ワタリー・ギラは誰のために泣いたのか? 『機動戦士Vガンダム』の厄介すぎる魅力とは
団長(ワタリー)の話は、特に新解釈でもないけど、Googleにサジェストが出るくらい「いい人」「良識派」イメージがあるのならば、そういう方達に、別の角度から見てみるのもいいじゃない?という意味ぐらいはあるかな。団長は鳩(舘ひろし)が女にちょっかい出したらショットガンで射殺します。
2015-11-25 12:27:11ワタリーの自決は全然いい人じゃないよなってのは初めて見たときからブレなく感じてるな あれは一人の男の感傷の話で、現実に負けただけなんだよね でもああいう形で戦争という現実から退場したがった人間もいただろう、というのを描いたという意味では良かった…かな
2015-11-25 11:39:56Vガン初めて見たときはウッソ年齢だったのでウッソ視点で考えちゃう部分が大きいんだけど、目の前で人が自爆する姿を見せたところが最低だと思ってた せめて子どもには見せないところで…って気遣いすらする余裕もなくなってるのが、戦争という現実なのだろうけど
2015-11-25 11:43:38ウッソみたいな子どもが戦争に関わるということはつまりそういうこと(子どもだからといって気遣いされることもなく死はどこにでも現れ突きつけられ続ける)なんだけど。
2015-11-25 11:45:31ワタリーを子どもがこんなとこにいちゃいかんと言って涙したことで「いい人」と思うなら、初期カテジナさんがウッソを戦いに巻き込む大人に反発していたことも評価して欲しいです その一点でマーベットさんやシュラク隊よりもカテジナさんはウッソに優しかったんですよ
2015-11-25 11:47:29ランバラルとの違いを考えると、ランバラルとアムロにはそれ以前に対話があるから、ランバラルの死はアムロへのメッセージにもなり得たというとこなのかなあ ワタリー会って即だからな 別にウッソに自分の生き様死に様見せるとかじゃないし ただ嫌だったんだよ、戦争が
2015-11-25 11:50:31初期段階で戦争とそれに子どもが取り込まれることを拒絶していたカテジナさんとシャクティが最終的には全ての元凶のように語られたり悪女扱いされてるのも不思議な感じだよな…
2015-11-25 11:53:04リガミリティアのじじいたちは全然子どもへのケアとか考えてないんだけど(ギロチン中継見せたりもするし)、マーベットさんやシュラク隊はウッソが必要で戦ってもらわなきゃならない大人の都合は変えられないけどせめて優しさは与えようとしてる。でもそれって、本当に優しいかっていうと、ね…
2015-11-25 11:57:24序盤でラゲーン難民組(オデロたち)は戦争嫌だけどもうしょうがないって受け入れてる中、シャクティはそれ自体否定してカサレリアに残ろう、戻ろうと言い続けてて、そのことをオデロたちも理解しているって描写が好きなんだよね。故郷がまだあって、戦争から逃れていられるならそこにいたいだろうと
2015-11-25 12:02:00だからシャクティがウッソに「私に構わずに戦って」と言ったことで、ウォレンたちが「シャクティがそう言ったこと」、シャクティが戦争を受け入れる方に舵を切ったことにショックを受ける、ということも描かれてあって、そういうの描いてるのがVガンの好きなところ
2015-11-25 12:03:44ワタリーは、戦争は嫌で、でももうそうなってしまったなら誰が戦うかというと「大人で」「男で」ある自分でなければならないと思っていたところに、ウッソみたいな子どもが戦場に現れて、自分が踏ん張ってきた根拠を粉砕されたことに耐えられなかったんだろうな
2015-11-25 12:07:39嫌なのになんで戦えていたかといったら、自分が「大人で」「男で」あるからということなのに、現実はとっくにそんなの関係なしになってた この辺私は1stでリュウさんがセイラさんがパイロットとしての訓練を始めた頃に抵抗感を示していたことにちょっと通ずるかなと思うんですが
