「少子高齢化」はなぜしんどいのか?

「年寄りのお金を若い人に全部渡しちまえば、若い人の生活ももっと楽になるだろうに」そんな意見の人も多いはず。 しかし実は、若い人にお金を渡してもたぶん楽にはならない。働けるのは若い人だけだからだ。
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shinshinohara @ShinShinohara

「老人は年金をもらえるが若者は将来もらえない。老人が大半の金融資産を持っているが若者は貯金もない。老人のお金を若者に分配すれば、社会の不公平感は是正できるのに」という意見があった。その意見の持ち主の気持ちは分からなくはないが、本当に若者はそれで楽になるのだろうか?考えてみた。

2015-11-19 18:23:16
shinshinohara @ShinShinohara

次のような思考実験を考えてみよう。無人島に老人4人、若い夫婦2人、子供1人。働けるのは若い夫婦の2人だけ。老人は申し訳なく思い、お金を発明して大量の札束を夫婦に渡した。さてどうなるか?老人達と子供の面倒を見、食糧を確保するあらゆる労働は若い2人が全部やるしかないのだ。

2015-11-19 18:27:50
shinshinohara @ShinShinohara

札束を若い人に分配しても、実はあまり意味がない。働くのは結局、労働可能な若い人だけなのだ。働けなくなった大量の老人からお金をむしり取り、若い人たちに分配したとしても、老人の世話は結局若い人たちがするしかない。お金はしょせん紙切れでしかない。大切なのは、誰が労働を担うかだ。

2015-11-19 18:29:56
shinshinohara @ShinShinohara

少子高齢化が恐ろしいのは、世話を必要とする老人は多いのに、その世話をしながらしかも稼ぐ必要のある若い人は少ないことなのだ。お金がどこに偏在しているかは、実はあまり関係ない。働く元気のある人が社会から少なくなると、社会全体が疲れてしまうのだ。

2015-11-19 18:31:40
shinshinohara @ShinShinohara

少子高齢化による若い人への負担を減らすには、若い人の労働にあまり頼りすぎないことが大切。皆が自分でできることは自分でやるようにし、自分でどうしようもない部分は、同世代で助け合う仕組みを作る。どうしようもない部分だけ、若い人たちの手を借りる、ということになるだろう。

2015-11-19 18:36:51