テロと戦ってはいけない

パリ同時多発テロを受けて、急遽書くことにしました。 恐怖と憎しみに囚われて、負の連鎖を重ねてはいけません。争いは何も生みません。戦うことによって平和が訪れることはありません。 平和を実現する真の方法は、実に簡単で、実に困難なものなのです。 ※2015年11月23日に追記しました。
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小田嶋隆 @tako_ashi

テロ対策の難しさは、「いま眼前で起こっているテロを殲滅するための苛酷な施策」が、同時に「未来のテロリズムのための有力な要因」になってしまうあたりなのかもしれません

2015-11-16 13:25:42
小田嶋隆 @tako_ashi

政治家にとっては、当面とるべき対策と、将来に向けての方策の間に、深刻な矛盾のある事案であるわけで、たぶん右手と左手で別の仕事を進められる人間じゃないとこの事態には対処できないのかもしれない。

2015-11-16 13:52:54

参考2:市民を巻き込むテロも空爆も許されない

西谷文和 @saveiraq

ヨルダンのパイロットが焼き殺される画像が出回って、「イスラム国は残忍だ」という声が高まり、空爆支持の世論が形成されつつある。そこには「空爆で逃げ惑う普通の市民」への想像が欠けている。空爆がいかに恐ろしいか。アレッポで見た団地は、ミサイルでペシャンコになり150人が亡くなっていた。

2015-02-06 09:49:19
西谷文和 @saveiraq

アレッポ市民はミサイルが落ちてきても、ロケット弾が飛び込んでも、「淡々と」生活していた。怒りを通り越してあきらめているようだった。若者たちが前線へと送られていくが、彼らの何割かはこの1年以内に命を落とすだろう。肝心なのは「シリア内戦の現実」を伝えることだ。

2015-02-06 09:51:56
西谷文和 @saveiraq

ブッシュがイスラム国の生みの親とすれば、「育ての親」はオバマやアサド、イスラエルだ。後藤さん湯川さんで大騒ぎするメディア。一回の空爆で150人亡くなっていることも同等に伝えるべきだ。シリア内戦の死者は20万人を超えた。茨木市や宇治市が3年でなくなった計算。これこそがニュースだ

2015-02-06 10:00:04
西谷文和 @saveiraq

米国やヨルダンによる空爆が2千回以上。メディアは「イスラム国」の残忍さを繰り返し報道するが、米国の空爆の残忍さ、については報道しない。カサースベ中尉が焼き殺されたが、あの何百倍もの人々が、米国・ヨルダンなどの空爆で同じ目に遭っている。「イスラム国」の処刑はダメだが報道が偏っている

2015-02-15 07:53:39
西谷文和 @saveiraq

国外に逃げたシリア難民、国内で避難したシリア避難民を合わせると、1千万人を超えている。人口の約半分が家を奪われた。トルコやクルド、レバノンに逃げているが、そこでは人口が急増し、家賃など物価が上がる、電気が足らず停電する、きつい汚い危険な仕事は難民がやる(元の住民が失業する)…。

2015-02-19 15:38:17
西谷文和 @saveiraq

この状態で4年目を迎える。おそらく難民も受け入れ住民も我慢の限界。米国などの有志連合による空爆が続けば、さらに生活は困窮する。堪忍袋の緒が切れて、ISに参加する若者も増えてしまう。悪循環の鎖を断ち切らねばならない。まずは食料と毛布、仮設住宅を届けることだ

2015-02-19 15:40:17
広夢 @scidreamer

てた(19)人道的に言って、イスラム国による市民を巻き込んだテロは許されない。同じ理由で、有志連合軍による市民を巻き込んだ空爆も許されない。

2015-11-23 11:55:17
広夢 @scidreamer

てた(20)現実問題としても、市民を巻き込んだ空爆を続ければ、人々の恨みと憎しみを買い、テロに賛同していく人々が増える。そうなれば、テロはさらに悪化・拡散してしまうだろう。テロと戦えば戦うほど、テロが酷くなっていくのである。

