葉県・東北六県でした。共進会の開催期間も、明治21年の4月8日から5月27日であったことが分かりました。つまり春暁の錦絵は、開催前の印刷だったわけです。
2015-11-10 19:31:47↑上の記述、茨城県が抜けていました。これで併せて9県。
春暁は、共進会の前の3月に実景之図の印刷をして、4月28日に発行していました。ですから、祭礼の山車や花火の描写には想像が混じっていたと思われます。一方、会場の建築物の描写は、今日見た報告書の中に展示会場の間取りが書いてあったので、比較することができました。
2015-11-10 19:35:26最初に結論を言うと、春暁の描いた展示場の建物は、報告書の間取りと非常によく一致していました。今日は報告書の複写を取ってこなかったので、フリーハンドでスケッチしたものから再構成して紹介します。共進会の会場は、(1)展示場と(2)事務所・審査室に分かれていました。
2015-11-10 19:39:52