2015-11-25 12:10:171stずいぶん見直してないのでリュウさんのが自分の妄想だったらごめん 確かセイラさんが戦場に出なくとも…って感じのことをリュウさんが言ってたと思うんだけど
2015-11-25 12:11:15あれは、私は誰だって戦いなんか嫌なんだけど、自分が「大人の男である」という理由をつけることでなんとか奮い立たせている、堪えているものが、女が戦場に出てくると理由揺らいじゃうということなんじゃないかと思ってた。死にゆく男たちは守るべき女たちに、ってのは美談ではなくて、
2015-11-25 12:13:04そういう理由をつけないと踏ん張れないくらい嫌でつらいんだってことだと思ってて。だからそのために守る何かであってくれ、戦わなければならない理由であってくれ、っていうことなんじゃないかと
2015-11-25 12:14:15以下は、女性であるfuko225さんによる富野作品の性別観に関する話に入ります。
この辺の話は、Vガンでいうなら「消える命咲く命」のマーベットさんとウッソの対話に凝縮されてると思うんだけど、あれはあれで素敵なエピソードだと思うし大好きだけど、もう今はアップデートが必要な価値観ではないかど最近思うようになりました
2015-11-25 12:23:03「消える命、咲く命」は「男ってなんでいるの?」と言う問いで、マーベットさんから「その命を守るのが役目でしょう」と役割を与えてもらうことで安心する。これ、結構富野作品の肝かもしれないですね。多分富野さんの中にこの問いがあるんじゃないかと思うんです
2015-11-25 12:34:27赤ちゃん最強・妊婦最強と言われることもあるような描写は富野作品でよく出てくるけど、それは女性性は命を生み出せるものとして、生き物の役割が最初から肯定されてるという感覚が描き手の側にあるのでは。女性だけでは生殖できないのだから、当然男性も命の生み手なんですけど、そこで→
2015-11-25 12:37:10命の生み手という感覚が抱きづらい(と感じている)男性性は、何をもってして自分の生き物として肯定するか?という問いがずっとあるんじゃないかなー
2015-11-25 12:38:50富野作品で、繰り返し女が男を褒め、奮い立たせるという構図が描かれるのも、この辺りと通じてるんじゃないかなー そうしてもらうことで男は立っていられるのよ、と言われてるように思えて、そもそもそうも「男」の役割でいなきゃならないのか?とか、いうのをGレコ見ながら考えてたんだよね
2015-11-25 12:41:19Gレコでぽいっと「女の人ってすごいんだ」って台詞を投げかけられた時の違和感、ここなのかもな。この「すごい」って男性性を生きてる富野さんから見た、生き物としての肯定感に対して言ってるのかも。
2015-11-25 12:46:05にふこさんのこの話。以前、にふこさんと「『Vガンダム』で、子供を身籠ったマーベットと、ファラ・グリフォンが対峙して、ファラが敗退する」場面について話したことにもつながっていくと思うんですよね。女性同士の、母と母ならざる者の対決。(この話は当然、カララとハルルの話にもつながる)
2015-11-25 12:49:52探したら、ツリーの状態で見つかりました。でも読み直してみたら、今の話とは本筋はずれてますね。せっかく探しましたので一応。 twitter.com/highland_view/…
2015-11-25 12:54:58@fuko225 ちなみにVガンダムのお話が出たのでお聞きしたいんですが、例えば、子供を身ごもったマーベットとファラ・グリフォンの女性同士の対決があるじゃないですか。私、正直あれが苦手で。いわゆる母性をシンボル的に持たされたキャラと、そうでない女性の戦いはどう思われますか?
2015-01-31 20:03:37さっきの話では省略したけど、価値観のアップデートが必要というのは、性別で役割を考えていくのはもういらないんじゃないかというのと、命の再生産ができるから生き物として肯定感を得るというのは、一面的でしかないと思うからです。
2015-11-25 13:11:02