2015-11-23 11:56:08

提案:「戦う」ではなく「守る」に徹する

広夢 @scidreamer

@vchu_ さんからのコメント「取り締まるのはいいけど戦ってはいけないというのはよくわからないです」 @baisetusai さんからのコメント「そもそもテロは「戦うもの」じゃなくて「取り締まるもの」じゃん。」

2015-11-23 11:56:55
広夢 @scidreamer

てた(21)「いま眼前で起こっているテロを殲滅するための苛酷な施策」(@tako_ashi さん)は必要だろうか。

2015-11-23 11:58:39
広夢 @scidreamer

てた(22)「戦う」という言葉には違和感が残る。「戦う」か、「戦わない」か、我々の前にある選択肢はそれだけか。そこで気付いた。我々に必要なのは、「戦う」ではなく、「守る」だろう。

2015-11-23 11:59:29
広夢 @scidreamer

てた(23)テロを未然に防ぐため、あるいはテロが起こった場合の被害を小さくするため、国民が許容できる範囲で監視・警備体制を整えておく。これは「守る」であって「戦う」ではない。

2015-11-23 12:00:08
広夢 @scidreamer

てた(24)そして、市民を巻き込む空爆という「戦う」選択と違い、この「守る」という方法ならば人々の恨みや憎しみを買うことはない。したがって、テロに賛同していく人々を減らす効果があるだろう。テロ組織を弱体化させ、また、日本に対してテロを企てるインセンティブを奪える。

2015-11-23 12:00:46
広夢 @scidreamer

てた(25)つまり、日本が掲げてきた『専守防衛』の理念とその実践は対外的なテロに対する抑止力となっていたのだ。世界最強の軍事力=抑止力を持つアメリカでもテロが起こった一方、日本で対外的なテロが起こらなかったのは、偶然ではなく憲法9条のおかげであったということだ。

2015-11-23 12:01:17
広夢 @scidreamer

てた(26)テロを防ぐため、我々は『専守防衛』を掲げ続けるべきだ。また、テロに悩まされている他の先進国にも『専守防衛』を採用するように働き掛けるべきだ。

2015-11-23 12:01:39

問題提起:テロ組織を壊滅させてもテロは根絶できない

西谷文和 @saveiraq

イスラム国の正体を暴く というDVDを作った。イスラム国とはいったい何者なのか?その質問に答えるためには2003年のイラク戦争を分析する必要がある。米国はフセインを倒した。政権を倒したのだから、そこで戦争を終えるべきだった。戦争後、米国の占領政策が今の事態を招く

2015-02-01 10:30:53
西谷文和 @saveiraq

米国はすぐにイラク軍を解体した。約40万人の兵士は、武器を持ったままリストラされた。兵士の多くはスンニ派だった。ふるさとのファルージャやモスルに帰っていった。米国はそのファルージャやモスルで暴虐の限りを尽くす。多くの市民を虐殺していった。元兵士の多くは、このときアルカイダに入る

2015-02-01 10:33:25
西谷文和 @saveiraq

これがイスラム国の火種となる。米国はフセイン時代の官僚もリストラした。官僚たちもスンニ派のふるさとに帰っていく。当然、米軍の虐殺で家族を殺された。この元バース党の官僚たちもアルカイダに吸い寄せられた。イスラム国の組織は、バグダティをトップに、イラク担当、シリア担当の軍人がいる

2015-02-01 10:38:57
西谷文和 @saveiraq

実際にはこの2人の軍人が戦術を練っていると考えられる。2人とも元イラク軍の幹部。2人の軍人の下に、国会にあたる評議会があって、その下に県知事を配置している。こんな組織を考え、機能させるのは、元バース党の官僚だろう。つまりイスラム国は「テロ組織と国家との中間」のようなものになった

2015-02-01 10:40:59
西谷文和 @saveiraq

イスラム国はイラク北部のモスルを陥落させ、銀行を強奪。さらに油田を押さえて1日約2億円の原油収入を得た。そして人質を利用した身代金ビジネスで肥え太っていった。この金で戦闘員を雇い、「イスラム国民」に食料や電気などの「アメ」を配って支配していった。「ムチ」は恐怖政治。

2015-02-01 10:43:19